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いきなりライターを始めてもよくない?

noteのトップページによく出てくる「Webライターをめざしています!」的なタイトル。

気になって記事を読むと、Webライターになるためにセミナーや学校、通信教育や独学で勉強している旨の文章が並んでいます。

それらの勉強に高額なお金をかけている人もいたりして、「ええ、そんなことしないでいきなりライター始めてもよくない?」と、画面に向かって語り掛ける私です。

ライターになろうと思う人は、一定以上の文章力がある人でしょう。そのような人ならライターになるために多額のお金をかける必要はないと私は思います。

お金をかけずにライターになる方法は色々ありますが、ここでは私が知っている方法をお伝えします。

1 ボランティアライターとして活動する

まずおすすめしたいのがボランティアライターです。ライターの勉強と実務経験が同時にできます。

交通費などの実費はかかりますが、無料でライター業務を経験できるボランティアは数多くあります。

PTAや町内会の広報誌、地域イベントのボランティアライターは取材がメインなので、取材ライターの勉強にはうってつけです。

そのようなボランティアの中には事前研修があり、プロのライターや編集者が直接指導してくれるケースも少なくありません。(僭越ながら、私も先輩プロライターの勧めで指導者の立場にいます)

また、写真も撮れるライターになりたいなら、市の広報が募集しているボランティアカメラマンもあります。うちの市でも、数年ごとにボランティアカメラマンを市の広報紙で募集していますし。

そのようなボランティアは、ほぼ無料でライターの実務を経験できる点でお得度が高いです。また、報酬が発生しないので気楽に挑戦できる点でもおすすめできます。

ライターになる前にまず勉強をしたいけど、高額の費用は払えない。そんな人はライターの勉強かつ練習台としてボランティアライターに挑戦することをおすすめします。

2 モニターの仕事をやってみる

小銭や発売前の商品などをもらえるモニターは、その大半が文章を書く仕事です。そのような仕事もライターとして必要な文章力をつけるのに役立ちます。

また、交通費がかからないモニターを選べば持ち出しゼロ。それで小銭や商品をもらえる点ではボランティアよりお得かもしれません。

私がやったことがあるモニターの仕事は以下の通りです。

テレビ局の視聴者モニター


任期は6ヵ月~1年。指定のテレビ番組を見て400文字程度の感想をまとめて提出します。文字単価3円くらいの報酬なのでかなりお得です。

事前に選考があって採用されない場合も多いのですが、採用されると1ヶ月1万円以上の高額報酬が出る場合もあります。

消費者モニター

消費者モニターの種類は色々ありますが、私が経験したのは以下の3つです。

・家に届いた商品を使った感想レポートを書く「商品モニター」
・覆面で商品やサービスの良し悪しをレポートする「覆面調査」
・指定の会場に出向いて商品の感想を書く「会場モニター」。

モニターを募集する企業などのサイトで登録を行うと、企業からさまざまなモニターを募るメールが届きます。その中から自分がやりたいモニターを選んで応募すると、商品や覆面調査の資料などが届いて仕事が始まります。

以上の中で一番報酬が高いのが覆面モニター(1回数万円)、次に高いのが会場モニター(1回3,000~1万円)ですが、覆面モニターは感情が顔や行動に出てしまう人にはおすすめできません。

特に、不動産会社のモニターは営業マンがかなり本気で営業をかけてくるので、それをかわしながら何事もないような顔で応対するのが大変です。

いや、それ、まさに私の実体験なんですが。(;^_^A 

実は私、顔や行動に感情がモロに出やすい人なんですよね。だからホント覆面調査の間中ヒヤヒヤ。また、不動産会社のモニターは家の中をくまなく見せる形になるので、防犯上かなり危ないかも……私はそれから2度とやっていません。

話がだいぶ脱線しました。

こちらはちゃんとしたレポートを書くと高額報酬の仕事をたくさん回してもらえるので、ライターを目指す人はお金をもらいながら自分の文章スキルを磨けます。

3 クラウドソーシングでライターの仕事を受注する

巷では恐ろしく低い報酬で悪名高いクラウドソーシングですが、一応ライターになるための練習はできます。

一応…と書いた理由は、案件によってはまったくライターの練習にならない低レベルな案件もあるからなんですよね…

特に文字単価1円未満の案件はまともな編集が入らないまま、クライアントが誤情報満載の記事でもそのまま垂れ流す地雷もたくさんありますからね…(遠い目)

その最たる例が一部で有名な「WELQ(ウエルク)」騒動ですけど、今はもう知らない人も多いのかな?

そのような地雷案件を見極める目を持ち、かつ、社会人としての礼儀作法やビジネスマナーをある程度備えていれば、良き編集者が記事をしっかりチェックしてフィードバックもくれる良案件に出会えてスキルアップも図れます。

また、そのような案件の経験を重ねれば、さらにライターとしてのスキルを上げられ、さらに良質な案件に誘われる可能性も高くなります。

クラウドソーシングには良質な案件を持つ良心的なクライアントも多いのです。ただ、そういうクライアントはたいてい向こうから実績あるライターにメッセージで直接発注してくるので目立たないんですよね…(遠い目)

4 編プロやコンテンツ制作会社にライター登録する

編プロ(編集プロダクション)やコンテンツ制作会社にライター登録するのも一つの方法です。クラウドソーシングよりもはるかに地雷度が低い点でおすすめです。(もちろんそのような会社にも地雷が潜んでいる場合はありますが)

たいていの会社では応募にあたってテストライティングがあり、それに合格するとライター登録できます。ただ、過去の実績やライターの人となりを知られている場合は、先方からスカウトされる場合もあります。

報酬に関してはおおむね良心的です。ただ、担当の編集者によって対応が大きく異なる場合があり、相性が合わない担当者に当たるとしばらく大変かもしれません。とはいえ、編集者の質はキャリアが浅くても結構高いので、素直にフィードバックを受け入れて精進しましょう。それによって大きくスキルアップできます。

5 文章力に自信があるならメディアに応募も

「ライター経験がある」などの理由で文章力に自信があるなら、いきなりWebメディアに応募するのもよいかもしれません。(実はクラウドソーシングでもそのようなクライアントが直に募集をかけています)

特に、紙媒体もあるメディアの編集者は精鋭ぞろいです。ライターが立ち直れないほどすごい赤字が入る場合も多いのですが、それに耐えられればかなり鍛えられます。

私は紙媒体メディアからコンテンツ制作会社に転職した編集者に赤字を入れてもらった経験が長いのですが……いやぁ……ほんっと厳しいです。何度もしばらく立ち直れないほど厳しいフィードバックを過去に受けています。

ただ、私昭和半ば生まれのアラ環で、父親は星一徹みたいなDV親父なんですよね。怒られる度に木刀で殴られる子ども時代を過ごしましたし。

また、学校の先生や会社の上司、舅姑も令和だったら文科省や労基局、人権擁護局が介入するレベルのDVパワハラモラハラでしてね……まるで血液をこぼしたような赤字も、平成令和世代なら耐えられないレベルの厳しいフィードバックもかわいいものですよ。はい。

それと同じ経験をした人、または鈍感力が極めて高い人なら、ライタースキルを上げるのはここが一番おすすめかもしれません。

まあ、こちらは選考も厳しくて中々採用されないんですが。私も何度も撃沈しています。

どとのつまり「実務」が一番の早道

ここまで読んで、「結局お前は何を言いたいのか?」と思った人もいるでしょうが、どとのつまり私は「実務」を通してライターのスキルを磨くのが一番だと言いたいんです。

もちろん、

日本語が破綻しているとか、

クライアントと常識的なやり取りができる礼儀作法やビジネスマナーが備わっていないとか、

たびたび納期を守らないとか、

なんの連絡もなしに「飛ぶ」なんて人は

あんたライター以前に社会人失格だよ。顔洗って出直してこい!

なんですが、そのようなことがなければいきなり実務やった方が早くスキルアップできると思うんですよ。

今はライターになるハードルがだいぶ下がっているので、以上の太字部分をやらないだけでもまともなクライアントに採用されやすいです。ぜひ臆せずチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ライターを始める前からお金をかける必要なんてありませんって!かけるならライターを始めた後です。その方が、かけたお金が「生き金」になります。

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