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映画ログ ラッカを脱出せよ(2019)
!!!ネタバレ!!! amazon primeで鑑賞 IS志願兵が周りの人の協力を得てラッカを脱出する話。 子を危険にさらし、自ら志願した母親の自己責任、と言ってしまえば話が終わってしまうので、別の視点で考察してみる。 2015年当時、ヨーロッパではISから多くの人へIS志願兵の募集があった。特に、社会的あるいは心の弱い人がターゲットになり、恋人や友人を装ったIS兵の甘言にのせられ、勧誘をされていた。 この作品では、IS兵に志願した母親は逮捕されたものの、身柄は無事、本国フランスへ帰還できた。でも現在は、100人以上の元志願兵が帰国をフランス政府から拒まれている。個人の問題と言ってしまうには、被害があまりに多すぎるので、一つの社会問題と認識されている。それがゆえに、この作品が製作されたのだろう。本土でのテロ事件を回避したい政府、海外にいても守りたい国民の命。難しい選択ですね。。
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映画ログ 私は確信する(2018)
ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞 すごかった、、 ストーリーも、展開も、役者の演技も。 作品のほとんどのシーンは、ノラが電話の録音テープを聞いているシーンとデュポン モレッティが裁判で発言しているシーン。 この二つがテンポ良く交互に入り混じり、被告人の無実を証明していく。そのスピード感たるや! 主人公のノラは架空の人物だが、あとの主要な人物は実在している。 オリヴィエ グルメが演じるデュポン モレッティは、現在、フランスのカステックス内閣で国璽尚書、司法大臣に任命されるほどのスター弁護士。 被告人のジャック ヴィギエを演じた、ローラン リュカのセリフのない、顔だけの演技もとても良かったです。 なんだか見たあとも楽しい作品です! いいね!
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映画ログ グランド・ブダペスト・ホテル(2014)
原題 The Grand Budapest Hotel 監督 ウェス・アンダーソン 脚本 ウェス・アンダーソン 製作国 ドイツ、イギリス 上映時間 100分 出演者 ビル・マーレイ エイドリアン・ブロディ エドワード・ノートンシ アーシャ・ローナン ジェフ・ゴールドブラム ウィレム・デフォー ティルダ・スウィントン ジュード・ロウ ジェイソン・シュワルツマン マチュー・アマルリック 独自の美意識をもった、ウェス・アンダーソンの作品。 この作品も病的なほどのシンメトリーな画面作りにうっとりしました。 彼の頭の中にあるヨーロッパのイメージを、彼のテイストで美味しく仕上げました!って感じが全面にでてて、ちょっと笑えるくらい面白かったです。 それに対して、出演者のほとんどは具合の悪そうな顔をしているというコントラスト。 、、たまりませんね! スーパー頑固なおじさんと利発な若者の、年の差友情もの映画。というのが、大まかなテーマでしょうか。どちらも世間にうまく馴染めず、つまはじきにされているところ、二人で団結して問題に挑んでいくというストーリーでした。 戦争という時代の背景があるにもかかわらず、終始コメディで展開していく流れは、さすがだなーっと思いました。 中毒性が強いウェス・アンダーソンの作品、この作品もそんな感じです。
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映画ログ her/世界でひとつの彼女(2014)
Amazon prime videoで鑑賞 原題 her 監督 スパイク・ジョーンズ 脚本 スパイク・ジョーンズ 製作国 アメリカ 上映時間 120分 出演者 ホアキン・フェニックス エイミー・アダムス ルーニー・マーラ オリヴィア・ワイルド スカーレット・ヨハンソン 色々思うところがある作品だった。 良いところを先に挙げておくと、ジャケットのヴィジュアルでもわかるように、すごく色彩に気を配っていて、終始美しい映像が見られた。 高層マンションから見下ろす夜景や、雪山の景色、オフィスの壁紙の色から出演者の服の色まで、徹底した画面作りにこだわりを感じた。また、すこし先の未来に時代が設定されていて、その時代の男性のボトムはウェストベルトが現代の2倍の太さのようで、そこにちょっとした差別化をうまく出していて良かったと思う。 ちょっとなーー、と思った点は、多くの人がコメントしているように、なんか気持ち悪い。主人公の理想と妄想を押し付けられているのが受け取れる。それをずっとパートナーに強いていたと考えると、離婚して当然だなー、と思った。ついにはAIにまで距離を取られ、やっと自分を見つめ直すことができる。という、なんともまぁ自分勝手な男の恋愛の話だ。 愛を知る、というテーマなのだろうが、なんだかイライラするのは、こういう男性が私の身近にいるからなのかもしれない。 やれやれ、だなーーー。
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映画ログ 美術館を手玉にとった男(2015)
Amazon prime videoで鑑賞 原題 ART AND CRAFT 監督 サム・カルマン、ジェニファー・グラウスマン、マーク・ベッカー 製作国 アメリカ 上映時間 89分 出演者 マーク・ランディス マシュー・レイニンガー アーロン・コーワン ジョン・ギャッパー アートの世界はとても奇妙だ。 本当の色は誰にもわからない。みんな間違っている。大切なのは想像力だ。 この作品の主人公はマーク・ランディス。慈善活動を行っている、と本人は言う。彼の言う慈善活動とは、過去の名だたる著名な作家の作品を模写し、それを美術館に寄付すること。人々はこれを犯罪と言うが、彼は金銭を一切受け取っていないので、罪には問えない。 というかなり引きの強い出だしで、この作品はスタートする。ドキュメンタリーではあるが、全体的にエンターテイメントな仕上がりにまとまっているので、すごく楽しめた。 マーク・ランディスは、とても繊細で危うく、大胆な人だと感じた。 彼は自分自身の裁かれることのない罪をよく理解している。だから、自らの行動を慈善活動と言っているのではないか。とても純粋な悪である。 演出の良さもこの作品の魅力だと思う。 母親の死について語るシーンはとても生生しく、模写をするシーンはとてもスリル感を、とてもよく描写していたと思う。 彼の絵を描くタッチは迷いがなく、自分の方法で仕上げていく。まるで、自分自身のオリジナルの作品のように。 彼は純粋に絵を模写するのが好きである。そして、それを人に評価してほしいと思っている。彼が普通の画家として活動していたら、今ほどの注目を浴びて評価されただろうか。成り行きとはいえ、彼は時代に画家として名を残し、大成を収めた。 彼の行為が悪だと、額面通り受け取るのは間違いなのではないかと思う。言うなれば、彼自信が技術と美術の化身なのではないだろうか。しかし同時に、それが彼の業だということも、また事実である。 ランディスの言葉は本当に興味深い。デザインの世界にいる人には、是非見てもらいたい。
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映画ログ きっと、うまくいく(2009)
Amazon prime videoで鑑賞 原題 3 idiots 監督 ラージクマール・ヒラーニ 脚本 ラージクマール・ヒラーニ、ヴィドゥ・ヴィノード・チョープラー、アビジャート・ジョーシー 製作国 インド 上映時間 170分 出演者 アーミル・カーン R・マドハヴァン シャルマン・ジョーシー ボーマン・イラニ カリーナ・カプール オミ・ヴァイディア インド映画って、歌って踊るイメージがあったけど、まさにその通りでした(笑) 基本、お気楽なコメディ映画なのですが、ところどころ、心に響くシーンやショッキングな話が盛り込まれて、子供だましな感じはしませんでした。170分と長尺の作品にも関わらず、テンポが良く、飽きることなく見れる映画です。 裕福な家庭で育ったランチョー、中流家庭で育ったファルハーン、貧しい家庭で育ったラージューは大学時代の親友。育ちに格差があるために、心にゆとりがあり、想像力豊かなランチョーに度々嫉妬する二人だが、実のところ、、という流れでストーリーは展開されていきます。 はじめは格差社会における、皮肉を描いた作品だと思っていたのですが、好きという情熱は好奇心を生み出し結果それが力となる、才能を生かすことを探す、一歩踏み出す勇気、など、科学者らしいロジカルでシンプルなメッセージを伝えてくれる作品でした。 学生たちに見てもらいたい映画の一つです!
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映画ログ ゼロ・グラビティ(2013)
Amazon prime videoで鑑賞 原題 Gravity 監督 アルフォンソ・キュアロン 脚本 アルフォンソ・キュアロン、ホナス・キュアロン、ロドリゴ・ガルシア 製作国 アメリカ、イギリス 上映時間 91分 出演者 サンドラ・ブロック ジョージ・クルーニー エド・ハリス(声のみ) ファルダット・シャーマ(声のみ) エイミー・ワーレン(声のみ) バッシャー・サヴェージ(声のみ) なんだろう、、すごくよく構成されていて、演出もよくて、グラフィックも美しい。しかし宇宙空間を浮遊するシーンの、ゆっくりしたカメラワークと主人公の顔のアップシーンが前半しばらく続き、なんだかとても眠くなり、退屈とさえ感じてしまった。 グラフィックの面でいうと、宇宙の映像はアド・アストラのほうが美しかったように思える。しかし、この作品のグラヴィティ(重力)というタイトルにある通り、地球の描かれ方がとても素晴らしかった。宇宙空間の暗闇に浮かぶ青い地球、それを守っている大気圏、流れる雲、日の出。この作品を映画館の大画面で観ると観ないとでは、この作品に対する印象や評価がまったく違うと思う。 ストーリー自体には物足りなさを感じたが、評価されるべくして評価された作品なのだと思う。
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映画ログ オクジャ okja(2017)
Netflixオリジナル作品 監督 ポン・ジュノ 脚本 ポン・ジュノ 製作国 韓国、アメリカ 上映時間 118分 出演者 アン・ソヒョン ティルダ・スウィントン ポール・ダノ ピョン・ヒボン スティーヴン・ユァン リリー・コリンズ ヨン・ジェムン シャーリー・ヘンダーソン ダニエル・ヘンシュオール デヴォン・ボスティック チェ・ウシク ジャンカルロ・エスポジート ジェイク・ジレンホール 『パラサイト 半地下の家族』で世界にその名を轟かせた、鬼才ポン・ジュノの作品。本作でもその才能を遺憾なく発揮し、シンプルだが強いメッセージを世界に発信していた。 韓国の田舎の女の子と、食用のために開発されたスパーピッグの愛と友情の物語。所々過激な表現はあるが、ストーリーはシンプルなので、子供も観れて楽しめる作品になっていると思う。コミカルでポップな展開は、飽きることなく、また駆け足になることもなく、十分に構成されている。 しかし、さすがはポン・ジュノ。爪痕を残すかのように、最後の最後までメッセージを伝えてくる。そのそつのなさは少し怖いくらいだ。 人間は動物飼育し、食べるために命を奪う。しかしそれは、人間が生きるためには必要なことでもある。 人間の業について訴えかけて、「で、あなたはどう思う?」と、メッセージを投げ続けてくる、とてもポン・ジュノらしい素晴らしい作品です。 是非、子供たちに観てほしい。
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映画ログ マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)(2017)
Netflix オリジナル作品 監督 ノア・バームバック 脚本 ノア・バームバック 製作国 アメリカ 上映時間 112分 出演者 アダム・サンドラー ベン・スティラー ダスティン・ホフマン エマ・トンプソン エリザベス・マーヴェル キャンディス・バーゲン ジャレッド・サンドラー ダニエル・フラエティ レベッカ・ミラー シンディ・チャン 舞台はアメリカのニューヨーク、ユダヤ系アーティスト一家のお話。 人生の成功と失敗、アーティストの人生、離婚と絆、現代社会における家族の在り方、と、かなり重ためのテーマをコミカルな演出とポップなテンポ感で繰り広げられるストーリー。 持て余すほどの個性を押さえきれない、マイヤーウィッツ家の面々。実は血の繋がりはほとんどなく、負け犬の寄せ集めのような家族。ぶつかり合い、意見の食い違い、譲れない精神が爆発して、崩壊の一途をたどるかと思いきや、そこには確かな思いやりや愛情も存在しており、、、 終始笑いっぱなしで観た作品でした。週末にお酒を飲みながら、とライトなテンションで楽しめます。しかし、考えさせられる部分もたくさんあるので、物足りない感じはしないかと。 また、出演者のお芝居も素晴らしいので、ぜひ、パートナーや家族と観てほしい一作です。
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映画ログ 万引き家族(2018)
Amazon prime video で鑑賞 監督 是枝裕和 脚本 是枝裕和 製作国 日本 上映時間 120分 出演者 リリー・フランキー 安藤サクラ 松岡茉優 城 桧吏 佐々木 みゆ 樹木希林 最後の最後まで、メッセージを投げ続ける作品でした。 「拾ったんです。捨てた人っていうのは、他にいるんじゃないですか?」トレイラーに使われている安藤サクラのセリフが、この作品の軸になっていると感じました。捨てられた者たちの寄せ集め、そんな家族の話です。誰かに捨てられて、自分が愛されていると感じたいから、誰かを愛する。そんな危うい関係はもちろん長くは続かず、崩壊していく。その後、自分の道を進める者、進めない者。人の在り方、社会の在り方をもう一度考えるよう、訴えているような作品です。
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映画ログ あん(2015)
Amazon prime videoで鑑賞 監督 河瀨直美 脚本 河瀨直美 原作 ドリアン助川 製作国 日本 上映時間 113分 出演者 樹木希林 永瀬正敏 内田伽羅 市原悦子 とても悲しくて、とても優しい話。 現在もなお、偏見や差別にあわれている方がいるのに、ハンセン病について自分がなにも知らないことを恥じました。 自由とは何か、若さとは何か、色々なことについて考えさせられる作品です。きっと見た人によって、刺さる言葉もシーンも違うでしょう。でも、必ず何か感じるものがあると思います。ぜひ子供たちに見てほしい。 そして、樹木希林の演技が群を抜いてすばらしい。日本には本当に素晴らしい役者がいたんだな、と改めて感じた作品でした。