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スタートアップ資金調達情報!2021年4月-6月

こんにちは。chima(ちま)です。

今回は、2021年4月-6月のスタートアップ資金調達情報についてご紹介します!

改めて、自己紹介です。
株式会社リクルートで新規事業の立ち上げ、新規事業責任者・PdM、組織マネージャーなどを経験したあと、独立。
今は自身で立ち上げる予定のプロダクトの準備だったり、WEBコンサルだったりをしています。

リクルートや現職で学んだインターネットビジネスに役立つ情報を発信していけたらなと思い、noteをはじめてみました!
「5分でサクッと」を目指し、できる限りシンプルに、濃縮した記事を書いていきます!

スタートアップ資金調達情報について

これから定期的に、未上場企業、主にスタートアップの資金調達情報を発信していきます!

今回集めた2021年4月-6月に資金調達した企業数は138件でした!
(主にネットのオープン情報からクローリングして集めているだけなので、抜け漏れがあると思いますが、ご了承ください。)

この取り組みを始めた理由は、PdM・新規事業担当として、世の中で勢いのある企業やサービス、事業ドメインを知っておくことは非常に重要であり、自身のキャッチアップのためにはじめました!

また、その情報をnoteで発信することで、世の中のPdM・新規事業担当の方々に少しでもお役に立てることがあるかも…と思い、記事にすることにしました!

記事の最後には、資金調達をした企業の情報をまとめたリスト@スプシの入手方法も記載しておりますので、是非、最後までご覧ください!

資金調達額、調達ラウンドの分布

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今回調査した138件の資金調達に関し、その調達額の分布は下記のような形でした。

・1億円未満:21件(16%)
・1~5億円:56件(43%)
・5~10億円:24件(18%)
・10~20億円:17件(13%)
・20億円以上:12件(9%)

※非公開は8件(非公開は、%表記の母数から除く)

また、調達ラウンドという切り口でみると下記のような分布となります。

・シード:21件(28%)
・A:34件(46%)
・B:9件(12%)
・C:6件(8%)
・D:3件(4%)
・譲渡:1件(1%)

※非公開は64件(非公開は、%表記の母数から除く)
※細分化されたラウンドは丸める(例:プレA、ポストA→Aに集約)

集計してみた結果、10億円未満で77%、シリーズA以下で74%という形。

まあ、金額が低く、早い調達ラウンドの企業が多くなるのはあたり前。
この数字自体にあまり意味はありません。

ただ、シードからラウンドA、B、Cと調達ラウンドを進めていける企業は、(もちろん大小はあるものの)一定の成長・グロースを見せられている企業のはずです。

根幹となるKPIやトラクションなどが公開されているケースは少ないですが、調達を進めている企業の前回調達からの期間や調達額、前回の投資家がフォローオンしているか、などを見ることで順調な企業やサービスを見定めることは一定できます。

順調そうな企業やサービスを見ることで、現状流れがきているビジネスモデルや事業ドメインなどを知るきっかけになるため、是非、上記のような観点で分析してみてください!

ジャンル(事業ドメイン)の傾向

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続いて、どんなジャンル(事業ドメイン)の企業・サービスの調達が多かったか、その傾向を分析してみます。

今回は、138件を34種類のジャンルに分類し、数の多かった上位13ジャンルを抜粋して下記に記載しました。

・業務支援ツール:14件(10%)
・FinTech:11件(8%)
・EC:9件(7%)
・IoT / デバイス / ロボット:9件(7%)
・医療 / ヘルスケア / 介護:8件(6%)
・飲食:8件(6%)
・AI / データ:7件(5%)
・HR:7件(5%)
・D2C:5件(4%)
・セールス:5件(4%)
・モビリティ:5件(4%)
・建設 / 建築:5件(4%)
・物流:5件(4%)

※筆者の独断で分類
※医療、飲食など、バーティカル領域に仕分けられる場合はそちらを優先
※領域をまたぐものは業務支援ツールなどのホリゾンタルジャンルに

業務支援ツールなど、複数の領域をまたぐホリゾンタルジャンルは自ずと数は多くなってしまいますが、バーティカルジャンルでは、医療 / ヘルスケア / 介護、飲食あたりが多いようです。

また、モビリティ、建設 / 建築、物流あたりも最近では増えてきていると感じます。
建設 / 建築、物流あたりは、目立ちにくい地味なドメインですが、市場規模も大きく、まだ開拓の余地が大きいため、昨今のtoB向けSaaSブームもあり、目立ってきているサービスもちらほら。

以前からFinTechは勢いがありますが、AI / データ系、D2Cは少し勢いがなくなってきている印象(3ヶ月分なのでなんとも言えませんが、半年や1年分貯まったら、もう一度考察したい。)

大型調達ランキングベスト3

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2021年4月-6月での調達額の大きい企業のベスト3を紹介します!
smartHRの156億円はあまり見たことないような大型調達!

3位:ユニファ、40億円(記事リンク

・サービス:ルクミー
・概要:IoTやAIを活用した保育支援サービス
・調達月:6月
・調達ラウンド:D
・ジャンル:保育

2位:MENU、50億円(記事リンク

・サービス:menu
・概要:フードデリバリー
・調達ラウンド:資本業務提携?
・調達月:6月
・ジャンル:飲食

1位:smartHR、156億円(記事リンク

・サービス:smartHR
・概要:人事労務効率化SaaS
・調達ラウンド:D
・調達月:6月
・ジャンル:業務支援ツール

chima(ちま)注目の企業・サービス3選!

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さいごに、138件の中から僕が筋がよさそうだなと思った企業・サービスを3つ選んで紹介します!

まだ広く知られていないという意味で、できるだけアーリーステージのものをピックアップ!

①Magic Moment、6.6億円(記事リンク

・サービス:Magic Moment Playbook
・概要:営業支援SaaS(営業プロセスや顧客エンゲージメントを可視化し、最適なアクションを提案)
・調達ラウンド:A
・調達月:4月
・ジャンル:セールス

記事には、下記の記載があり、エンタープライズ向けにこの数字がでているとなればかなり期待大。

LINE、旭化成、USENグループなどが導入し、リードから顧客獲得までの転換率が10.2倍になった

リクルートにいた身として、大企業の営業効率化の余白ってまだまだあると感じます。
それらを上手く汎用化、モデル化できたとしたら結構すごい。

最近、SaaSとかで、資料請求したらすぐ電話かかってくる流れありますが、あれって時と場合による気もするので、あの辺りも科学してほしい。

②oVice、1.5億円(記事リンク

・サービス:oVice
・概要:バーチャル空間(現実空間をオンラインで再現して、流動的なコミュニケーションを促進)
・調達ラウンド:プレA
・調達月:5月
・ジャンル:業務支援ツール

コロナによってリモートワークが一気に広がり、この流れはなくならないと思います。

そして、雑談が少なくなったり、偶発的なコミュニケーションが減っていることに課題感をもっているマネジメント陣は少なくないはず。
このあたりは従業員のオンボードやエンゲージメントに地味に響いてきます。

ソリューションの精度にもよりますし、堅実性は低そうなものの、時代の流れに沿っており、一気に流れに乗る可能性もあるなと感じました。

③any、1.5億円(記事リンク

・サービス:Qast
・概要:ナレッジ経営クラウド(社内に埋もれている個人のノウハウやナレッジを引き出し、組織全体のパフォーマンスを最大化)
・調達ラウンド:?
・調達月:6月
・ジャンル:業務支援ツール

この考えは本当に大事。
リクルートでもいろんな所にすごく重要なナレッジが転がっているのに、それを上手く横展開し、活用しきれていませんでした。

ナレッジの横展開って共有・展開を行っていくプレーヤーのモチベあげるのが非常に難しい。
そのあたりを上手くコントロールできれば、大企業に求められそうだなと感じます。

導入社数は3,500社、ID課金。
有料社数はわかりませんが、結構な数字がでてる?
ただ、調達額みると一気にスケールって感じでもなさそうなので、まだ無料社数が多いのかな。要注目!

さいごに (まとめリスト@スプシ配布中!)

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今回、2021年4月-6月の資金調達情報を紹介させていただきました!
いかがでしたでしょうか?

今後も定期的に同様のnoteを書いたり、半年、1年の単位でもうすこし角度を変えた分析などもしていきます!
是非フォローしていただけるとうれしいです!

資金調達をした企業のサービスや調達額、ラウンド、ジャンルなどをまとめたリスト@スプシの入手方法ですが、Twitterをフォローしていただき、「noteみました!」などとDMをいただければ、URLをお送りします!

では、また次の記事で!


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