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【詩】自分だけの夜

強く守りたいとそう

願っていたはずなのに

この手の平からもう

君はこぼれてしまった

手を指をほどいて

去ってゆく君の姿

その後ろにあの頃の

君の笑顔が見えた

大きな黒い影に

呑まれたものは

僕らが抱えている

白かった世界だった

ひとりが寂しくて淋しくって

膝を抱えて泣いた

ただ自分だけの夜だった


ちょびっとの悲劇(90日目)

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