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子どもはみんながいつも笑顔で元気なわけじゃない

「子どもは風の子」「さあ、外遊びして」と”元気”を奨励されます(今だけは違うかもしれませんが)。
「子どもは元気で明るいのが一番」とずっと思われています。そうでしょうか。私は小さい頃、少し苦しかったことを思い出します。

子どもはみんなが元気なわけでもないし、明るいわけでもない。そんな当たり前のことを、すべての大人に知ってほしいですね。

ひとり遊びが好きだった子ども時代

私は小さいとき、とてもおとなしくてひとり遊びが好きでした。
友人に「今では信じられないかもしれないけど」と付け加えると、みんなうなずきますけどね😅

ふたつ上の姉は活発で、私がついていくと嫌がって邪険にしました。世話をするのが面倒だったのでしょう。
だから幼稚園にもいっていないころ、一人で部屋の片隅でおままごとをしていました。今思うと暗い子ですが、平和でした。

幼稚園でも変わらず、小学校の低学年では「クラスで一番おとなしい子」と先生に家庭訪問でいわれました。
小学校入学直前の引っ越しで知っている子が誰もいなかったこともありますが、自分から積極的に話しかけることはありませんでした。

その後、2度の転校もあり、だんだん変わっていきます。
高校ではかなり気の強い、理屈っぽいタイプになっていました💦

でもふとした瞬間、狭い空間が好きな、ひっそりこもりたい小さな子が私の中に出てくることがあります。
その自分を否定されるのはつらいことでした。

息子の小さいときにある友達(A子ちゃんとします)を見て、「昔の自分みたい」と感じることがありました。
A子ちゃんのお母さんは「うちの子、友達と遊ばないの」とか「おとなしくて何にもしようとしないの」とちょっとイライラしていました。
「私もそうだった」といっても信じてもらえませんでした。

A子ちゃんは私の小さい時よりもずっと賢くて、自分の世界を持っていました。でもお母さんは子どもに近すぎて、見えなかったんですね。
A子ちゃんは小学校に入ってから、生き生きと伸びていきました。

ホッとしました。

小学校では「みんな外に出なさ~い!」

今の子どもたちを見ていると、かつてよりも同調圧力があり、管理もされていて大変だろうと感じます。
見ている先生方はやらなければならないことが多く、昔よりもっとずっと大変です。

だったらちょっと放っておいてくれるだけでいいのにな、と思います。
管理的に難しいのでしょうか。

いやだったのは昼休みに毎日「みんな校庭に出て、ボール遊びだ!」「さあさあ、早く行って」と教室を追い出されたこと。
小学校では今も多いようですね。

私は給食を食べるのも最後だったので(昔は食が細かったんです!)、おなかが苦しいし、運動神経は鈍いし、つらかったです。

図書室へ行くこともできませんでした。行く時間は決められていました。
そして図書室で一人で過ごすのは「暗い子」。

でも一方では「本を読みなさい」って勧められるんですよね。

私はなんとなく慣れて、みんなと遊ぶようになりました。
でも慣れない子もいるし、苦痛な子もいます。

大人だって「みんな一緒」「いつも元気」なんてできないのに、どうして子どもはできると思うのでしょう。

別に一人ずつを細かく見なくてもいいんです。昼休みだけ静かに過ごさせてくれれば。
今の管理体制ではそういうわけにいかないのでしょうか?

もちろん、見ることが必要な子、指導が必要な子もいます。
だから難しくなっているのかもしれませんね。

子ども同士がみんな仲良くなれるわけではない

学校でなくてもそうです。

息子が小さいときに「ほかにも子どもがいるから大丈夫」と家族でパーティーに招待されました。
招待されたことはうれしくありがたかったのですが、子どもをグループにしようとしたのは無理がありました。

「こっちに集まったら?」と主催者に呼ばれても、年齢も違うまったく知らない子ども同士で、すぐに仲良くなれるとは限りません。
うちの子は「いやだ」と行きませんでした。
息子は人見知りで、初めての場や初めての人が苦手でした。

主催者の方は、私たちがゆっくり楽しめるように気を遣ってくれたのですが、難しいものです。

仲良くなれる場合もあるけれど、打ち解けられない場合もあって、それも普通のことだということ。わかってほしいですね。

大人だってそうですよね。
「年齢近いよね? 仲良くして」って、なかなか難しいです。
合コンみたいに目的が明らかなら、いいでしょうけど。

子どもはみんなちがう

「子ども」をひとまとめにしないでほしいなと思います。

おとなしい子どもがいること。
その子の気持ちを大事にしてほしいこと。

そのまま見守ってほしいこと。
子どもにも人格と性格があること。

尊重してほしいこと。

そんな当たり前のことをあらためていいます。

今はずいぶん、そういう主張を見かけるようになりました。
でもまだ少数派のようです。

子どもを見る機会のあるすべての人にお願いしたいです。
保育者とか教育関係者ではなく、すべての大人の方に。

👩まとめ🧑

・ひとり遊びが好きな子もいること
・子どもにも、みんなと一緒じゃないことも許してほしいこと
・子ども同士だから仲良くなれるわけではないこと
・子どもにも人格と性格があること
・認めて見守ってほしいこと
絵は白木夏子さんからお借りしました。
写真を探しても、子どもは笑顔で元気なものばかりでした。
この絵はとても私の気持ちに合って、見つけられてうれしかったです。
ありがとうございました。


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