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【イタリア縦断旅】フォロロマーノにコロッセオ、古代帝国の生きた証。
こんにちは。
ドイツ・ミュンヘンで留学生活を送る大学生、桜です。
イタリア縦断旅・ローマ編、前回の旧跡巡りに引き続いて今回も古代ローマの遺跡を存分に味わいます。
前回↓
コロッセオ内部へ
昨日は外観だけを見て帰ったコロッセオの内部を、今日は見学します。
テルミニ駅近くのホテルからコロッセオまでは徒歩。
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コロッセオに到着です。
昨日見た時は夜でしたが、昼間のコロッセオも柱のデザインなどがよく見えて綺麗です。
![](https://assets.st-note.com/img/1715887427536-XYhmUFwfLV.jpg?width=800)
事前に予約しておいたチケットを提示して入場。
※ちなみにイタリア旅行は、すべての施設に共通して「予約なしでは成り立たない」です。なぜなら年がら年中観光客が滝のように押し寄せるから。
施設、博物館などはすべてオンラインでチケットを買ってから、当日行くようにしましょう。
コロッセオの公式予約サイトはこちらですが、記事を書いている今見てみてもサイトに入るのに待ち時間が…
https://ticketing.colosseo.it/en/
![](https://assets.st-note.com/img/1716382036668-HxIRJM6UvP.png?width=800)
ちなみに今回予約したのは、コロッセオとフォロロマーノに入場できる画面一番左のチケット。
![](https://assets.st-note.com/img/1716382063599-8ioGRTQDed.png?width=800)
いよいよ入場。
IDカード(もしくはパスポート)の確認と簡単な荷物チェックを抜け、円形闘技場の壁の中の部分に入場。
想像していたよりも天井が高くてびっくり。
![](https://assets.st-note.com/img/1715887444341-JucCiUtYxE.jpg?width=800)
無数に見えるアーチ構造は、上からの重さに耐えるための工夫。
そして今いる一階部分はドーリア式の柱でできています(前回のnote参照)。
間違えて団体客入り口に向かってしまいぐるっと周回してやっとのことで入場。
2000年前の闘技場の姿がこちら。
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3階構造はそれぞれ1階席→貴族、2階席→騎士、3階席→市民というように席が分けられていて、いま私たちがいるのは恐らく騎士階級の2階席。
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横にまわってみました。
かつてのローマ帝国にいた無産市民(土地や財産を持たない市民)は帝国に、食や娯楽を求めます。
これがいわゆる「パンとサーカス」。
そして「サーカス」にあたる部分として帝国が提供したのが、このコロッセオをはじめ多く存在した円形闘技場で行われる見世物でした。
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具体的には、剣闘士と呼ばれる奴隷身分などの人間同士、もしくは剣闘士と猛獣が戦い、時にはどちらかが死ぬまでその試合は続きました。
さらには罪人を縛って闘技場に置き、猛獣を放って処刑するなどという見世物も開催されました。
なんて残酷な・・・
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ちなみに、中央部分にむき出しになっているのは剣闘士や猛獣が待機していたスペースで、この上に舞台が置かれて完全に覆われていました。
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古代の闘技場と、記念写真。
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ふと音楽が流れてきたなあと思ってコロッセオの外側を覗いてみると、昨日通りがかったコンスタンティヌスの凱旋門の所で兵隊さんによる吹奏楽が行われていました。
休日だからかな?
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そしてもう少し目線をずらすと、あとで行くフォロロマーノもちらっと見えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1715887470606-pzj4N26Yua.jpg?width=800)
一階部分にも来てみました。
画面中央に、剣闘士や猛獣の待機場所の中を探索している人たちが見えますが、あそこへ行くには「Full Experience」のチケットを買わなければなりません。
![](https://assets.st-note.com/img/1715887478239-stoU06fwNR.jpg?width=800)
わたし的にはここからでもよく見ることができたので、十分かなと思います。
フォロロマーノ、現代に残る異世界へ
さて、コロッセオを出て真向かいにある、フォロロマーノへ向かいます。
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先ほどのサイトから購入したコロッセオとの共通チケットを使って入場。
ここに入るのにもまた入場待ち列を通らなければなりませんでした。
春休みのイタリア、恐るべし・・・
フォロロマーノ。
こちらも約2000年の歴史を持つ古代ローマ時代の遺跡で、”ローマ市民の広場”という意味です。
当時、政治や宗教の中心として栄え、神殿や凱旋門、教会などの遺跡が(基礎部分だけの場所もありますが)そのまま残っています。
また「賽は投げられた」でおなじみカエサルの演説が行われたのも、ここフォロロマーノです。
まずは丘に上がってフォロロマーノを一望できる場所へ。
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ここから見渡すことのできる重要な遺跡をいくつか。
ゴート族に破壊された会堂跡
画面右に見えるのが、紀元前179年に建設され裁判所などとして使われ、ゴート族によって破壊され焼け残った一部だけが現在も佇んでいるバシリカ。
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ローマ帝国は東西に分裂しますが、その後西ローマ帝国はゴート族に滅ぼされ、東ローマ帝国はビザンツ帝国として現在のイスタンブルに都をおきます。
世界史の教科書の中だけで知っていた歴史上のストーリーを、目の前の悲惨に壊された建物でありありと感じて、もう鳥肌もの。
元老院跡
画面中央の大きくて四角いのが、ローマ帝国において政権を掌握した元老院があった建物。
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現在見えている建物は20世紀に復元されたものだそう。
セプティミウス・セウェルス帝の凱旋門
そのすぐ隣にある凱旋門。
これはセプティミウス・セウェルス帝、そしてその息子のカラカラ帝が、戦争に勝利したことを記念して建てられた凱旋門。
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カラカラ帝は、市民のために大浴場を造ったことで有名で、テルマエ・ロマエに出てくる大浴場がそれです。
他にも建物の礎や神殿跡など、ここにローマあり、と言わんばかりの遺跡の数々。
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そして右に首を振ると、さっき見学していたコロッセオも見えます。
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古代ローマの人口は最盛期で100万人ほどだったそうです。
当時ここまで栄えた都市が存在すると、人間がそこまで増えるのもわかる気がします。
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下に降りてゆっくり練り歩いてみました。
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おそらくここが、古代ローマの霞が関であり、六本木であり、渋谷だったのでしょう。
そんな場所を2000年後に、当時は存在すら知られていなかった東アジアの国の若い女子学生が歩いているなんて、あのユリウス・カエサルも想像できなかったことでしょう。
名だたるローマ皇帝たち
そしてフォロロマーノに沿った道路には、ローマ帝国において皇帝として活躍したそうそうたる面々。
たとえばこちらは、帝国最盛期を担った五賢帝の栄えある一人目・ネルウァ帝。
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そしてこちらはネルウァの跡を継ぎ、五賢帝最良の皇帝と評価されたトラヤヌス帝。
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もう一人。
ローマ帝国初代皇帝としてその礎を築いた名君・アウグストゥス。
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ちなみに石碑にはすべてに「皇帝」という意味の「CAESARI」の文字が刻まれていますが、もちろんこれはかのユリウス・カエサルの名がもとになったもの。
現在では英語でシーザー、ドイツ語でカイザーなど、皇帝を表す各言語に派生しています。
真実の口
続いては、ローマに来たらマストな場所へ。
徒歩で向かうは、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会。
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このこじんまりとした教会にあるのが・・・
オードリーヘップバーンの『ローマの休日』にも登場する、「真実の口」。
嘘をついている人は、手を入れると中で切り落とされたり抜けなくなったり…
もちろん私は何事もなく抜けました。
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ちなみに教会への寄付をお願いするボックスには結構な数の言語が。
日本語はありませんでした…
そしてハングルの下にきちんと北朝鮮国旗があり、そっか、日本と違ってイタリアは北朝鮮を国家承認しているのか…と思いました。
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教会内部はこんな感じ。
結構古びた感じで、人もほとんどおらず・・・
皆さん真実の口を目当てにここを訪れるといった感じです。
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ちなみに教会を出て歩いていると、我らがニッポンの直美ちゃんがいたのでパシャリ。
そんなことある…!?(笑)
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サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
時刻は夜になりました。
ローマの中で行ってみたかった教会に、最後に訪れます。
それが、まるで宮殿のような外観をしたこちらのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂。
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中に入るとこんな感じ。
正直サン・ピエトロ大聖堂に劣らないと感じるほど、荘厳できらびやかな造り。
それもそのはず、これはサン・ピエトロ大聖堂などと共に教皇が建設させた四大バシリカに数えられるそう。
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そしておそらく装飾の重みでしょう、天井が湾曲しているのがわかります。
祭壇もそれはそれは素晴らしいものでした。
一時は教皇宮殿にもなっただけのことはあります。
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さて、最後にローマらしい夜ごはんを食べて今日を〆ることにします。
ローマ市内の移動はすべて徒歩。
結構な距離がありましたが、町中に有名なスポットがあるのでそこまで苦じゃなかった。
通りかかったのは、ローマの写真でよく見かけるヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂。
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イタリアじゅうの都市が彼を記念する建築を建てていて、今回の旅行で何度彼に出会ったか分かりません。
そして、、、
「ブルータス、お前もか」カエサル最期の地
興奮が収まらなかったのが、トッレ・アルジェンティーナ広場。
ここ、なんと、10年ほど前に研究チームによって特定されたユリウス・カエサル暗殺の場所。
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紀元前44年、80人以上がかかわったとされる暗殺計画によって命を落としたカエサルの養子であった初代皇帝アウグストゥスが、暗殺に避難の意を込めてここに建造物を建てさせた、その基礎部分が残っています。
あの有名なセリフ「ブルータス、お前もか」はこの場所で吐かれた言葉なんです。
人生最高のカルボナーラを更新
さて、ネットで口コミを調べまくってたどり着いたここは「Roscioli」というお店。
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ここの看板メニューはなんといってもカルボナーラ。
ローマで美味しいカルボナーラを調べると絶対にここのことが描かれていたのでやってきたのですが、店内の雰囲気もカルボナーラのビジュアルも最高。
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つい一日前に、同じくローマ市内で人生最高のカルボナーラを更新したところなのですが、今日また1位が塗り替えられてしまいました。
昨日のカルボナーラは卵が濃くて美味しいという感じでしたが、ここはチーズの美味しさをこれでもかと味わわせてくる濃厚さ。
次またローマに訪れることがあれば、ここは絶対に来ようと思います。(美味しい店に入ると毎回言ってる気がする…)
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ということで、長い長い一日もここで終わり。
明日は朝の電車でローマを出て、イタリア縦断旅の最後の目的地へと向かいます。
それではまた!
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