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ハナダチサトーうつ

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2022年8月の記事一覧

【現代詩】強くてもろいそれゆえ弱い

【現代詩】強くてもろいそれゆえ弱い

フェンスの向こう側
カラスが線路に誘ってる

歩道橋の下へと
遠ざかる車が誘ってる

しかし私は強い
今日の私は誘惑に負けない

しかし私はもろい
いつ折れてしまうか分からない

それゆえ弱い
もう明日の保証など
誰にもできないのだ

誘惑は生活のそばにいつでもいる

【現代詩】うつベア

【現代詩】うつベア

私のキャラクターうつベア
なぜくまかうつは怖くて黒いから
うつベアには黒とピンク
ピンクはテンション上げるため

うつベアと私はかれこれ
4年くらい
うつベアはのしかかるのが好き
驚かすのも好き

私が置いていこうと元気になろう
とすると行かないでと足を
引っぱる
いじらしいところもあるじゃないか

でもまあ好きにはなれん

【現代詩】落雷

【現代詩】落雷

雷がゴロゴロゴロ
今にも落ちそうだ
私の心もゴロゴロゴロ
今にも落ちそうだ

でも違う雷と私とは
落ちたら音を光を
電気を火を起こす雷と
静かに涙を生むだけの私

誰かの被害にならないけど、利益にもならない

【現代詩】起床残酷歌

【現代詩】起床残酷歌

起きている苦しみ
寝ていたって苦しいのに
起きている息苦しさ
寝ている罪悪感

ああなんて残酷なんだ
生きていて死にたくて
死にたくて死ねないというのは

月月火水木金金
そうなったって私の人生
変わりゃしないよ

あ、日曜日がないというのは困るな、
クリスチャンとして

【現代詩】君が生きていてくれて

【現代詩】君が生きていてくれて

君が生きていてくれてよかった
今日は。
まだ生きようと思えるのなら

でも君がまた死にたくなって
私の言葉も薬も神も
何にも効かなかったら死にな。

苦しみすぎる必要なんてない
私は君の意見を尊重する
その日は。

これは生きてほしくて書いてる、誤解なきよう

【現代詩】透明な傷

【現代詩】透明な傷

しんどい
まるで透明な傷から
血がしたたっているようだ

私は昨日傷をつくることを
しなかったのに
透明な傷はたしかに今
存在する

透明だからふさぐことも
できないというのに

自分で傷をつくることはしない、私は弱いから

【現代詩】セミの気づかい

【現代詩】セミの気づかい

毛布でも布団でも
眠れない
ベッドでもソファでも
眠れない
そんな夜、いや朝
セミもついに鳴き出した
疲れた私を寝かせよう
そんな気づかいも
6時まで

睡眠薬を飲んでも寝れなかった珍しい日

【現代詩】イヤなヤツ

【現代詩】イヤなヤツ

「仕事行きなよ」
自分が言った言葉で
私が正常に動く
それがキモチイイんでしょ?
イヤなヤツ

そうやって正しさを選びとる
チャンスすら捨てて
ほんとうに
イヤなヤツ

私はとってもイヤなヤツ

【現代詩】パイプ椅子

【現代詩】パイプ椅子

私はうつだった
精神・肉体・頭脳全てが
それは今日もそうだった

100%で終わらなかった仕事を
160%でした
途中何度も力が入らなくなった
それでも終わらなかった

店長代行について頭を下げた
人と同じにできませんと
これでまた何かに負けた

渋い色したパイプ椅子に
しょっぱい色した何かが落ちる

自分で認めるまでは負けじゃないのかな

【現代詩】クォーターアパート

【現代詩】クォーターアパート

1/4の行きたくない自分
その気持ちを広げようとする
1/4の自分
それをたしなめる1/4の自分
そして1/4の自分はどうでも
よさそうに静観してる

全く統率がとれない私の
クォーターアパートメント

仕事の前はいつもこんな戦いです

【現代詩】かげまわりの夏

【現代詩】かげまわりの夏

ひまわりが太陽を
追いかけ
私はかげを追いかける

ひまわりがそうで
あるように
私もそれが心地良いからだ

ただ太陽サンサンと
降りそそぐ
夏には少し生きにくい

私はうつであることを選んでいるのかも