ぼっち読書会「猫の鯖」

雑多なつぶやきと本の感想を少しばかり。 アイコンは、ノーコピーライトガール様よりお借…

ぼっち読書会「猫の鯖」

雑多なつぶやきと本の感想を少しばかり。 アイコンは、ノーコピーライトガール様よりお借りしています。

最近の記事

「真昼のユウレイたち」岩瀬成子・作ブックレビュー

幽霊が出てくる小説は苦手だ。 だってたいがいホラーだから。 ホラー小説は、とんでもないレベルの恐怖を追体験させてくれるものだから読むとしんどい思いをする。 それなのに読み始めたら最後、恐怖の結末を知りたいが故に手を止められない。 結果、しばらくの間お風呂では鏡を直視できなくなるし、 寝るときは仰向けオンリーを強いられる。 深夜に起きたくないから水分はあまりとれないし、物音にも敏感になる。 幽霊に怯えるのはなぜかいつも夜だ。 さて、今回の作品。 「真昼のユウレイたち」 岩瀬

    • 映画のクライマックスを見れない女

      母である。 母には映画の一番いいところが見れないという特殊な呪いがかかっている。 そんな母の恐ろしい呪いに気づいたのは、今から20数年前のこと。 当時高校生だった私は、ジブリの最新映画「もののけ姫」が公開されたことを知り家族に声をかけた。 そして母と私、当時小学生だった弟と三人で観に行った、んだと思う。 実は母の呪いを目撃した衝撃で、弟がいたかどうかの記憶が少々飛んでいる。 でもその頃の弟はよく私と一緒に行動していたので、たぶんいたんだと思う。 久々の家族での外出、久々

      • 美容室ジプシー、青い鳥を見つける

        ずっと美容室が苦手だった。 オシャレなお兄さんやお姉さんたちが、キラキラとしたお店で テキパキと仕事をしている場所。 なんだか眩しすぎて、行くたびに気後れする場所。 でも美容室はそういうもんだと思って、 駅前のオシャレな雰囲気の美容室を見つけては通い、 また見つけては通っていた。 長いこと行きつけのお店を見つけられない、美容室ジプシーだった。 そもそもこんな癖の強い髪で、希望の髪型にしてもらおうと思うこと自体がおこがましいのかもしれないと思っていた。 そう、私の髪は癖が強

        • 悪い子な本を収集しようと思い立った話(雑多ログ)

          仕事柄、良い子な本を読むことが多い。 良い子な本とは、ためになる本。 文体も美しく、内容も必ず救われる結末になる温かいお話。良書。 そういう本をメインに取り扱い、人にすすめる仕事をしている。 特にここ一年は、そんな本を読み漁った。 結果、なんだか読書がつまらなくなってきた。 たしかに良書は、いい。 ためになるし、優しい気持ちになる。 でも、ずっとそういう本を読んだり薦めたりしていると、 一番のおすすめは、こっちのちょっと刺激強めな本だけど って心の中で思ってしまう。 そう

        「真昼のユウレイたち」岩瀬成子・作ブックレビュー

          私、こういう者です

          猫の鯖です。 そうか、安直に名前を決めたけど、こんな風に自己紹介するとなるとアホみたいだな。 こんにちは、猫の鯖です。 ・・・うん、まぁ、そっとしておこう。 猫の鯖って 猫の鯖=猫のサーヴァント。 FGOという私の愛するゲームでは、サーヴァントのことを鯖という風習があるもので、それで鯖。 真面目に説明するとよりアホらしさ全開だけど、猫の召使いという意味で解釈いただければと。 猫のサーヴァントじゃ、あんまりにもイタタタ感が、ね。 私なりに頑張った方の出来だと思ってる。 そ

          私、こういう者です

          父の宝物

          祖母の作るカレーが大好きだった。 それは、数ヶ月に一度口にすることのできるご馳走だった。 父が祖母の家から持って帰ってくる特別なカレー。 そのカレーを持って帰ってくる父からは、その美味しさを家族に伝えなければという使命感みたいなものを感じた。 タッパにたっぷり入ったカレーを、父がまるで宝物みたいに持って帰ってきていた姿を思い出す。 それは子供から見ても、特別なカレーだった。 牛肉の大きな塊がゴロゴロ入っていて、食べるとホロっとくずれる。 人参もじゃがいもも大きくて、ルーも

          春の訪れと譲れない戦い

          春の訪れを感じる時。 それは猫がソワソワし始める時。 なんだか、いつもここから感が満載のフレーズ。 うちには猫が2匹いる。 2匹とも物心つく前に避妊手術をしたのだが、 春になるともれなくソワソワする。 発情期の名残なのか、 猫という生き物が春になるとウキウキソワソワしちゃうもんなのかは、 よくわからない。 ちなみにどうソワソワするかというとこんなかんじ。    猫、ひたすらドアを開ける。 春の気分を先取りし、野原でも駆け回りたい気分なのか、 猫たちは閉まっているドアをひ

          春の訪れと譲れない戦い

          青梅の空気感

          青梅といえば御岳山。 御岳山の濃い空気、濃い緑。御岳渓谷の豊かな水源。 土地全体がどっしりと重みのあるかんじ。 決して優しくはない、オオカミと共に生きてきた場所。 私にとって青梅はそんなイメージだ。 秋や冬がよく似合う、落ち着いたところ。 土地の空気自体に、よそ者を容易には受け入れない雰囲気がある。 そんな厳しさがたまらなく好きだ。 最近まで青梅市全体がこういう空気感なのかと思っていた。 でも、違った。 青梅市と埼玉県飯能市との境目にある成木川沿いの地域。 岩蔵温泉や、

          青梅のふしぎカフェ

          ふしぎ駄菓子屋銭天堂、ならぬ不思議カフェが青梅市にはある。 可愛らしい佇まいのお店なのだが 扉を開けて中に入ると、 そこにはもう、不思議ワールドが広がっている。 なぜかいつも作品展が催されている いつも10畳くらいのカフェスペースの周りに、 作品がインテリアの一部のように並べられている。 今回は、青梅市近辺の植物を撮影した写真展だった。 ふきのとうやかたくりの花、梅の花、ペンペン草など、春がいっぱいだ。 扉を開けた瞬間、今回は春の野原に連れて行ってもらえたらしい。 どこで

          青梅のふしぎカフェ

          寒い、寒ーい!

          予報どおりではあるけれど、寒い。ストーブをつけているのに物足りない。 それはそれはかわいいうちのアラジンのストーブが、ポッポッと音を立てて一生懸命頑張っているのに、 さむーい! いつもならストーブの上にあるやかんから湯気が出て、それがいい感じに部屋に湿度を与え、ぬくぬくと幸せな空間を提供してくれるのに、 今日はなんか、なんかカラッとしてて、部屋の空気がスンッとしてて、 さむーい! しかもこんな寒いなか洗濯ものの下洗いをし、お風呂掃除をし、皿洗いをする自分。 苦行だ。家庭内