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息子を泣かせてしまった東北行きの前とあと

あれから10年、みんな胸に抱いている思いがありますよね。
10年前に岩手に行ったことを5日前に書きましたが、そのために息子を泣かしてしまったことがありました。そのことを短く書かせてください。

心配で泣いてしまった息子

10年前のことを書いた記事はこちらです。重い記事です。すみません。
思い出して、つらい気持ちと無力感もこみ上げてきました。何もできなかったけれど、でも、行ってよかったと思います。

今日はその時の息子のことを書きます。当時、小学2年生でした。

寂しい思いをさせてしまいました。

息子は震災の当日、テレビで津波や被害の様子を見てしまい、恐怖をおぼえました。それからしばらくテレビを見ようとせず、つけても物陰に隠れて、震災が写っていないことを確認して出てくるほどでした。

子どもの絵を届けるというプロジェクトで「お母さんは東北に行くよ」と伝えると、「どうして?」「行かなきゃいけないの?」と何度も聞いてきました。夫も一緒に説明してくれます。
「大丈夫なの?」といったり、うつむいたり。

出る2,3日前に「(保育園の)明日の支度をしよう」と声をかけたら、いきなり涙をポロポロこぼして、「うう・・・うえ~ん」と泣き出してしまいました。

抱っこして、慰めましたが、かなり長く泣いていました。ごめんね。

久しぶりの出張。
行き先が震災直後の東北。
余震や津波が心配。

いろいろ考えたようでした。私も胸が痛くなりました。

描いてくれた2枚の絵

次の日。
学童でほかの子に声をかけてくれたといいます。
「お母さん、東北へ行くの。だからみんな、絵を描いてね」と。

息子は、とても楽しい絵を描いてくれました。

「とうほくごう」という船の中に水槽があって、人がいて、水槽にはタイとサンマとフグが泳いでいる。
船の上に板前さんがいる、釣りをしている人もいる。
周りの海には美しい色とりどりの魚がいる。
「とうほくのさかな、おいしいね。またいきたいな」と書き添えて。

前年、家族旅行で東北の沿岸部に行きました。それを思い出して描いてくれたんです。

その次の日、もう1枚描いてくれました。

大きな大きなリンゴの木。
リンゴがいっぱい実っていて、ニッコリマークと一緒に「東北、きょねん行って、たのしかったよ。また行きたいな」と書いて。

ほかの子どもたちの絵と一緒に、大事に持っていきました。

帰宅して抱きしめて

3日後、東北から帰ってきて、家に着いたのは夜の10時半過ぎ。
「もう寝ているかな」と思いながら、そうっとドアを開けると、灯りは消してあったのに、起きていました。

「お母さんが心配で眠れない」といっていたそうです。
ぎゅ~~~~っと抱っこしました。

心配かけて、ごめんね。
夫も3日間、本当にありがとう。
待ってくれていて、ありがとう。


息子に寂しい思いをさせたけれど、「行くのをやめよう」とは思いませんでした。
どうしても行きたかったのです。行かなければと思い込んでいました。
勝手な母親だったと思います。
行かせてくれたこと、それを見守ってくれたこと、心から夫と息子に感謝しています。

家族の元に戻ってこられるから、行けたのですね。
ありがとう。

あれから10年。息子は高校生になりました。
何度か東北に行っています。
家族でも何度か行きました。
また行きますね。

🍀ももろさんの絵をお借りしました。ありがとうございます。
かわいらしい絵で、少し気持ちが明るくなりますように。

14:46に投稿したつもりでしたが、1分遅れてしまいました。
いつもと違う時間の投稿、お許しください。


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