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社会をつくる力を育てる授業づくり㉘  自分たちのまちを災害から守るプロジェクト<1>

4年生の第3単元、自然災害からくらしを守るの単元です。

(3) 自然災害から人々を守る活動について,学習の問題を追究・解決する活
動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
 ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
  (ア) 地域の関係機関や人々は,自然災害に対し,様々な協力をして対処してきたことや,今後想定される災害に対し,様々な備えをしていることを理解すること。
  (イ) 聞き取り調査をしたり地図や年表などの資料で調べたりして,まとめること。
 イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
  (ア) 過去に発生した地域の自然災害,関係機関の協力などに着目して,災害から人々を守る活動を捉え,その働きを考え,表現すること。
文部科学省(2017) 小学校学習指導要領 解説 社会編


この単元では、県庁や市役所などの関係機関が相互に連携したり地域の人々と協力したりして、自然災害から人々の安全を守るために行っている活動について学習することとなっています。

自然災害からくらしを守る活動については、警察署や消防署と違い、専門の建物があるわけではありません。

自然災害が起きたときには、役所などが中心となり、関係機関と連携して取り組みに当たっている、という関係性を学ぶ単元だと言えます。

身に付けたい知識としては、地域の自然災害の過去・現在・未来です。

過去に、自分たちの地域においてどのような自然災害があるのかを知っておくことは、今後起きうる災害を知る上で重要なことになります。

自然災害は、起きたときの印象は強く残りますが、時と共に、修復が進むとともに、少しずつ記憶が薄れていってしまう危惧があります。

記憶の風化を防ぐために、語り部だったり、碑を残したりして記憶を受けつごうという活動をするわけですが、それでも新しい記憶がどんどん上書きされてしまうので、古い記憶は薄くなっていってしまいます。

だからこそ、この単元のように、過去を知り、現在を知ることで、未来へとつなげていく学習が必要なのだと思います。

そして、この単元でも、選択・判断が出てきます。

自然災害からくらしを守るのは、自治体や関係機関の働きだけではありません。

地域の人々の活動に触れることが必須になっていきます。

このような単元で、どのようなプロジェクト型の学習をつくっていけるのか、考えていきたいと思います。


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