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「美味しい時間」への感動と感謝、届け!~green bean to bar chocolate~

私は「半休」という休日の取り方が好きだ。

1時間程度の残業はあれど、「昼」のうちには帰れるから心は健康を保てるし。何よりも、お昼ご飯に自分の好きなものを食べに旅立てる。
1日休日であるならば、その自由な「お昼ご飯」は1度だけれど、半休で2つに分けたのならば、それは2回になる。

お店のオープン時間に合わせて行けないのは辛いけれど。
でも基本的に、土日よりも平日の方が空いているものだ。
だからこそ、半休の日にどのお店に行くかということは大変重要な選択だ。

今月、前半が忙し過ぎたため、今後の平日に休みを2日間取得しなければならなかった。
でも…微妙に打ち合わせや提出物があったりして...。
あれ?2日、無理じゃね???

一瞬、どこか出勤日に休んだことにしちゃおうかな、なんて頭をよぎる。
基本的に部の勤怠状況を管理しているのは私だし、多分ばれない。

いやいやいや、そういう思考回路は駄目だからね。
たとえサービス残業は許そうと、休日の権利だけは譲ってはいけない。
そういう線引きは大切だ。

いいや、休もう。
実際、忙しいなんて言いながら、まだ一番下っ端の私が本当に休めない程の重要な仕事なんてほとんど無い。
それはそれで虚しいものがあるのだけれど、それが現実。

そういう現実から目を逸らす為に。はたまた、自分の一生懸命やっている仕事が意味のあることだと言い聞かせる為に。忙しいふりをしているだけなんじゃないかなあ…なんてグルグル考え始めるとまた鬱っぽくなってしまうね。
ダメダメ、せっかく休めるのならば、美味しいことを考えよう。

そうして向かったのが、大好きなお店。

green bean to bar chocolate

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私のnoteでも何度か登場させているのだけれど、店名の通り、もうチョコレートがとんでもなく美味しいお店だ。

夏の間、お店ではパフェが提供されていて。
これが、中に使われているチョコから追いチョコのソースにいたるまで、産地の明記がされているのだ。

パフェで主役のひとつだけ産地の記載があるのは、今ではそれほど珍しいことではなくなった。
けれど、細部にいたるまで記載されているなんて、他に類を見ないよ。で、味も最高過ぎるんだ。
最高であることは知っているけれど、いやだからこそ、食べに行きたい。

しかし、中目黒にそれほど行かないからかな。
最近、その大好きなパフェを食べないうちに期間が終わってしまうことが多かった。悲しい...。

今までの経験則的に言えば、土日は常に人が入っていて、オープン時間に出遅れてすんなり入ることは難しい。けれど平日は、結構ゆったりと入れるイメージがあった。

もしかすると、チャンスなのかもしれない。

中目黒。
川沿いにず~っと歩いてお店に向かうのだけれど、その間、なかなかに美味しそうなお店の誘惑が多い。
あれ?ホテルショコラとか、前からあったっけ???
チョコドリンク飲みたい~~~。

煩悩を捨てろ。
今日の目的は、グリーンビーントゥーバーチョコレートじゃないか。もしも、考えたくないけれどパフェが売り切れだったり満席だったりしたら、こちらにお邪魔しよう...なんて考えながら、通り過ぎていく。
煩悩に満ちている。

ようやく辿り着いて。
良かった。平日なら...という期待は的中。
ゆるりと入ってパフェを注文することができた。

「空いていた方が良い」はお客さん側の我儘だ。
本当は混雑していた方がいいに決まっているのだけれど、ごめんね、そこは正直な感想を書くよ。

まあ、イートインでなくチョコを買いに来る人も常に1組2組はいたし、大丈夫じゃないかな。


グラスパフェ
シャインマスカット

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可愛い。
これ、お分かりだろうか。
グラスの上に半分のアイスが乗っているように一瞬見えるのだけれど。
よく目を凝らすと、実はグラスの中側の半分は、チョコに覆われているのだ。球体で、すっかりと蓋をしているのだ。

「ワタシを食べないと、その下には行かせませんヨ」な封印的なアレか。
可愛いやつめ。

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さて、では。食べ始めようか。

上に乗っているのは「セルフィーユ」というハーブ。
ミントじゃないのね。

ミントよりも柔らかな味わい。草原の優しいそよ風を思わせる、ふわりとした爽やかさだ。

もうひとつの「d」みたいな形のチョコは、なななんとパスタ!
ローストパスタを、タンザニア・ウガンダのチョコレートでコーティングしたものだ。

ほらほら、こんなコーティングのチョコにまで産地記載するお店なんて、ここくらいのものよ?

キレのある酸味で、軽いポリポリ食感のパスタに物凄く合ってしまう。
とても気持ちの良い、パフェへの導入だ。

さて、入口を塞ぐアイス君。
レーズンとマスカルポーネのアイス。

スプーンでつついてみると、案外かため。
グッと力を入れて、落ち込む。
あぁ...下を押し潰していく、なんたる背徳感!
ドキドキした~!
そうしてすくったアイスは、シャリッほろりと溶けていき、ヒンヤリと口の中の温度を下げる。

爽やかなマスカルポーネは、最初に濃厚なチーズを、段々とヨーグルトをも思わせるサッパリとした味わいを楽しませてくれた。
レーズンの小さな粒もたっぷりと入っていて、二重にも三重にも、味に奥行が増強されて、嬉しいことこの上ない。

ここで、ハタと気が付く。

お皿の上に、なんか一粒のトリュフがある。
ん?パフェから落ちた???
否。
どうやら、最初はパフェスプーンに乗った状態で提供されていたみたい。
......もう一度写真を見てみよう。

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ほ、本当だ~~~!?
全然気が付かなかった……。

柔らか!と思ったら、ムッチリシャリッとしたラムレーズンの食感がしっかりと楽しめる。
もうラムレーズンなのか、チョコなのか、その境界が分からない。
分からないけれど、なんだかほろ酔いしそうなくらいに濃い味わいだ。
こんなトリュフを単体で買ってしまったら、無限に食べてしまいそうで怖い。

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球体の下半分は、チョコレートでコーティングされ、中にはタンザニアチョコレートのパルフェ。
マスカルポーネの爽やかな味わいの後だからだろうか。
タンザニア、といっても、最初に登場したキレのある酸味よりも幾分、ふんわりと甘く感じられた。

そしてやっぱり、このお店のチョコ、最高に美味しい。
最高だ。

球体の下は、マダガスカル産のアイス。
複数の産地を入れてくるあたりもまた、ヤバイ。

まだシャインマスカットまで到達していないのに…カカオだけでなんてフルーティーなんだ。
本当はマスカットの果汁とか滲ませてるんじゃないだろうか。

そして主役のご登場だ。
フレッシュマスカット。

そこからは、なんというかもう、凄かった。
飲み物かという瑞々しさ。
マスカットの果汁と共に、様々の不思議な味わいが喉の奥にスゥっと爽やかに落ちていく。

コンポートリュバーブ。
マダガスカルチョコレートとカモミールのグラニテ。
ダージリンティーのジュレ。

混ざり合って、もうどれがどれか明確に食べ分けることはせず、スプーンが拾うままに口に運んだ。
ハーブの味わいを織り交ぜてくる感じ、ズルすぎる。

あとムースが凄かった。
カカオパルプとミントのムース。
こんなの、初めての体験だ。

フルーティーで、爽快で、ハーブの香りをいっぱいに含んで。
そういうこのパフェの全てを集約してつなげるようなムースだった。
凄い。

あれ…追いチョコのソースは…いつかけるの?
こういうのが付いているお店こそ、こだわりあるパフェを提供していて美味しすぎるから、正直タイミングが分からない。
じゃあいらないか、といえば、もうそのチョコから美味しいから、残すわけが無い。
困ったものだ。

スプーンにたらして、食べる。
ゆ〜たりと、もったりと、落ちる。
その味わいは、赤い果実のような、たっぷりの甘みで満ちている。美味しい。パンと一緒に食べたい。
いや、もうそのままが一番美味しいのかな。

はあぁぁぁ…神!!!
毎回注文してしまう、カカオティーで余韻を楽しんだ。


帰り。
お持ち帰り用のチョコを選んでいると、店員さんが「パフェはどうでした?」と聞いてくれる。
そんなの、美味しいに決まっている。

「はい、凄く美味しかったです!」
なるべく嬉しそうに答えたつもりなのだけれど、マスクもしてるから表情はよく見えないだろう。
心の中で(なんだその普通の感想~~~!!!)と叫ぶ。

「美味しい時間をありがとう。」
一言で伝えきれるはずのないこの感動と感謝を、どうすれば伝えられるのだろう。

直接伝えられないもどかしさから、私はこうしてnoteを書いているのかもしれない。

「そのスイーツにこんなにも感動した人がいるんだよ。」
そういうことが、そのお店で働く人や縁のある人、あるいは自分も好きだから好きでたまらない気持ちを誰かと分かち合いたいぜ!みたいな人に届いたらとても嬉しいと思うんだ。

さて、本日は半休のもう一方の片割れ。
仕事が長引いて少し出るのが遅くなってしまったけれど、感動と感謝を誰かと交わせる出会いがあるだろうか。

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