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ずっと言葉を探している

ずっと、何か特別な言葉に焦がれている。
それなのに案外簡単な言葉に救われるし、殺される。

最近は忙しさを言い訳に全然時間を確保できていないのだけれど、本を読むのが好きだ。想いが溢れ過ぎた粘着質な愛憎の表現、レトリックのきいた奇跡みたいに芸術的な言葉。絶対に自分からは生まれ得ない文字の羅列に出会うと、静かにゾクリと変な気持ちになる。お酒を飲んだ時よりも酔ったみたい。あの感覚が、人生の充実感そのものなのではという気さえしてくる。

きっとこういうの部類の人間は、俗世を嫌悪し孤独を愛する生き方の方が適しているのかもしれない。

でも私は凄く、中途半端だ。

人百倍くらい、人間関係に苦手意識がある。それなりに上手くできているんじゃないかという気はしている一方で、でも結局のところ相手が自分をどう思っているかなんて分からないじゃないか。

誰かの優しい言葉に、冷淡な否定の言葉が重なる。
自分の中で何かがパリンとひび割れて、残酷な音が静かに響く。足元が崩れて、伸ばした手は虚しく空を切る。手の届かない遠くに広がる温かな世界に居場所が無い、ただひたすらに、恐怖。

ずっと、そんなイメージがある。
全部妄想だ。これが精神的な病気だと言われれば、まあそうなんだろうけど。でもそういうネガティブ発想を自分の中に飼っている人って多いでしょう?

いつだったか、「人類皆、なにかしらの病気だ」みたいな言葉を聞いた気がする。
その通りだよなあ、と思った。

そんな、超絶めんどうくさい思考回路で悩んでばかりいる人間が私な訳だが。我ながら、わりとチョロい。

朝、単純な挨拶をされただけで嬉しい。「ありがとう」と言われれば、一日中そのことを引きずってハッピーだし、ちょっと褒められると「一生ついて行きます!」ってなる。

逆にマイナスな言葉は、実はそんなに言われたことはないのだけれど、多分一発で死にたくなるくらい凹む。一生傷付く。

複雑で巧みに組み上げられた言葉は、魅惑的だ。
でも本当は、シンプルな一言こそが心に深く刺さる。それは幸せの魔法であり、重たい呪い。


あぁ、いずれにせよ。複雑とシンプルと、どちらの言葉もやっぱり好きだ。好きだけど、怖い。怖いけど、愛おしい。

だから、最近は少し更新頻度が落ちているとはいえ、ずっとnoteを続けられているのかもしれない。


私が書き続けたのは、まあこういう日常の不安ごとだったり浅はかな愚痴だったり、そしてスイーツのこと。一定に多くの方に読んでいただけている感があるので、もしかすると私の綴ってきた幾万の言葉で何かしら傷ついたり嫌な気持ちになったりした方もいらっしゃるかもしれない。そうしたら…ごめんなさい。

けれど表現には多少気を遣っているつもりだし、愚痴とは言っても私個人の内面の問題をグダグダと綴っているのみなので、私自身が最もダメージを受けている程度ではと考えている。

スイーツについては基本的に美味しいと叫んでいるだけなので、嫉妬の懸念は拭えないものの、そこまで気にしていたら私は何も発言できなくなる。許して。


言葉もスイーツも私の人生にとってかけがえのないものだからさ。まだまだ未熟だけれど。多分一生完璧には辿り着けないけれど。それでも、私のnoteを見た時に、ウジウジしてたことがどうでも良くなったりとか、美味しいものでも食べようかな、という気持ちになる人が一人でもいるならばと。
そんな願いを込めて、言葉を探している。


green bean to bar chocolate
いちじく&チェリーのパフェ

本当にもう、ウルトラ大好きすぎるお店。
通常メニューは、大概食べ尽くしている気がする。

夏限定のパフェが登場したという噂を聞きつけ、それはもう絶対行きたかった。
だから特に別のお店を予約することもなく。猛暑にも負けず長い川沿いを歩き…、

良かった〜、空席がまだある!

パフェ、よく分からんけど上からの角度でも撮るよね…よね???斜め上からの角度が最もキュートではあるので、実は真上から需要って多くないのではという気も多少はしている。私は絶対撮る派。

ほらほら!この角度!!超ーーー可愛い!!
あ〜出た、上の草…ハーブ?タイム?って食べるの??問題。この感じのパフェが増えてきたから、毎度悩んで、香りだけ思い切り楽しんで残す場合もわりとある。

今回は、店員さんが「食べられますよ」と話してくれたので、味わいまで思い切り堪能した。優しい。

チョコが美味しすぎて長らくファンを続けているチョコ専門店なのだから、それはもう全てのパーツが完全に美味しいのだが、やっぱりトップの細く薄いパーツまでも色濃く美味しいと感激する。

どっからこの香りと味わい出てるの?無理じゃん、だが実現している。

あぁ!カカオのヌガティーヌとタンザニア産チョコソルベの配置バランスも味わいや食感や温度感の異なる調和も凄く自然で異常!素敵!!!
エディブルフラワーの乗せ方も可愛いよう!薄ピンクが可愛らしいイチジクよりもグッと恋色が小さく…いやもう、可愛くない?ずるい、可愛い!!

苦くて甘いヌガティーヌは、サックザックとしっかり強めの食感とパフェの流れを邪魔しない薄さを両立している。

ピスタチオのジェラートは凄く…風味が良い。自己主張は激し過ぎず、チョコの味わいの深みを引き立てる。いちじくが、透明感にほんのり可愛らしく色付いた甘く繊細な味わい。場合によってはその個性の強さで打ち消してしまうカカオとピスタチオで、よくこんなにいちじくを主役に仕立てているものだと、感心する。

ピスタチオのジェラートと、下からどんどん出てくるショコラショートブレッドもまた、べらぼうに合う。というか大きめのサクホロ…美味し過ぎん???

そこからはもう…全てが融合してひとつのものとして食べ進めしまう。

 途中でハッとして、個々の味わいをちゃんと確かめる。

サワークリームのシャンティー、濃厚なコクと爽やかな酸味が美味し過ぎるんだけど。

なんか不思議な、でも確かに知っている風味の奥域…。そうか…パンナコッタが生姜だ。
あぁ、このエキゾチックな感じは夏らしさを演出する。

グリオットは真っ白なシャンティーとの色の対比で可愛さ倍増だし、個として美味しさは確立しつつ、軽やかなカカオの存在感も一層魅力的にする。

最後がカカオティーのゼリーなの本当に最高だよね。

いや、もう…可愛いし美味しいし様々では言い尽くせない理由のあれこれで、最高過ぎん??


ただでさえ暑いのに、熱く語ってしまった…。

ドリンクは前回来た時と同様、カカオパルプティー。
今飲むなら、これ一択でしょう!と言いたくなる。


あぁ、自分の感覚をもって感動したものに、言葉という入れ物を用意するのは難しい。
数をこなせば良いのか、テクニックを学べば向上するのか、よく分からない。

そういうものだからこそ、こんなにも執着してしまうんだよね。誰かの心に届く言葉を探して、きっとその経験値となる経験を求めて、今日も美味しい世界で生きている。






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