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読書人間📚『この道』吉井由吉


『この道』吉井由吉

2022年2月15日 第一刷発行/講談社
1937年〜2020年2月18日 没82歳



新聞に掲載されていたという点に惹かれて手に取りました。一人の老年男性の哲学的な生と死の思想と、日常を静々、淡々と書き連ねた長いエッセイのような小説のような、私小説。 
老年の「生」と言えば「性」に結びつく川端康成や、谷崎潤一郎。あれくらい歪さがあるほうが読み応えがあると感じてしまうのはわたしの未熟さか、この作品は、わたしがもう10年歳を超えたら身に沁みてくるのでは?と感じます。死を側に感じた時に、そよそよと胸が波打つ文章なのかもしれません。色気という点では、とても真面目な作品です。

ですが、年は取りたくないなぁ、長生きしたくないなぁ、と感じてしまう程に視力、聴覚、嗅覚、足腰の弱りが満遍なく綴られているので鬱々とした気分に負けてしまい途中ギブアップ。

川端康成くらい、眠剤服用のキレッキレな作品がわたしには向いてるかな。


カバー装画  吉原治良
カバーデザイン  菊池信義 + 水戸部 功

実はジャケ買いです。


♟声、発声、機能を考える
ボイス・ボーカルレッスン/東京都 
音楽療法(医療行為は行わない)の観点からオーラルフレイル、口腔機能、老化防止を意識した呼吸法、発声のレッスンも行います。

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