2020年の11冊目
は、コチラ↓↓の作品です!!
『滅びの前のシャングリラ』(凪良ゆう 著)
『流浪の月』で”2020年本屋大賞”を受賞した、凪良ゆうさんの最新作です。
本作は、滅びゆく世界の中で、年齢も立場も違う4人が、最後の最後にそれぞれの"ささやかな幸せ"を手に入れていく物語です。
本作の設定で面白いのは、小惑星の衝突で地球が滅亡するまでに残された時間が"1か月"という点です。
"1週間後"でも、"1年後"でもなく、"1か月後"。
激情を保ち続けるには長くて、落ち着くには短すぎる、中途半端な残り時間。
そんな中途半端な猶予期間の中で、生き方や価値観をえぐり出され、単純な善悪ではわりきれない矛盾を抱えながら絶望と希望との間で揺れ動く人々。
自分だったら、死ぬことが確定している世界で一体何を願い、どう生きるのだろうか。
極限状態でえぐり出される自分は、いったいどんな人間だろうか。
叶うなら僅差で構わないので、絶望ではなく希望を感じながら最期の瞬間を迎えられたらいいなと思います。
< 参考 >
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