読書人間📚『幻夏』太田 愛
読書人間📚『幻夏』太田 愛
2013年 単行本 KADOKAWA刊行
2017年 角川文庫 初版
2021年 21版発行
太田 愛さんと言えば「相棒」の脚本家として、本を読まない方にも周知の人。
本書は『犯罪者』を読んだ方にはより楽しめる作品になっているよう。私は未読ですが、問題なく読めました。
ここでテーマとなっているのは冤罪。無実の人間と、犯人を追う警察のその心情、心理、またその事件の捜査手法に及ぶまでを描いている。
「叩き割り」「恨みません調書」などといった現実にとられたその手法と言葉に暗澹たる思いと驚くばかりだが、行き過ぎたあってはならない誤認逮捕、冤罪が繰り返されている事に適正に法が運用されていない事実にも法治国家として考えねばならない闇がある。
あの日差しの照りつける暑い夏、少年たちの青春とひと夏の思い出をかき消し、未来までも根こそぎ奪った大人たちの罪は大きい。
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