元、文学少女としては【作家志望のかたに他愛もなく】
雨が降つてゐる 雨が降つてゐる
雨は蕭蕭と降つてゐる
ひとり雨の音を聞きながら、思い出していた。
三好達治の有名な詩なのでご存じのかたも多いはず。
(ここは阿蘇ではなく東京だし、馬なんかいないのだけれど)
やはり長く広く愛される作品だけあって美しいことばがならんでいる詩だなぁとしみじみ。
今でこそ忙しいを言い訳に本を読まなくなってしまったが、子供の頃は図書館が大好きな場所で、趣味といえば読書だったわたし。自分でいうのは大変におこがましいが、元・文学少女である。大学時代は文芸専修という学科に在籍し“読む”作品研究のみならず、“書く”ことも学んでいた。レポート提出の代わりに、詩や小説を書いて提出するのである。
他の学科の友人からは「楽そうだね」と言われていたけれど、創作活動というのはなかなかに大変な作業だった。さらに、自分では会心の表現!と思っていても教授からはまったく評価されない。
「注目されて作家になれるかも、、、」とほんのり思っていたけれど、しばらくして自分にはそういう才能はないのだなぁと作家になるのは諦めた。
わたしの場合、残念なことにゼロから何かを生み出す創作があまり得意でない(斬新な発想力に欠ける)のだが、書く行為そのものは苦にならないので
こうして大人になっても
つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ
こんな感じで日々noteは更新しているのだけれど。
そんな折、興味深い記事を発見!!
鳳明館。いわずと知れた名門老舗旅館。そこで作家先生気分を味わえるなんて!このプランだと“缶詰”にされてしまう(笑)らしいけれど、この旅館の周辺には知る人ぞ知る作家ゆかりのスポットがとても多くて、文学散歩が楽しめるのだ。(実はこの界隈で生まれ育ったわたし、案内役を買って出たいくらい詳しく説明できる自信もある!)
樋口一葉ゆかりの長屋や井戸、石川啄木ゆかりの床屋、、、
暖かくなったら、のんびりとお散歩したくなった。
今日は一日雨が降り続いているけれど、晴れた日に。
そしてこの旅館に泊まれたら、創作意欲がわいてきちゃったりして、ね。
そういえば中学時代の修学旅行、文学コースだったっけ。
『伊豆の踊子』を執筆した川端康成が滞在していた湯本館を見学させていただいたときのことを思い出した。あそこもとても趣のある場所だった。天城トンネルを歩いたのも懐かしい。
作品にゆかりのある場所に実際に足を運ぶことはとても素敵な体験になるんだと、今改めて感じている。
追記:今Twitterひらいてみたら、すごい反響みたい!
多くの人に、生まれ育った、本郷・西片界隈の魅力を
注目して頂けるのはなんだか嬉しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?