【子育て】こんなときどうする? #6 挨拶ができない
就学前のお子さんが、挨拶ができない、挨拶をしないというような話をよく聞きます。大人からしないと言わないとか、小さな声でしか言わない、などと悩んでいるお母さんも多くいます。
もちろん性格的なものもあり、朝から「おはようございます😃!」と満面の笑みで元気に挨拶ができる子もいますが、なかなか全員がそのようにはいきませんよね。
挨拶は人間関係の基本ですし、小さいうちからしっかりと挨拶の習慣をつけていきたいというのは、とてもよく分かります。
では、なかなか自発的に挨拶ができない子が、どうしたら挨拶ができるようになるのでしょうか。
朝の校門に立ってくれている校長先生のように、「おはようございます!!」と元気な声で、親や周りの大人から毎日挨拶の言葉をかける。そういったアプローチも、もちろん大切です。
やはり子どもは、大人の背中を見て育つもの。大人が毎日挨拶をしている、毎日自分に挨拶の言葉をかけてくれる、その姿を見て挨拶が習慣になっていくものだと思います。
そして他にも、私が幼稚園の担任をしていた時に、子どもたちが自ら挨拶を行ってくれるようになった、とっておきの方法があります。
それは、
挨拶を、わざと間違って言ってみること
自我が出てきた子どもたちにとって、自分はできる、自分は知っている、自分は分かっているということをアピールしたいものなんですね。
例えば、「さようなら」というべき場面で、「えっと、おはようございます、かな?」と言ってみます。
そうすると、みんなそろって
「違うよ、さようならだよ!」
と言います。
「あぁそうだった、ごめんごめん、間違えちゃった。そうだね、さよならだった。じゃあみんなで挨拶しましょう、さようなら」と続けます。
このワンクッションを挟むと、みんなとても元気に挨拶してくれるようになるんです。
ただ、これはきっかけに過ぎません。(あまりやりすぎると、挨拶が遊びになってしまうので、きっかけ程度にやるのがベスト)
挨拶を言う場面で、忘れたふりをすることもあります。そして、あまり自発的に挨拶をするのが得意でない子に、「なんて言うんだっけ?」と聞いたりもします。
そして「教えてくれてありがとう。これで気持ち良い挨拶ができるね」ということを、言葉と雰囲気で伝えていくわけです。
この方法は、さようなら以外にも、いただきますやごちそうさま、いってらっしゃい、おかえりなさい…このような場面でも使えるので、どういった状況で、どんな挨拶の言葉を使うのかを学ぶことにもつながります。
こうしたきっかけを使った時でも、大切なのは「こうして挨拶ができて、気持ちいいね」ということを、繰り返し伝えていくことです。
生きていく上で欠かせない挨拶。楽しみながら習得していく、というのも時にはアリなんじゃないかと思います。
未来を担う子どもたちの健やかな成長を願って…。大切に使わせていただくことを約束します!