北の地には厳冬だから見える景色がある

うちの家族はちょっと変わっているかもしれない。

何度も冬に寒いところに家族で旅をしている。
北海道も、夏よりも冬に行った方が多い。
スキーはしないのに。

9年前、冬の知床を訪れた。

極寒の地。

流氷が来る前だった。わざとではなく、息子の冬休みに合わせたら、流氷はまだ来ない時期だった。

でも、知床に心惹かれていた。
世界自然遺産ということもあるし、冬だからこそ見られる景色があると聞いた。「冬だから見られる」、その言葉に心つかまれて。

いったい、なんだろう・・・？

当然のことながら、知床は寒かった。
厚着しても、時間とともに寒さというよりも冷たさがしみてくる。
一番元気なのは9歳の息子だ。飛び回っているせいか、体温が高いのか。

私たちはネイチャーガイドさんをお願いしていた。

息子は強い鳥が好き。
知床には、オオワシやオジロワシがいる。

「流氷が来ると、エサを取りにワシは遠くに飛んで行ってしまう。
冬で、流氷もない、今の季節は観察しやすいですよ」とガイドさん。

何度も見ることができた。見るうちに見分け方がわかってくる。
今は忘れてしまったけれど・・・。

それと知床自然センターや知床世界遺産センターにも足を運ぶ。

知床自然センター

知床世界遺産センター｜SHIRETOKO WORLD HERITAGE CONSERVATION　CENTER

わかりやすい説明や迫力のある展示。こんなこともしたり😆

そして冬ならではの景色を見に行く。

ガイドさんはとても親切で、息子にクマや鮭、季節の違いなどをていねいに教えてくれる。

これはオシンコシンの滝。日本の滝百選にも選ばれている、落差50メートルくらいの美しい滝。ここは国道沿いですぐに見ることができる。
オシンコシンとは、「川下にエゾマツが群生するところ」という言葉がもとになったという。

今はすべて凍り付いた「氷瀑」となっている。
夏も美しいというが、これは冬にしか見られない。

かんじきやスノーシューで移動する。

雪の上をすべるように、歩く。埋まらないように。

たどり着いたのは、海のそばの滝。

海に向かって直接落ちている、高さ100メートルのフレペの滝。
「乙女の涙」と呼ばれている。
水量は多くなく、しとしとと流れ落ちるためにその美しい名が。

冬は凍っているけれど、波の音が聞こえる。流氷が着氷すると、波の音も聞こえなくなるという。静けさの中の、滝。

実際はこの写真よりも、ずっと雄大で美しい。

こちらは知床斜里町観光協会からお借りした写真。

夏にはシーカヤックで海側から見られるという。
秋には鮭の川のぼりが見られるという。

息子も「きれいだったね。今度は夏に来たいね」と。

だからまた行きたい。

ただ、寒い地には、冬にこそ真実の姿があるような気がして。
初めては、冬に訪れて・・・

よかった。

冬の知床に、会えて。

冬にしか見られない景色。

凜として、透明で、厳しくて、美しい。
その結晶を、心に。

こちらはチェーンナーさんの異文化カルチャー参加記事2回目です。
あっという間に2度目のバトンをいただきまして、あたふた。でも楽しんで書かせていただきました。

蒸し暑いので、寒い季節の記事にしました。

さて、次のバトンですが・・・お一人はこの方に。

若葉都さん。センスのある文と視点で書く記事が、幅広くておもしろいんです。最近は息子さんのお弁当記事も書かれています。
都さん、もしよかったら、バトンを受け取ってくださいませ。

もうお一人はセイコさん。お子さんのこと、お仕事のことなどを書かれていますが、最近は擬人化したものの会話が新境地。今回は水筒。おもしろいです！　よろしければお願いいたします。

お二人とも無理されないでくださいね。
楽しんで書けるようでしたら、お願いいたします。

◎【オススメマイカルチャー】
本でも、漫画でも、音楽でも、映画でも、考え方でも、推しの人物でも、なんでもいいです、ご自身が薦めたいマイカルチャーをnoteに書いてください！表現や書き方は、もちろん自由です！
期限は7月20日まで。
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