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この設定で、これからどうする家康?

ちょっとちょっと~。
ツッコむところが多すぎて、困ってしまいます。

一言でいうと「斬新」過ぎて、初回の60分間、始終唖然としてしまいました。

これはNHK大河ドラマですよね!?
若い世代の視聴者に向けて製作したのでしょうか?
そうだとしたら、かなり頑張っていると思います。
しかし、頑張り過ぎて空回りするのではないかと心配もしてしまいます。

これからこの調子で話は進行してゆくのでしょうか?
そうなら、かなり頭を柔らかくしないと思考が追いつかず置いて行かれそうです💦

これから記す、私の「ツッコミどころ」がもしかしたら「見どころ」となるかもしれません。

たくさんあったのですが、ある程度の的を絞って挙げさせていただきます。


ツッコミ1)不思議なCG映像

なんだろう?
CGを駆使し過ぎて息子がしているゲームの世界みたいで、ちょっとメルヘンでファンタジーっぽく、現実味に欠けています。

まるで夢の世界の出来事のように、リアルさが感じられれません。

乗馬の様子もなんとも不自然なシーンでした。
遊園地やデパートの屋上にあった馬の乗り物のような動きでしたね。
爽快な疾風感がまるでなかったです。


ツッコミ2)展開はやっ!

いきなり「桶狭間の戦い」ですか~~!
いきなり今川義元(野村萬斎)は退場ですか~~!

おそらく家康の父・徳川広忠(飯田基祐)もキャスト一覧にあるので、後日、回想シーンで登場するのでしょうね。

毎年、大河は最初を丁寧に描きすぎて、後半の良いシーンを端折ってしまう傾向にあるので、それを反省して、丁寧に描くべきポイントを大きく変えてくるのでしょうか?

なんせ、これからたくさんのヤマ場はあるので、そこに重点を置くことで感動させるという狙いがあるのかもしれません。

希望的観測かもしれませんが。


ツッコミ3)瀬名のイメージ

こんなに性格が良く家康を愛して理解も深い瀬名。
これは今までの一般の歴史小説では「悪妻」として描かれることが多いのに、今回はまったく180度違う描き方です。

彼女は今川家の親戚筋である自分の出自に異常なほどのプライドを持ち、家康を見下していたという設定が多いのです。

これはもしかしたら「新説」に基づいているのかもしれません。

「築山殿」という名で伝わる彼女の実名は史実では不明なので、ただ一つの史書に記された「瀬名」という名とし、このイメージに沿うようにしたかったのかな。

彼女に関しての詳細は、後日また記事にしたいと思いますが、史実としての結果だけを伝えると、家康により嫡男の信康とともに成敗されてしまうのです。

そのシーンをより感動的なものにするための長期的なネタ振りなのかもしれません。
その辺りはもしかしたらなかなかの「見せ場」になりそうです。


ツッコミ4)絵に描いたような「魔王」の信長

信長(岡田准一)の雰囲気がいきなりバリバリの魔王過ぎて「は?」となったのは私だけでしょうか?

服装だって、キリスト教宣教師の影響を受けた以降のもので、晩年近いスタイルだと思われます。

「桶狭間…」の時の信長は、あんなにゆとりのある魔王ではないはずです。弱小大名の立場である若き信長は26才で、まだ織田家自体も分裂していた状態にあり、内外のどちらにも敵だらけの不安定な領主でした。

大大名・今川義元と戦って勝つなどまさに「夢」のような事で、とてもではないですが、あんな風に落ち着きはなく、もっと無鉄砲で精悍な若武者のイメージが相応しいのでは?

だからこそ、「本能寺の変」で没するまでの変貌の課程も見られると期待を寄せていたのですが、いきなりの「魔王」ぶりに、度肝を抜かれたのは私だけでしょうか?


ツッコミ5)こんなに軟弱でどうする家康

家康は人質とはいえ、今川家にいた頃は大層な教育を受けています。
義元にとっては、将来の今川家を支える一有力武将として、追従させる狙いがあったのでしょう。

自身にも教育を施した太原雪斎たいげんせっさいを家康にも教育係として付けています。

雪斎は、義元が成人してからも今川家のブレーンとして欠かせない人物で大きな役割を担いました。

今川家五男の義元が家督を継ぐことになったのも、この雪斎の暗躍があったのではないかという説もあるぐらいです。

教養や兵法、武士としての心構えなどの武家の棟梁としてのあらゆる教育を施したのは雪斎であり、義元は「海道一の弓取り」とまで謳われ、堂々とした大名に成長し、同じように教育された徳川家康も天下を260年も治める礎を作るに至ったのです。

日本史においても、この太原雪斎の影響力は絶大だと私は思います。

もし、「桶狭間の戦い」の時まで雪斎が生きていたなら、結果は大きく違っていたかも知れないと思えるほど、今川義元にとってはとてつもなく大きな存在でした。

奥の枝道其ノ五
神社仏閣編(上)

残念ながら、「桶狭間…」は雪斎が寿命を全うして5年後の事であり、もし彼が生きてまだ軍師だったなら、歴史は大きく変わっていたかもしれないのです。


ですから、若い家康も決して軟弱な武者ではなく、文武両道を備えた立派な立ち居振る舞いができたはずです。

岡崎城城代・山田新右衛門(キャイーン天野)に礼儀的な建前の挨拶もできたのが自然の事で、決して石川数正(松重豊)に言い直させるようなことはなかったと思います。(笑)

これも家康の成長度合いを顕著にするための大きなネタ振りなのでしょうか?


脇を固める役者陣が楽しみ

それにしても脇役の方々の顔ぶれは見事です。
イッセー尾形さんの鳥居忠吉は、いきなり笑わせてきましたね。
彼はやっぱり上手いなぁ。

他、大森南朋さんの酒井忠次、山田孝之さんの服部半蔵など、見逃せない役者が勢ぞろいしているのを見るとNHKの本気度が垣間見えます。


本多忠勝役・山田裕貴さん

登場した時には主人が思わず、「ドラケンや!」と声をあげました。

彼は役によって見事に変貌しますね。
役者であるのである程度は当たり前なのですが、本当に別人になります。

「東京卍リベンジャーズ」実写映画では、目を疑うほどの演技でした。
前回朝ドラでの主人公の義兄、映画「燃えよ剣」での異常な慶喜役なども驚きましたが、この東京リベンジャーズのドラケン役には本当に参った!

コミックの実写版で大成功したのは、「るろうに剣心」と「東京卍…」ぐらいではないか?

勇猛果敢な本多忠勝をどう演じるのか、とても期待してしまいます。


本多正信役・松山ケンイチさん

2012年の大河「平清盛」で主演を務めた松山ケンイチさんも大いに気になります。

本多正信と言えば、家康と兄弟かと揶揄されるほどの気持ちの通った重臣です。

家康より少しだけ長生きするので、まさしく生涯を賭けて家康の相談役、または軍師としての重要な立ち位置だったのですから、どんな演技を見せてくれるのか、彼もまた楽しみな存在です。


さてさて、演技も設定も未熟な松潤の徳川家康、初回から驚く展開だけにこれからどうする?

古沢さんの描きたい家康はどんなものでしょうね。



【参考文献】
・徳川家康(山岡荘八)
・国盗り物語(司馬遼太郎)
・織田信長(司馬竜太郎)
ガイドメディア
Wikipedia




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千世(ちせ)
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