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探鳥会レポート<N湖編>2/3話 2023年7月 ときどき探茸会

 先日、ニコ支部T分会主催の探鳥会に参加しました。
 探鳥場所はN湖です。

 N湖は農業用水を確保するために沼を堰き止めてダム湖にしたところです。
 探鳥会ご一行はダム湖の周囲を歩き始めました。

 少し歩くと橋がありました。

 橋の下は、以前は湖だったのだそうですが、今は干上がって陸地になっていました。
 柳の木が生長して橋と同じ高さにまで伸びています。

 役員が
 「やがてこの橋も柳の木に埋もれてしまう……」
 そう悲しそうに言いました。

 私が
 「柳のトンネルになりますね」
 と慰めるつもりで言ったところ
 「そうすると蜂の巣ができて、危ないから探鳥会ができなくなってしまう」
 「……それは困りますね」

 役員さん曰く、柳の林になっているところは、昔は水辺でカイツブリがたくさんいたのだそうです。
 私は以前の様子を知りませんが、沼地だったなら、さぞいろんな生き物が暮らす豊かな地だったことでしょう。

 「お金をかけて湖に整備したのに、農地が少なくなって、農業用水はいらないんだ」
 そう、さみしそうに言いました。

 少し進むと、参加者のひとりがカラスがしんでいるのを見つけました。
 草むらに横たわっていて、きれいな状態でした。

 「老衰かね」
 「心臓発作?」
 「鳥にも心臓病や脳卒中やがんがあるの?」

 犬や猫は病院にかかるけど、野鳥は病院にはかからないから診断がつかないのだろう
 こうなったら見つけたAさんが子ども科学電話相談に聞くしかない

 人数が少ないから勝手なことをわいわいと話していました。

 カラスは草の上に横たわったままにしてきました。

 木の上に小鳥がちょろちょろ動いているのが見えました。
 「エナガ?」

 エナガは湖の対岸へと飛び立ちました。
 その数は15羽ほど。
 「大家族ですねー」
 みんなで見送りました。

エナガ…
早すぎて、写っていなかった

 少し歩くとAさんが足を止めました。
 「今の、カワセミ?」

 「そこを飛んでいる」
 「本当ですね」
 そう言って足を止めたのはF地区の役員さん。

 T地区の役員さんがカワセミを見つけられずにいて、代わりにF地区の役員さんがスコープの焦点を合わせてくれました。
 「はい、どうぞ~」
 一同、拍手~。

 茶色く枯れた足の細い枝にカワセミが止まっていました。
 うまく見つけられなかったのは、カワセミがおなかのオレンジ色側を向けていたせいだと思います。

 Aさんはキノコにも興味があるそうで、土手側に生えているキノコをたくさん撮影していきました。
 中盤はあまり鳥が出なかったので探鳥会ご一行はしばしキノコを楽しんだのでした。

パンケーキタケと命名
真ん中の赤い丸いのがキノコ

3に続く。

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