やってはいけない子育て

やってはいけない子育て 【良くないひきこもりをつくり、自殺・他殺へ向かわせるカラクリ】

最近続く事件のこともあり、この記事で書くことは、とてもセンシティブなことです。
必ずしもここで書くことは、今現在において、ひきこもりと称される人のことを説明しきれるものではありません。また、ここに書く記事の内容だけでどうにか出来るものではありませんが、何かヒントになり、きっかけになり、一人でも幸せな方向に向かえることが出来たらと思います。

ひきこもりの人の中には、良いケースとして選択的思考でもってそうしている人はいます。
ここで書くのは、ひきこもりという選択せざるを得なくなった人や、子育てにおいてひきこもりに追いやられた人のことが中心になります。
後題で書く「責任恐怖症」になるよう、子育ての過程において、自己責任に対して敏感にさせられている人が自殺や他殺といった行動に向かっていきます。
これは、過干渉過受容といった関わりをされて、自己肯定感や自尊心といった尺度が狂わされていきます。

自分に関係する社会生活の全てにおいて、自覚しているしていないに関係なく極端に自己責任を感じていると、社会と接することに自信が持てず怯え、その見えないストレスが、物や人との接し方の歪さに繋がっていきます。

過干渉では、強いものは有無を言わさず「○○しなさい。」という分かりやすい干渉ですが、意外に気付かなのが「○○のときは、こうするんだよ。」「○○したなら、こうしなさい。」「○○のときは、こうしてみたら?」「○○したなら、こうしてみようか。」といった声掛けです。
しっかり説明していて良い養育者をしているようですが、これらの声掛けの多用が徐々に子供の心を追い詰めていきます。「過干渉」をご覧下さい。
過受容では、子供が発信した言葉や態度、雰囲気を察して対応を重ねていくことです。過干渉とは正反対な関わりであるにも関わらず、子供に与える悪影響は同じになります。「過受容」をご覧下さい。

そして、これらの過干渉ないし過受容しながら、多くの人が言ってしまっている「○○しなかったら、□□になっちゃうよ。」というパターンの教え方です。
これは子供が自己責任に怯え敏感になる最悪な言い方です。
これらのパターンの言葉によって子供が受ける印象は、「○○しなかったら、後はどうなってもしらないからね。貴方の責任だからね。」と言われていることと同じです。
主たる養育者は、子供の責任感を育てたくてこのパターンの声掛けをしていると思いますが、子供にとったら言うようにしなかったら全て自己責任だからね。と、責任を押し付けられています
その結果、子供はそれを言ってくる主たる養育者を模倣「模倣する力を参照」して、相手に責任を押し付けることや、自己責任になる回避の仕方を学んでいきます。

子供がこの責任を押し付ける言い方をされて、出来るようになっていった子は、不必要に自己責任を感じすぎてしまうことで、自己責任に怯えながら苦しみ生きることになります。
そして、責任を押し付ける言い方をされてきて反抗期を迎えると、それを模倣して学んでいることで、主たる養育者に対して同じように使い始め、両者間で責任の押し付け合いが起きてしまいます。
そして、経験の少ない子供は最終的に暴力で相手をねじ伏せてしまうようになっても不自然ではありません。

ここまで書いた過干渉や過受容だけによるケースも、子供が幸せから遠ざかってしまう悲しいことなのですが、もっとも最悪な方向に進んでいってしまうケースが次に書くケースとなります。

思春期前までの関わり方で、主たる養育者がさんざん過干渉をしてきて、思春期頃になってその過干渉が通用しなくなり、逆転現象が起きると、子供が主たる養育者を支配し始め、主たる養育者による過受容が起き始めます。
①過干渉 → ②子の反抗 → ③過受容 です。
このステップを踏んでしまい、ひきこもりになっているケースは、ハイリスクな状態になっています。

そして、このまま、年齢を重ねて主たる養育者が高齢となり、子供が中年となったとき、このカラクリに気付いていない主たる養育者は、とどめの一言を発してしまうことになります。
「お父さんもお母さんも高齢者だから、いつ死んでもおかしくない。どちらかが死んだら年金も減ってしまい、お前の面倒をみきれなくなる。このまま仕事をせずにいたら、どうなるか分かるよね。」
これまでと何も変わっていない、過干渉の言い方。そして、自己責任を問う声掛けです。
そして、「自分でなんとかしないと。もう、お父さんやお母さんには何も出来ない。」と、突き放す言葉まで言ってしまうかもしれません。
子供にとったら、再びこのような自己責任の話を持ち出されてしまうと、子供は反抗によって過受容に成功した方法を使って解決しようとします。②の反抗の仕方が暴力であったなら暴力的に全てを解決しようとします。
また、子供に責任を押し付ける言い方しか出来なかった主たる養育者自身も、自己責任に対して極度に反応している人です。
子供に責任を押し付けようとしても解決されなく、子供が何か社会に対して迷惑をかけそうになった時、主たる養育者の責任の下に全てを解決しようとしてしまいます。

今現在において、良くないひきこもりを始めている場合の改善方法は後記していきますが、簡単に改善できることではありません。しかし、そのカラクリを知れば解決方法も見えてきます。
悪化してしまう、これ以上やってはいけない事も分かります。
私が既に書いたものや、これから書いていく、幾つものことを踏まえて、その子固有の解決方法を見付けていくことになるため、いくつもの例を参考にして、固有の解決方法を見付けていただけたらと思います。

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