ちみしら

手品したり、作曲したり、映像作ったり、言葉遊びしたり、百合の花を愛でたりしています。 …

ちみしら

手品したり、作曲したり、映像作ったり、言葉遊びしたり、百合の花を愛でたりしています。 百合小説『100日後に散る百合』を投稿中。

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  • 100日後に散る百合 - まとめ

    2年に進級して早々、クラスメートの立川咲季に一目惚れしてしまった金子萌花。どうしたって、死には抗えない。

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100日後に散る百合 - あらすじ/人物紹介

その百合は、100日後に散る。2年に進級して早々、 クラスメートの立川咲季に一目惚れしてしまった金子萌花。 どうしたって、死には抗えない。 全話読むのが面倒な方のための各話あらすじはコチラ↓ 各話まとめはコチラ↓ 人物紹介 金子萌花(かねこ-もえか) 立川咲季に一目惚れした女子高生。 立川咲季(たちかわ-さき) 金子萌花に一目惚れされた女子高生。 監物風薇(けんもつ-ふうら) 萌花の1年の時のクラスメート。 出角璃玖(でかど-りく) 萌花の1年の時のクラ

    • シアターコントロニカ「回廊」を観てきためちゃんこフレッシュな備忘録

      小林賢太郎が作演出を務める、シアターコントロニカ『回廊』をの初日を観てきた。 この記事を読んでいる人は“シアターコントロニカ”とは何か、については説明するまでもないと思うので、早速ふつふつと湧いた感情をだばだばと流していこうと思う。 軽いネタバレをするし、配信もあるのだから、公演を観てから読んでもらった方がいいだろう。 先に言っておくと、私は小林の全肯定ファンではない。『僕がコントや演劇のために考えていること』を読んで、「何様なんだ」とも思ったことがある。つまらんなあと思う

      • ちみしらいふ_#002 日記をやめよう!

        カスである。 僕が。 どうもです、ちみしらです。 年明け早々に 「2023年は日記を書くのです。えっへん!」 などと言っていたのですが、 基本的に物事を継続できない人間なので、 "やっぱり"続きませんでした。 まあ、タイトルには「やめよう」なんて 書いてしまいましたけど、 日記は続けるので安心してください。 配信でも触れましたけど、 仕事も割と忙しかったうえに、 引っ越しをしたりもして、 しかもあれこれスムーズに行かなくて、 余計に心労が絶えなかったのでした。 でも良

        • ちみしらいふ_#001 日記を始めよう!

          人の書いた日記を読んでいると、 「あー、自分も日記書きてえなー」ってなりませんか? ならないですか……そうですか…………さようなら…………………… あけおめばんちは、ちみしらです。 本年もよろしくお願いいたします。何卒何卒。 2023年ですって。ちなみに2023は素数ではないそうです、衝撃。 2023年は日記を書くことにしました。 免許証の臓器提供意思表示の欄と並び、 書こう書こうと思って結局書かないものでおなじみの日記ですが、 どうやら今度こそ書くようです。 というのも

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        100日後に散る百合 - あらすじ/人物紹介

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        • Chimusira
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          for you

          作詞作編曲:ちみしら カラフル 街明かりが揺らいでる 踊る準備ができたなら 繰り出そう 雪降るたび 想いが積もってる 走るソリは加速してく 一呼吸 さあ、置いて 拓く 道は拓けてるの 意味も無く リボン結い直す 白い息 吐きだして 流れてく ここから 早く 早く 駆け出す先の 雲の向こう 突き抜けて 心が 騒ぐ 騒ぐ 最後のひとつ あの街で待つ 君のもとへと とっておきの プレゼント届けよう 暴風域 辺りが吹雪いてる 戻る距離は長いから やめましょう 風吹く 月明かりが

          137mm 千子の場合

          見飽きた図書館のカウンターから、堂々と歩く彼女を見つけて、つい目で追ってしまった。一目見て、頼もしさであったり、真摯さを連想させるような女性は魅力的だと思う。 スーツを着こなす雉屯は、無論その例に漏れない。なぜか私に世話を焼いてくるが、それがまた彼女の人望の厚さを物語っているのかもしれない。 カウンター前に雉屯が来て、私は読んでいた本から顔を離したのち、またすぐに戻した。 「ごきげんよう」  なぜか彼女の方を見ることができない。 「そんな斜めなご機嫌でその挨拶使わな

          137mm 千子の場合

          137mm 雉屯の場合

          小綺麗な図書館のカウンターで、背筋を真っすぐに伸ばす彼女を見ると、思わずこちらも畏まってしまいそうになる。一目見て、淑やかさであったり、奥ゆかしさを連想させるような女性は素敵だと思う。 読書する姿でじゅうぶん絵になる千子は、無論その例に漏れない。目に見えた感情表現は少ない子だが、それがまた彼女の凛々しさを引き立てているような気もする。 カウンター前に立ったわたしに気付くと、千子は読んでいた本から顔を離したものの、わたしを見るなり少し顔をしかめて、またすぐに戻した。 「ご

          137mm 雉屯の場合

          100日後に散る百合 - 74日目

          金曜日、学校から帰ってきて、ベッドに身を投げて、たまった疲労感が口から抜けていく。それとともに、少しずつ、憤りというものが心を支配するようになった。 原因は、咲季だ。 結局、あのあと私は更衣室で散々虐められてしまって、もうへとへとなのである。声を出さないように我慢していたから、余計な神経も使ってしまった。タオルをずっと噛んでいたので顎がすごく痛い。 というか、そんなに我慢できていなかったと思う。どうしたって息は漏れるし、声も溢れてしまう。 それにだ、多分ギャル子にはバ

          100日後に散る百合 - 74日目

          garactica

          作詞作編曲:ちみしら 拾い集めていた 小さな僕の欠片は 大事に並べても 埃まみれのまま 君には見えない 窓を開けて 風が傷に染みる 遠くとも 光射した それが跳ね返った 本当の心 僅か届かずに 連れ出してよ 燻んだ目の向こう 何か見えた時には 君が見えた時には 継ぎ接ぎの胸から 聞こえる僕の鼓動は 叫んでいてもなお ノイズだらけならば 意味など生まない 耳を当てて 糸が傷に変わる 細くとも 剥がれ落ちた それが朽ちていった 本当の音を 何も奏でずに 触れないでよ 包んだ手

          きみとならどこへでも

          作詞作編曲:ちみしら 埋もれたまま じっとこもる芽のように 小さな息 ただ変わらないもの きっと 誰も ひとりぼっち 気付かない きみのことを ただ掬いとるのさ まだだけど このまま止まるだけじゃ 知らないことみんな あれも これも ここに すべて 刻もう きみを遠くまで 連れて行ってあげるから 明日がなくても もうこの手は離さないよ 廃れたまま じっとりする 目の前に 僅かな息 ただ代われないもの きっと 誰も ひとつ持ち 気付いたんだ 意味のことを ただ救えないのさ

          きみとならどこへでも

          100日後に散る百合 - 73日目

          ”ついてない日”というのがある。 何をやっても上手くいかないし、 何もしなくても災難が降りかかったりする。 私は多分、今日がそれで、 お弁当を作ったのに持ってくるの忘れるし、 購買のパンは早々に売り切れているし、 トイレで手洗うときにハンカチを口に咥えてたら落としてびしょびしょになっちゃうし、 日本史の授業中に咲季が寝言を言っていたらしいけど、私も寝ていたから聞いてないし、 まあ、色々とついていない。 が、中でもとりわけついてなかったのが、ギャル子と接する機

          100日後に散る百合 - 73日目

          100日後に散る百合 - 72日目

          「スカウト?」 「そうだ」 「誰を?」 「立川を」 「なにに?」 「だから、さっきから言ってんだろ」 口元にメロンパンの食べカスを付けたままの風薇は、一度折りたたんだ紙を開いて、机に叩きつける。 無駄に広い囲碁将棋部部室に、硬い音が響いた。 その紙には、”ミスコンテスト出場依頼”と書いてある。 「まあ、うちの学校のレベルは総じて低いわけではない」 風薇は咲季を指さし、 「しかし立川、お前の頭は顔一つ、あ、間違えた。お前の顔は頭一つ抜けている」 「風薇、

          100日後に散る百合 - 72日目

          100日後に散る百合 - 71日目

          身体が熱い。 息は荒く、背中は汗でぐしゃぐしゃだった。 意識がやや朦朧としていて、何を考えるのも億劫で、 でも目を瞑ると、全身の痛みが少しだけ和らぐような気がした。 のが、昨日までの話。 ある程度動けるようになった私はキッチンへ向かう。 冷蔵庫を開け、いずみさんが買ってきてくれたスポーツドリンクを多めに飲んで、身体に養分を浸透させる。 スポーツドリンクが美味しいと感じるシーンは、スポーツをした後。 そして、風邪をひいた時だ。 今日は水曜日。午前10時20分。

          100日後に散る百合 - 71日目

          100日後に散る百合 - 68日目

          「咲季、おかえり」 「ただいま」 「ご飯にする?お風呂にする?それとも綿菓子?」 「運動会がいい」 「しょうがないな」 「ねえ、あのパン食べたら怒られちゃうかな」 「いいんじゃない? ていうか、もう皆スタートしてるよ?」 「あ、本当だ」 「すごい!このパン味がしない!」 「咲季、味のことはいいから早くゴールしなよ」 「鱗が邪魔で走れないの」 「さっき取ったじゃーん!」 「ね、萌花、借り物」 「私が行くの?」 「うん、萌花の頭に付いてる花」 「え、

          100日後に散る百合 - 68日目

          100日後に散る百合 - 67日目

          「”名俳優”とかけて、”お祝い”と解きます。その心は―――」 「咲季、違うそこ右」 「ありゃりゃ」 先を行く咲季が、別方向に行こうとするので止める。方向音痴なんだろうか? 今日の咲季は、上は黒シャツ、下は深緑のスカート。硬めの素材のスカートはそこそこ丈が短い上に、よく見るとちょっとスリットが入っていてエロい。って、なんで私は咲季のファッションを見るたびエロいしか感想が出ないのか。 頭には、キャスケットと呼ばれる箱型の帽子。私は、帽子を被れる女の子はもれなくファッショ

          100日後に散る百合 - 67日目

          100日後に散る百合 - 66日目

          金曜日。 お風呂から出た私は、ベッドに横になる。 今日作った夕飯の写真をインスタに投稿。うーん、いまいち美味しそうにならない。もうちょっとフィルタの設定とかいじった方がいいのかもしれない。 咲季をフォローするためだけに作ったアカウントだが、これで少しは存在意義が出てくるだろうか。 こうなった経緯は、昨日の話が発端だ。 * 「もう、萌花どっか行っちゃったのかと思った」 「ごめんね、遅くなっちゃって」 財布を囲碁将棋部の部室から回収した後、つくしちゃんたちとの一件

          100日後に散る百合 - 66日目