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シンデレラに物を買わせるには?【読書記録】『ネットで「女性」に売る』谷本 理恵子著
こんにちは、ちなです(Twitter)
『ネットで「女性」に売る』という本を読みました。
この本は『女性たちに商品を買ってもらう極意が学べる1冊』です。
■なぜ女性の購買心理を学ぶ必要があるのか?
・世の中の商品やサービスの多くは女性を対象にしているから
・化粧品のように女性だけが使う商品があるから
・大型家電や車、家など大きな買い物は女性の意見が決め手になる家庭が少なくないから
・女性は男性よりも長生きで、人生を楽しむことに貪欲で、活動的な場合が多いから
ですから、女性の心をギュッと鷲掴みにする伝え方をマスターできるなら、大きなビジネスチャンスにつながるはずです。
自分自身も女性として、どんな購買心理を持っているか客観的に知りたい気持ちもあり、本書を手に取りました。
「学びになった」と感じたポイントを3つピックアップしました。
①女性特有の購買心理とは?
②女性に商品・サービスを購入してもらう鉄板の方法
③やってはいけない!女性に売るときのNG行動
ひとつずつ見ていきます。
①女性特有の購買心理とは?
![](https://assets.st-note.com/img/1670379321013-cT1YpLKyw1.png?width=800)
女性特有の購買心理について知るため、男性と女性で何が違っているかを比較します。
考え方のヒントは「子どもが憧れる対象」。
・男の子:ヒーロー、乗り物
・女の子:お姫様、着せ替えごっこ
個人差があるとはいえ、全体傾向では子どもの遊びの中ですら、男女が思い描く「理想」に違いがあります。
・男性:より強く・より格好良く
・女性:夢のプリンセス
憧れの対象が違うなら、買い物に期待する結果も違います。
女性の購買心理の本質は「シンデレラ」の物語にある
![](https://assets.st-note.com/img/1670379205171-WUQZ2ytKLI.png?width=800)
シンデレラは灰にまみれて掃除をながら「私は本来、お城にいるべき人間なのに、何かがおかしい」と違和感を感じながら毎日を過ごしています。
・灰にまみれて掃除をしている自分:本当の現実
・何不自由なくお城で暮らしている自分:夢の世界
灰にまみれているのが現実で、お城での生活が夢の世界です。
しかし、灰にまみれている現実はあくまで「仮の姿」で、お城で何不自由なく幸せに暮らしているのが「本来の姿」。
シンデレラは、そう思っています。
そして実際にシンデレラは、魔法によってお姫様に姿を変え王子様と出会い、最終的なお城での暮らしを手に入れます。「仮の姿」から「本来のあるべき姿」に戻った状態ですね。
物語のシンデレラと同じく、女性は「本当の現実」よりも「夢の世界」を「本来自分がいる場所だ」と考えています。
②女性に商品・サービスを購入してもらう鉄板の方法
![](https://assets.st-note.com/img/1670379525417-kWXqa7atlF.jpg?width=800)
女性にとってお城での生活は「目指すべきゴール」ではなく、「本来あるべき姿」です。
だからこそ、女性にとって魅力的な商品・サービスとは「解決手段」ではなく「魔法」として提示するべきです。
【女性に響く伝え方・ニュアンス】
・「ゴール」ではなく「本来あるべき姿」
・「手に入れる」ではなく「取り戻す」
・「ないものを追い求める」ではなく「もともと持っているものが目覚める」
具体例をさがしてみました。
↓こちらは資生堂の化粧品紹介。
![](https://assets.st-note.com/img/1670377878095-AN57zjeCHN.png?width=800)
「立て直す」という言葉が使われていますね。「立て直す」という言葉を辞書で引くと「今までのを改めてもう一度きちんと立てる。」とありました。これは「本来あるべき姿」を取り戻す、という女性の購買心理に則っています。
他にも、こちらの雑誌。ライフスタイル系です。
![](https://assets.st-note.com/img/1670377908980-1H00dXpY91.png?width=800)
「わたしらしく」とあります。これも「本来の自分を取り戻す」という購買心理に則っています。
さらに雑誌の1番上に、小さな文字ですが「輝きはいつだって自分の内側にある」とありますね。これもまた「大きく変わる必要はない。本来の自分を取り戻すだけなんだから」というメッセージが込められています。
こうやって探してみると、女性向けの広告は「ありのまま」「わたしらしく」というものがとても多いことに気づきます。
続いて、NG行動も確認しておきましょう。
③やってはいけない!女性に売るときのNG行動3選
![](https://assets.st-note.com/img/1670379687773-6UThmXMwrN.png?width=800)
NG1.難しいことや努力が必要なこと
女性の購買心理は「本来の自分を取り戻すため」。
今の自分は「仮の姿」だと感じているからこそ「本来の自分」を取り戻すのは、それほど難しいとも努力が必要なことだとも思っていません。
商品やサービスは「解決手段」ではなく「一瞬で解決してくれる魔法」である必要があります。
このことを意識して、女性をターゲットにしたダイエットサプリのキャッチコピーを見ていくと、
・食事の量はそのままで
・きつい運動は要らない
・朝晩これを飲むだけで
といった「ラクさ・簡単さ」を売りにした言葉がとても多いです。
「そうそう、これ!これなら本来の自分を取り戻せるかも?」と思わせる運命の出会いがあれば、買わない理由がなくなって衝動買いしやすいのです。
女性たちは、いつでも「本来の自分」を簡単に手間なく実現してくれる「夢のアイテム」を探し続けています。「今の間違った現実から、私を救い出してくれる魔法かも?」と、一瞬で思わせることができれば、衝動買いされる可能性が高くなります。
ラクで簡単なのが良いのは当たり前っちゃ当たり前ですがその理由をこれまでは「面倒くさいから」だと思っていました。でも「本来の自分を取り戻すためなんだから、別に難しいこと必要ないよね?」という購買心理にもとづくものだと知りました。なるほど。
NG2.専門知識だらけの商品説明
自分に置き換えてみるとわかりやすいですが、購入を検討するときに知りたいのは、売り手目線の専門知識ではありません。
知りたいのは、
私にとっていいものなの?
ほんとに役に立つの?
これだけです。
「売り手目線」の文章を「お客様目線」の文章に「翻訳」するコツには、次のようなものがあります。
・実際の購入者の口コミを参考にする
・テレビの通販番組の表現を応用する
・擬音語や擬態語でイメージ(擬似体験)させる
・少し年上の先輩やママ友と話す口調で文章を書く
本書では他にも、女性の売るための文章やデザインテクニックが多数紹介されています。ぜひチェックしてみてください。
NG3.現実に引き戻さない
女性はせっかく夢を思い描いても現実が透けて見えると「ああ、やっぱり簡単なことじゃないのね…」と冷めてしまいます。(魔法使いがかけた魔法がとけるように!)
「なんだ、魔法のアイテムかと思ったけどやっぱり違ったな」。
一度冷めてしまった心は、二度と取り戻すことはできません。
女性にとっては「理想のワンシーン」だけをひたすら見せることが、商品やサービスの価値を一番高める説明になります。余分な説明は要りません。
「不要な現実」が少しでも混じると、あっという間に夢から覚める女性には、完全に感情が満たされた「理想的な場面」を、手を変え品を変え見せ続けること。そして、具体的な生活の一コマを連想させるようなイメージは、一切入れないのがポイントです。
夢の世界が壊れないよう、理想の生活クライマックスで完結させること。それが女性の売るための極意です。
■学んだことのおさらい
・女性は今の自分が「仮の姿」であり「本来の自分」を取り戻したいと考えている
・商品やサービスは「解決手段」ではなく「一瞬で解決してくれる魔法」として提示する
・現実に引き戻すような説明は不要。理想のワンシーンだけをひたすら見せる
■さいごに:個人的感想
『ネットで「女性」に売る』という本を自分なりにまとめてみました。
売る側のノウハウとして勉強になった一方、買う側としてはいろいろ気をつけなきゃな〜とも思いました。
迷わせる文章は誰の心にもささらないし、行動にうつさせることはできません。かと言って誇張や偽りなど、自分を信じて行動してくれた人をあざむく発信もしたくないです。
この塩梅が課題なのかな〜と思います。
実際「広告を信じて買ってみたけど、あんまり良くなかったな〜」ってもの、いくつもありますね。
定期便で頑張って続けてみよう!と思ってけど「んー、なんか思ってたんと違う。もういいや」みたいな。サブスク解約したりですね。
となると、買う側としては「試せるかどうか」が大事だなと感じました。リスクゼロの無料お試し期間とか。
その点、レンティオはすごくいいですよね!(今ほんと唐突に思いついただけでアフィリエイト誘導したりしないので安心してください笑)
私はレンティオでいろんな家電を試して、よければそのまま購入したりしてます。今のところカスタマーセンターの対応にも不満はなく、モノを多く所有しないライフスタイルとも合ってるかなと思います。
ヒーターのように季節限定で使う家電もレンタルしちゃえば収納場所をとらないし、翌年は性能のいいverを借りれて、またお得ですね。
レンティオもまさに女性向けサービスなので、いろんな施策が凝らされているんだと思います。
こういうふうに、女性をターゲットにした既存の商品サービスを研究したり、実際に買ってみたりするとまた勉強になりそうです。
ということで、今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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