見出し画像

山口県美で佳作賞・貯金でサンバ!&ギャラリーな感謝を込めて

 タイトル通りでございます。
山口県美術展覧会で佳作賞をいただきました。
ほぼ同時期に娘が絹谷幸二キッズ絵画コンクールで佳作賞をいただき、結果的に親子で佳作賞W受賞となり、本当に感謝です。
 わたしも娘と一緒に「伸び代まだまだがんばれよ」と言っていただけたようで、本当に嬉しく思いました。

 そこで創作に向かい続けさせていただいた、恩人たちに感謝を述べさせてください。
 本当はここには書ききれないほどの多くの方から応援をいただいてきましたが、特にここ数年「奏ちよこ」を頑張る力になったお一人目は、テレビ山口のセニョール小林さんです。

貯金でサンバ!知ってる?

 山口県の40代以上の方(小学生時代を山口で過ごした方)はおそらく誰もが聞いたら思い出す、JAの貯金でサンバ!CMで華麗なダンスを披露しそのキャッチーなフレーズとキレキレな動きで一躍、県内で小学生たちの帰宅時ソングとなったあの方です。若い方には情報番組「mix」の「セニョじい」でピンとくるかも?です。
 少し古い話にはなるのですが、「奏ちよこ」は2012年、Web小説で生まれました。手を悪くして絵が描けなかった時代に、書き始めた小説での作家名です。その拙作「トラブルキス」をセニョール小林さんに偶然読んでいただいたのが、その後3年半もの間コメンテーターを毎週務めさせていただくようになる全てのきっかけでした。
「テレビに出てみませんか。派手な格好? そう〜ですね……(多分)大丈夫です。たぶん」確かそんなやりとりだったような気がします。
 最初は「やるっちゃ!」という番組へ。わたしはもちろん貯金でサンバ!世代ですので、今だにセニョールさんに会うとテーマソングのようにあのCMが頭の中を流れてくるのです。「とんでる英会話」のリハーサル中もいつだって貯金でサンバ!が流れていましたし、オープニング映像の撮影中も流れていました。航空自衛隊 防府北基地の教場で撮影させていただいた間も、もちろん例外ではありません。
 あまりに脳内に流れ続けるので、貯金でサンバ!を知らない若いディレクターさんにも啓蒙していたくらいです。余談がすぎるようですが、これをお読みの皆様はそろそろ貯金でサンバ!が気になるはずですので、こちらを読み終えたらググってください。ハマると脳内でリピート間違いなしです。そしてJA貯金さんにおかれましてはあのクセになる伝説のC Mを制作されました事、心よりお礼申し上げます。おかげで長年ハマらせていただいております。
 脱線が過ぎました。その陽気なリズムの貯金でサンバ!のおかげか、なぜか3年以上もの間に渡って地上波に毎週出させていただけることになリましたが、実はその間に何度か「奏ちよこ」を終了しようかと考えていました。
 話が書けないわけではないのですが、まとまった時間が取れない。娘と犬のエッセイを読まれてきた方にはなんとなくピンとくるかもしれませんが、学校でのいじめ問題があったりで執筆の集中した時間が取れず、またメンタルも楽しい話を書ける状態からはちょっと程遠い時期がありました。
 でも、「奏ちよこ」は週に一回テレビに出演しています。
 その現実のギャップは、わたしの中ではかなり大きい時期もありました。
 ご存知のとおりテレビの、あのスタジオへ出させていただいているからには、ふさわしい人物でいなければと。
 わたしは芸人でもタレントでもありません。ただのよく喋る(英語も喋る)アーチストです。であれば、アートに、創作に向き合い続けようと挑むしかなかったわけです。やめようと思った時もあったけど、mixテレビ出演があったから「奏ちよこ」を踏ん張ろうと思えた。そんな時期がありました。
 そして去年の春、手の調子が十数年ぶりによくなったのが、今へ至る創作の転換期になり。
 そのきっかけと走り続けるスターターを下さった、貯金でサンバ!もとい、セニョール小林さん、Tプロデューサー、出演者の皆様、番組スタッフの皆様。
 心からありがとうございます。

世界的なキュレーターなのに、気さくすぎるダニエラ。

 ダニエラさん、と気軽に言っていいのかわかりませんが、感謝したいお二人目はBeautiful Bizzarre のキュレーター、ダニエラ・パーシーさん。アーティスト・ディレクトリー(芸術家のリスト)の管理者であり、最終決定権をお持ちの方。世界的に有名なギャラリーで企画展を行ったり、という華々しいアート界の先駆者なのです。
 Beautiful Bizzarreに載せてもらえたらいいなぁ、というぼんやりした思いはありましたが、ざっと見ただけでも何せ登録されてる作家さんたちのクオリティが本当に高い。
 ダメもとで応募書類を用意し、一次審査通過。
 最終判断まで2週間以上待ち、掲載許可が出てダニエラから直接メールが来たときは、思わずiPhoneに向かって正座してしまったほどです。
 基本的に事務的なことは事務の女性と連絡するので、あまり関わることはないんだろうなーと思っていた、のですが。
 今回ここで感謝したいのは、そこからのやり取りです。創作活動はだいたい単独で集中して行うものなので、あまり他人とワーワー騒ぎながら行わないせいか、情報や悩み事などが孤立してしまいがちです。
 この辺り、創作家の方は頷いていただけるかと思うのですが……自分の作風はどうしたら良くなるのか、どこのコンペに向いているのか、なんだかよくわからない誘いが来てるけど、なんなんだこれ……などなど。
 ちょっとしたことから、活動の根幹に関わるようなことまで、結構な問題が溜まりがちになります。
 そんな時、いつでもダニエラと同じくリストに入っている世界中のアーティストたちがつながっていてくれました。
 新作を描いたよ、とコミュニティーにアップすれば誰かがコメントをくれる。時にはダニエラがアーティスト共通の悩みについてコメントや事例を紹介してくれる。怪しい詐欺まがいの事例についても、教えてくれる。
 雲の上の人だと思っていたら、等身大の人であっちこっち飛び回ってるはずなのに、常に誰かの言葉に寄り添ってもくれる。
 彼女の言葉がなかったら、あの場がなかったら。

 「地元のギャラリーを味方につけなさい」

 この言葉に押されなかったら。
 絶対に今はなかったと断言できます。
 ありがとうございます、本当に。
 (彼女には英語で謝辞を送らせていただきました)

残酷な事実は最良のサプリになる。ギャラリーナカノさん

 そして今回どうしても謝辞を述べさせていただきたい三人目が、ギャラリーナカノの中野さんです。
 ダニエラから「地元のギャラリーを味方につけなさい」と指示を受けたわたしは早速、いくつかのギャラリーのホームページを眺めていました。
 その中の一つが、ギャラリーナカノさん。
 山口市にあるギャラリー、県立美術館、商店街からもすぐ近くという、ショッピングなどの途中でふらりと立ち寄ることもできるいいロケーション。
 正直にいうと、最初は敷居の高い場所だと思っていました。わたしは美大を出ていませんし、好きな作家名と作風は記憶しますが、そうでない絵や作家名は全く頭に残らない性質なので、きっとこんなことも知らないのか、と馬鹿にされるであろうと思っていました。それまで東京のいわゆる公募展団体での経験が、そうでしたし。
 でも創作で生きていきたいなら、絵のプロに見てもらわなければ話になりません。なんの道だってそうです。多くの作家や作品を見てきた画廊ならば、ダメならダメでなぜダメなのかどこがダメなのか聞けるかもしれない。ーー煮湯だろうがなんだろうが飲むような覚悟で、電話をかけたのが最初です。
 とりあえず持ってきたら見ますよ、というお話で伺った最初。きっと中野さんは辛辣な言葉にならないように気をつけたとおっしゃると思うのですが、けんもほろろというのはこのことかと思ったのが正直なところです。
 絵はダメ。「可能性はある。けどなぁ……」。ただ娘の絵については非常にユニークで大切に育てるべき才能、と言っていただき、それを聞いた娘が「ギャラリーの人に見てもらいたい」と作品を持っていく流れに。
 わたしとしても可能性があるならその在処を探るしかない、とグループ展になんとか入れていただき、その後たまたま話の流れでお見せした人形の画像に頂いたアドバイス、さらには県美展へと勧めていただき、全てが今に一気に繋がることになりました。
 本当にありがとうございます。
 
 ギャラリーナカノのfacebookかインスタをひらけば、いつも美術のことに絡めた言葉がアップされています。どこまで知り尽くしているのか、と驚くべき美術の知識と、作品に対する事実を的確に指摘してくれる目。この山口県央部の美術界にこの人あり、です。プロの美術家の方もこれから目指そうという若い方も、いろんな方が集う美術サロンのような場所が中野さんです。
 本気でアドバイスを聞き、取り入れて切磋琢磨する人には、とても親身になってくださるし豊富な美術のお話も楽しくとてもありがたい方ですので、美術家を目指される方は、ぜひ。
 (ただし行かれる前には残酷な事実を指摘されても、飲み込んで挑み続ける本気のメンタルを装備されることをお勧めいたします)

One Colorful World ーアップサイクルから愛をー


そしてこれが私の作品のタイトルです。
解説文も作品の側に用意させていただきましたので併せて見て頂けると、なるほどなーっと納得いただけるかもと思います。

ハギレ、古着、なにか制作した後の端切れでゴミになるだけのくず布。
いろんな布を使って、カラフルなドールたちとその世界を作りました。
アップサイクルはご存じの方も増えてきた言葉で、元の形からさらに違う形に昇華させることを意味します。そして「カラフル」に込めたもう一つの意味。
いろんな色が織りなす世界で、観る人が少し明るい気分になることを願って作りました。ご覧いただければ幸せます。

第76回 山口県美術展覧会

会期: 2024 3/7〜24
場所: 山口県立美術館

心から、感謝を込めて。

テレビ山口「mix」

ギャラリーナカノ


この記事が参加している募集

#私の作品紹介

96,147件

#仕事について話そう

109,816件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?