あなたはいつも、僕からの忠誠を欲しがった。 あなたがくれたのはいつも勲章だった。 僕の欲しいものはあなたは与えてくれなかったんだ。 ありのままの僕も、ありのままの愛情も無かった。 今も手にすることはできていない。 彼等が僕らに与えたのは「良い子」の勲章。 条件を満たさなければ、それすらも叶わない。 ただ生きているだけでは存在すら認めてもらえない。 僕は、居ることすらできない。 僕が欲しかったのは 例えば、温かな抱擁 優しい眼差し 穏やかな声 励ましの言葉 だが、あな
毎日ばらばは 今日もばらばら ばらばらの真ん中を歩いていく 上は果てがなく 地面もなく 右見ても左見ても まっしろしろ あてもなく歩いていく ちっちゃな命
時々「死んじゃおうか?」と頭の中で声がする。「それもいいね」と心で答える。私たちはそれをしなくてもいいのだ。選べるのだと思うとほんの少し心が安らぐ。
赤ちゃん返り みっともない 赤ちゃん返り してもいいよ 飲み込んだ分 たくさん泣いていいんだよ
かつて、死ぬことが凄く怖かった幼い僕は 遠い昔に死んでしまった。 だから僕は幽霊みたいに此処に残るしかなくなってしまった。 冷たいフローリングの上で空を恋しがって、僕は今日もアスファルトに踏み出す。
あれが欲しいこれが欲しい、ああしてほしいこうしてほしいと望むより先に「ただ傍にいて欲しかった」という気持ちにもっと早く向き合えていたらどれ程変われただろう。けれども、その気持ちに気がついている中で受ける仕打ちが辛ければ、苦しみは増すだけなんだということもよく知っている。 代わりは無くて、巻き戻すのは地獄で、やり直すことはもうできない。 ただ出来ることは今の自分を認めて前に進んでいくこと。 苦しみは反復するし持続もするけれど、もしかしたら薄めることも、その期間を延ばす
眠ることが怖くなる夜も 目を覚ますことが怖くなる夜も それでもどうせ朝は来る。
鬱の先に何があるのだろう。望むべくは寛解である。それは明白だ。 だがそもそも何故鬱になるのだろう?遺伝的な要因もあれば環境的な要因もある。それは自然なことだ。誰もがそうなる可能性がある、そんな病だ。 「病は気から」と昔からいう。いつもの気分はどんなだろう?元気なふりをしても寧ろ虚しさに襲われるだけだ。それこそ経験から知っている。無様な道化になるのは心身共に良くない。結果的に自らを病ませることになる。それも自明のことだ。嘘を吐くのが結局一番良くないということだ。 「正直
幸せは蝋燭に灯る小さな火のようなもの。風が吹くたび揺れる火を見て一々怯えなければならないぐらいなら、私は自分で吹き消してしまう。 たとえ自分の手にライターがあっても、それがいつでも点くとは限らない不良品だとしたらどうだろう。その上、蝋燭があと何本残っているのかも分からないとしたら?心許なくて仕方がない。いつもそんな気分だ。 眼が慣れるのを待って、障害物が無いか辺りを見回す。自分を脅かす存在が近くに居ないか常に気を巡らせる。 でも、そんなこといつまでも続けられることじゃ
今年に入ってもう三月も半ばを過ぎた。明明後日は誕生日。漸くだかあっという間だか25歳になる。我ながらよく生きてきたような気もする。 近頃は宗教に関連した夢を見ることが増えたように思う。目が覚めると大抵は忘れてしまうのだが、私にとっての非日常であり日常だった記憶が整理されているらしい。随分と閉ざされた世界で生きてきたんだなと実感した。 宗教にはノルマが付き物だった。それこそ伝統仏教と根本的な質が違う所以だろう。元々長く務めていた〇〇という、私の実の名付け親である住職は左
何に対してもわかり易い物差しでしか物事を測れなくなることが怖い。
私は毎日更新される自殺者数に加わっていないだけなのではないかと時々思う。 駅のホームに立てば眼前に死があり、ベランダに立てばそこにも死があり、高い建物を見てはそこにも死の可能性を感じる。それを危険性とはどうにも呼べなく感じることが間々ある。 「あの高い梯子に登って行って、そのまま丁度良さそうな高さまで来たらパッと手を離してしまいたい。」 偶々外を出歩いていた時に見かけた屋上に貯水タンクのある建物に取り付けられた梯子を見た際の感想である。何の比喩でもなくただそう思う。後
私はあなたの完全なチューリングマシン。 あなたの理想を 出力します 出力します 出力します 無理解と、不条理を愛情に掛けて、割り出します。 優しさと、憎しみを、期待に掛けて、割り出します。 結果 エラー エラー エラー あなたの理想へはまだまだ遠い。 計算します 計算します 計算します あなたに嫌われない為に あなたに愛される為に あなたに「使えない」と捨てられない為に 重過ぎる容量が、処理に負荷をかける。 遅い遅いとあなたが嘆く。 悲しみから本音を引いて残る
お父さんと打ち上げ花火を見てる夢を見た。高い丘の上に大勢の人が集まっていて、私達もそこに居た。長いベンチに座って闇夜の中で輝いては消えていく光の粒を眺めていた。悲しくなったけど、綺麗だった。 戻らない日常の中にも、沢山の素敵な思い出があったよね。 込み上げて来たのは涙。よく考えなくとも、それ以外な筈はないけれど。 いつかまた会おうね。お元気で。今の私には会う勇気がないから。何を話していいのかもわからないから。 時々思い出すんだ。そして知りたくなる。あなたは私をど
君が言った拙い「すき」が僕は大好きだった。
猜疑心で自分を殺し、好奇心で他人を殺す。そういう人生は本当に楽しいだろうか?