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面接官をしたときのこと

私は一度だけ、新卒採用の面接官をした事があります。
当時小さなIT関連会社に勤めていたのですが、その会社では通年新卒採用は、所長と営業担当が行なっていました。
ある年、通年より新卒応募が多く、所長と営業担当のみでは、さばききれないとの事で、一次面接を私を含め数人で行うことになりました。


面接の採点項目やチェック事項はありますか?と所長に尋ねたところ、「とりあえず一次面接は、自分が一緒に働きたいと思える学生かどうかで判断してくれ。」との事。。。


「なんていい加減な。。」と思ったのですが、採用面接は良い経験になると思い、やらせてもらうことにしました。


私個人の感覚なのですが、新卒の学生さんは大別すると、下記3つに分類できるなと感じました。
1.猛烈に自分をアピールする学生
2.質問に対して、慎重に対応する学生
3.マニュアル通りの学生


面接後の検討で、次の面接に進めた学生に「3.マニュアル通りの学生」はいませんでした。
マニュアル通りの学生は、人間味のないロボットみたいに感じられたからです。


ただ、懐かしいなと思いました。私も新卒の就職面接ではマニュアル派だったので。


私は当時から仕事に対して、周りの学生より冷めていたな。と思います。
「会社は仕事をして、収入を得る場所で、自分の夢や想いを叶える場ではない。」と思っていたので、よくある質問の、「あなたは当社でどんな事をしたいですか?」とか「あなたは当社でどんな人間になりたいですか?」の質問が愚問に思えて仕方がありませんでした。「そんな夢物語聞いて何になるの?」といつも思っていました。当然その質問に対する答えが用意できないので、マニュアル暗記となった次第。


当時の面接官に私は「人間味のないロボット」に映っていた事でしょう。


そんな感じだったので、筆記試験には合格するけど、面接ですぐに落とされる事を20数社経験しました。
当時の私には何がいけないのか、さっぱりわからず破れかぶれになり、残りの面接まで進んだ2社で、就職は諦めようと思った2社に内定いただけました。


破れかぶれになり、何も準備しないまま面接に臨んだ事が、逆に人間味が出てよかったのかもしれません。


内定頂いたうちの1社はIT系の会社だったのですが、2次の常務面接のとき、
「パソコンのどんなところが好き?」と質問され、
「キーボードを打鍵した時の、感触が好きです」と答えた私。


我ながら、変な質問に、変な答えをしたなぁと帰りの電車で諦めていたのですが、結局2次面接通過し内定まで頂きました。


今思うと、所長が言った「自分が一緒に働きたいと思えるかどうか」って、あながち間違いではなかったんだなと思いました。


学生の皆さん。面接は恐れる事なく、ドーン!とぶつかっていきましょう。


面接する側の大人も実は大した事ないので。

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