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社会をつくる力を育てる授業づくり31  自分たちのまちを災害から守るプロジェクト<4>

自分のまちを災害から守るプロジェクトの続きです。

前回、自治体の公助には限界がある、という話を書きました。

公助に限界がある中で、大きな力となるのが共助の力です。

共助にも大小さまざまな規模があると思います。

身近なところでは、消防団です。

消防団は、普段は違う仕事をしている住民が、いざというときに集まって初期対応にあたります。

大規模災害で、すぐに救助が駆けつけてくれないときもあると思います。

そういう時には、消防団の役割は大きなものになると思います。

しかし、この消防団でさえも、大規模の災害の時は手が回らないかもしれません。

そこで、自治会の自主防災組織です。

戸建ての地域でも、マンションなどの集合住宅でも、自治会や町内会をつくって、自主的に運営をしています。

加入率はさまざまですが、いざというときに隣近所の人が顔見知りであることに越したことはありません。

自主防災組織には、様々な職業で働いている方がいます。

そうした方々の知恵を結集して、いざというときのために生かしていきます。

こうした自主防災組織で、防災のために力を発揮する方々として、防災士という資格があります。

民間の資格ではありますが、年々資格取得者が増えてきています。

阪神淡路大震災をきっかけにつくられたものですが、東日本大震災を機にさらに多くのところで取得されています。

こうした知識を持つ方々が増えることで、自主防災組織がより効果の大きいものになっていくと思います。

資格取得には講習を受けて、試験を受ける必要がありますが、自治体によっては費用を助成しているところもあるようです。

そして、幅広い世代で資格取得者がおり、小学生にもいるということに驚きました。

このような大小さまざまな共助の形を知ることで、子どもたちのプロジェクトでも、どのようなことができるのか、というところの幅が広がっていくと思います。

良いアウトプットのためには、良いインプットをしなければなりません。

公助、共助と紹介してきましたが、最後は自助です。

自分の身は自分で守る、そのための知識はしっかりと蓄えておく必要があります。

次回、自助について書きたいと思います。

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