読書人間📚 『告解』 薬丸岳
『告解』薬丸岳
2022年8月 講談社発行
薬丸岳さん原作『友罪』の映画作品を視聴したことがあり、登場人物たちの細やかな心の内を描いた作品に、薬丸岳さんの本も読んでみたいと思っていました。
本作では、轢き逃げ事件の加害者と被害者遺族、そして、加害者の家族と、周りの人々。
あちらこちらと視点が入れ替わり、その人物たちの心の動きを追っていきます。
人間の弱さと狡さ、それを責めるだけの神様のような強さが誰にでもあるものでしょうか。
その視点は、けして他人の感情事で終わるのではなく、自らに映し出すことも想像力のある方なら難しいことではないと思います。
ならば、その時、あなたならどうするか? どうできるか? 自分を見失わないと言えるでしょうか?
人は鬼ではないのです。人は誰もが血の通った人間として生まれて来たはずです。
間違った道を辿った人を、社会へ受け入れ導く強いこころと思いやりを備えていかなくては、人間は同じことを何度も繰り返していくのだと思います。それこそ罪深いことではないでしょうか。
ただ、綺麗事はいくらでも言えます。わたしなら、どうできるでしょうか... 考えます... 。
薬丸岳原作『友罪』、映画もお薦めです。
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