見出し画像

真宵の森

久々会った 驚いた
装い髪まで 違ってた
慣れた仕草に 心がなご
夕の宴も そこそこに

迷いの森に 立ち入れば
芥子ケシの匂いが 立ち込めた
湿った風が 首筋を這う
更なる奥を ひた目指す

二人きりだよ 大丈夫
怯えた君の 髪撫でた
宵が更けたね 闇が静まる
耳に残るは 吐息だけ

月が揺れたら 抱きしめようか
貴方が何処へも 行かないように
見失わぬように くさぬようにと
寝顔見つめて 夜明けを待った


この記事が参加している募集

私の作品紹介

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?