精神科病院の事務員(元医事課員)

精神科病院で医事課員として働いて10年が過ぎました。2022年4月から異動により、地域…

精神科病院の事務員(元医事課員)

精神科病院で医事課員として働いて10年が過ぎました。2022年4月から異動により、地域連携業務に従事しています。 ここでは、公で言える事言えない事問わず、自由に書こうと思っています。 賛成・反対、どちらの意見も歓迎です。 ご自由に扱っていただければ幸いです。

最近の記事

医療機関も「見た目が9割」

「今年こそは」と決意しながらも、前回の投稿から早くも2ヶ月が過ぎてしまいました。歳を重ねるごとに、時が過ぎるのは早いものです。 言い訳はこのくらいにしておきましょう。今回の内容は「世間は何を基準に医療機関の善し悪しを判断しているか」についてです。 ここで言う「世間」とは、患者さんや家族はもちろん、他医療機関や施設等のスタッフ、行政の職員や提携業者、地域住民に至るまで、全ての「自院に関わる人」を指します。言い方を変えれば「自院を知っている人みんな」です。 善し悪しを判断す

    • 2年振りの投稿

      ご無沙汰しております。 書きたい事が無かった訳では無いのですが、じっくり書くだけの余裕(時間も心も)が無かったり、書こうと思ってた事を出すタイミングを逃したりと、あれよあれよという間に2年も過ぎてしまいました。 そんな状況にあっても、フォローを外さないでいてくれる方や、新たにスキやフォローをしてくださる方がいたりして、通知が来る度に「頑張って書こうかな」という思いが強まってきました。 まぁ元々そんなにフォローされている訳ではないので、そんなに求められてはいないんでしょう

      • 「発達障害」は知っておいて損は無い

        ご無沙汰しております。 気が付くと2ヶ月近く空いてしまいました。公私共に想定以上に多忙で、ずっと何を書こうか考えながらも、その度に「また今度」が重なってしまい、流れ流れて今日に至りました(言い訳ですね)。 そんなIN薄な中でも有難いことに、スキやフォローをポチってくれる方もいて、いち精神科病院の医事課員のしがない投稿に目を向けていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。 さて、今回のテーマ「発達障害」ですが、実はコロナ禍で影響を受けていると考えられる精神疾患の1つです。とい

        • コロナとうつの関係

          ご無沙汰しております。なかなかnoteを書く時間が確保できず、それなりに多忙な日々を過ごしていました。 相変わらず新型コロナウイルスの影響は続いていますね。個人的な意見ですが、なんとなく新型コロナウイルスに対する意識が「薄まった」というか、生活に「馴染んできた」という印象を持っています。 以前ほどメディアも騒がなくなったし、私の住んでいるところは感染者数も少ないためか、東京などの多い地域を見ても「増えたね~」くらいの感想しか持たないようになってしまいました。慣れというのは怖

          アルコール依存症を誤解しない

          先日、某アイドルグループの元メンバーが飲酒運転による事故によって逮捕されました。前回の報道や最近の流れから、個人的にはビックリしたのと同時に「やっぱりなのか…」という少し残念な感情が入り交じっています。 そんな中、連日のようにワイドショーやネットで「アルコール依存症」について触れられていますが、相変わらず間違った情報や誤った認識がたくさん流れていて、憤りを感じつつも、毎度の展開に辟易としていたりもします。 という訳で、前回「薬物依存はなぜ恐ろしいのか」に引き続いてアディク

          アルコール依存症を誤解しない

          薬物依存はなぜ恐ろしいのか

          9月に入り、少しずつ秋の気配が感じられるようになりました。汗かきの私にとっては過ごしやすい時期であり、通勤時や運動時の余計な心配が1つ減ったことは、とてもありがたいことです。 一方で、新型コロナウイルスの影響はまだまだ大きく、当院の近隣でもクラスターが発生するなど、予断を許さない状況が続いています。そんな中でも経済活動を活発化させるために、様々な規制が緩和されたりなど、少しずつ以前の生活基準に戻す動きも出ています。ライフスタイルや社会の変化を随時感じ取らなければ、生活しづら

          薬物依存はなぜ恐ろしいのか

          精神科病院の医事課員的「#8月31日の夜に」

          今年もこの季節がやってきましたね。 2017年から始まっている、NHK「#8月31日の夜に。」ですが、私が初めて見たのは2019年でした。番組自体は2018年からあるのは知っていましたが、見るきっかけになったのは、以前に書いた「精神科病院の医事課員のオススメ」で最初に挙げたamazarashiが出演する(たぶん地上波初だったと思う)ことを知ったからです。 我が子にとっても一大イベントのようで、夏休み終盤の慌ただしさや面倒そうな表情は「今も昔も変わらないなぁ」という感じで、

          精神科病院の医事課員的「#8月31日の夜に」

          精神科病院への入院あれこれ

          新型コロナウイルスの感染拡大による各方面の影響が、日を追うごとに深刻なものになっているように思います。しかしながら、4月頃の状況とは大きく異なり、現状のようになることはある程度想定できていたはずですが、素人ながら、政治的判断が遅れているように感じているのですが、私だけの印象なのでしょうか。 当院のような精神科病院にもコロナウイルスの脅威は迫っていて、幸いにも当院から感染者は出ていません。しかし個人的には、いつ出てもおかしくない状況だと考えていて、その心づもりはできています。

          精神科病院への入院あれこれ

          精神科病院 医事課の日常風景

          最近のメディアでは、新型コロナウイルスの第2波(と勝手に私は判断しています)とGoToトラベルキャンペーンの話題が飛び交っています。ここで政府の判断や対応の是非について述べるつもりはありませんが、個人的には「とりあえず今は、用も無いのに家から出るな」と思っています。せっかくの4連休(私は仕事が入っていますが…)ですが、こればかりは仕方ないのかな、と思っています。 さて、前回の「精神科病院の受付から見た日常」では、受付より外側にいる、患者や家族などのお話をしました。今回は逆に

          精神科病院 医事課の日常風景

          精神科病院の受付から見た日常

          またまたご無沙汰していました。 「何が忙しい」というものがある訳ではないのですが、今月はバタバタとする日々が続いていて、気が付けば前回から3週間ほど空いてしまいました。書こうと思っているものはいくつかあるのですが、何となく気乗りしないところもあって、この1週間ほどはnoteにログインすらしていませんでした…。 そんな慌ただしい(と思っているのは自分だけかもしれませんが)日々の中で、最近「自分の当たり前は、他人にとっては当たり前ではない」という内容の文章を目にしました。今回が

          精神科病院の受付から見た日常

          家族は「精神疾患」をどう見ているか

          梅雨であるにもかかわらず、雨が降らずに気温が高い日が多いように感じます。勝手なイメージですが、梅雨は「シトシト雨が降り、ジメジメしている」ものだと思っているのですが、今年は蒸し暑さが先行していている気がしています。 その一方で、いったん雨が降ると「豪雨」と言われるほど激しく降り、災害につながる恐れもあります。近年各地で甚大な豪雨被害が続発しているので、雨は必要ですが、程々で収まってほしいものです。 そんな中、当院にも受診や相談に来られる方が、今月くらいから少しずつ増えてい

          家族は「精神疾患」をどう見ているか

          「精神疾患」は身近に存在している

          前回の「精神科病院の医事課員のオススメ」から、少しご無沙汰していました。というのも、コロナによる影響が公私共に徐々に緩和されてきて、世の中が少しずつ動き始めたおかげで、noteを書く時間が上手く作れませんでした。勉強会や地域の行事などもポツポツ再開し始め、オンラインだけではなくFace to Faceの機会も増えてきました。 そんな中で、精神疾患に対しても「これから増加する」と予想されており、現に当院でも、新患や入院患者が増えつつあります。あくまでも当院に限っての話ですが、

          「精神疾患」は身近に存在している

          精神科病院の医事課員のオススメ

          コロナ感染の第2波の影響と、変化しながらも徐々に戻りつつある日常生活のせめぎ合いが激しく、なかなか落ち着かない毎日が続いています。「これまで通り」という訳にはいかないので、自身でも気付かない内にストレスを抱えていることもあります。難しいかもしれませんが、無理はせず、マイペースを心がけた方が良いように思います。 とは言え、毎日見聞きするものの多くがコロナ関連で、不可避な状態なのは仕方ないのかもしれません。書き出しにコロナの事ばかりなのは、さすがに辟易しています。「noteに書

          精神科病院の医事課員のオススメ

          精神疾患に対する今と昔

          緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルスに対して一時の緊張が少しは緩和されたのかな…なんて感じていたところに、北九州市の第2波(確定だと私は思っています)がやって来ました。これは「お前らまだたるんでる場合じゃないぞ!」という警告なんじゃないかと思っています。どの地域でも起こりうる事ですから、いち医療従事者として、いち市民として、出来る範囲の事をしっかりやろうと思っています。 さて今回のタイトル「精神疾患に対する今と昔」ですが、これだけ聞くと歴史的な話っぽいですが、そういう

          精神疾患に対する今と昔

          心のゆたかさと精神科

          多くの地域で緊急事態宣言が解除されましたね。私の地域も解除され、学校や経済活動が徐々に動き出し、通行する人や車が増える一方で、マスクをする人は少しずつ減っている印象があり、何となくコロナの影響が薄くなっている雰囲気があります。 とは言え、おそらく来るであろう第2波を出来るだけ抑えることが、これからの日本の行末を左右するのではと感じています。 noteを初めて2ヶ月近く経ちました。私の拙文を少ないながらも読んで頂けているようで、最近は有難いことに「スキ」やフォローまでして頂い

          精神科は「受診するまで」が難しい

          GWが終わり、日常が戻りつつあります。とは言え、コロナウィルスの影響は大きく残っているので、完全に「これまでの日常」が戻って来た訳ではありませんが、経済や学業などが形を変えながらも少しずつ動き出しているのを実感しています。 本日は診療報酬改定後初の請求締切ですね。当院も本日オンラインで請求予定です。改定後請求のあるあるですが、新しく算定できるものや試しにやってみる事などをいくつか盛り込んで請求するので、いつもより少しだけドキドキ感が増します。やっぱり、査定・返礼は嫌ですから

          精神科は「受診するまで」が難しい