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創るひとを眺めているのが好き。 ここでは、日記・考えごとの類や、作品の紹介・感想文などを綴っています。 Bluesky:https://bsky.app/profile/vchigiv.bsky.social

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  • つぶやき・日記(2024)

    ちょっとしたつぶやきや日記等。

  • 読書・映画鑑賞記録(2024)

    読んだ本や観た映画の感想。Twitterに載せたもののまとめです。

  • 読書・映画鑑賞記録(2023)

    読んだ本や観た映画の感想。Twitterに載せたもののまとめです。

  • ◇日記(-2020)

    日記のほか、考えごとを綴ったりしています。2日に1回くらいのペースで更新中。

  • ★作品紹介・感想(-2020)

    読んだ小説や観た作品などの紹介・感想文です。

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◇「創るひと」

創るひとを、眺めているのが好きです。 わたしは「クリエイター」よりも「創るひと」という表現を好むのですが、おそらく前者には職業的な意味合いを強く感じてしまうから。それを否定的に見ているのではありません。後者のほうが、自分にとってはより適切だというだけなんです。 わたしが言う「創るひと」には、もちろん職業としているひとたちも当てはまります。でもそれだけではない。まだプロを目指している身だというひとも、同人活動として行っているひとも、趣味の範囲だというひとも、何もかもひっくるめ

    • 想定外の装丁買い

      一目惚れして手に取った、穂村弘さんのエッセイ『蛸足ノート』。 タイトルが目を引いたのはもちろん、蛸づくしの装画(歌川国芳「流行蛸のあそび」よりコラージュ)、折り返しのつくりや透明なカバー、銀のとびらなど、見るほどに惹かれました。 想定外の装丁買いだけど、こういう出会いがあるから本屋は楽しいですね。

      • 本を何冊か注文したら、合計がなんと4,444円に…… こんなことあるんだ! と笑ってしまって、なんだか嬉しくなった

        • 映画『侍タイムスリッパー』(9/13鑑賞)

          頬がゆるむ展開の中に覗く、侍の葛藤や芯に胸を貫かれた。 幕末の京から、現代の時代劇撮影所へ、侍がタイムスリップ!? その事態に、幕府が消滅していた事実に、戸惑う会津藩士・高坂。彼は時代劇の“斬られ役”として生きていくことに。 勝手の違う現代で、周囲の人々に助けられつつ生きる高坂に愛着が湧いてくる。初めてのケーキの美味さと、それが誰でも味わえる世に驚く姿はあまりに愛おしい。 やがて短髪にし、ジーンズやスニーカーが馴染むようになっても、所作や物言いは変わらない。彼の胸の内には

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        ◇「創るひと」

        • 想定外の装丁買い

        • 本を何冊か注文したら、合計がなんと4,444円に…… こんなことあるんだ! と笑ってしまって、なんだか嬉しくなった

        • 映画『侍タイムスリッパー』(9/13鑑賞)

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          13本
        • 過去短編作品
          4本

        記事

          映画『熱烈』(9/8鑑賞)

          沸き立つ熱気に心身が震えた。 主人公のチェンは、母の店や洗車、イベントパフォーマンス等で忙しく働きながら、ひとりブレイキンに打ち込む青年。そんな彼にプロチーム「感嘆符!」のコーチから、中心メンバー・ケビンの“代役”をオファーされる。 この“代役”はあくまで練習時だけで、本番は出られない。それでもケビンのソロパートすら習得しようと熱心に取り組み、メンバーが教える技を吸収してゆくチェンは、次第に認められていく。 一方のケビンは各国のトップダンサーを招きチームを結成する一方、「

          映画『熱烈』(9/8鑑賞)

          読書:蝉谷めぐ実『おんなの女房』(9/4読了)

          女や女房のあるべき姿に囚われていた武家の娘が、見せる変化、選ぶみちに惹かれた。 時は文政、所は江戸。武家に育ち、父からの縁談を一も二もなく承諾した志乃。その夫となったのは、評判の女形にして常に女子の姿で過ごす燕弥だった。 当初の志乃は、芝居のことを何にも知らない。あくまで武家の娘として、教え込まれたお役目や規範に従う心づもり。 この縁談が、芝居のため――好機を得た燕弥が役作りに武家の娘を欲したのだと知っても、武家の女でいれば良いのだと安心する。 収まるべき枠、従うべき規範が

          読書:蝉谷めぐ実『おんなの女房』(9/4読了)

          今日は突然の土砂降りに見舞われたかと思えば、しとしと降りから晴れ間が差し、夏の日射しが戻ったかと思えば、眩さの中を大粒の雨が叩きつける……めまぐるしい変化だったな 雨の滴が、水たまりが、跳ね返るしぶきが、強く照らされて煌めく情景には惹かれるものがあったけれども

          今日は突然の土砂降りに見舞われたかと思えば、しとしと降りから晴れ間が差し、夏の日射しが戻ったかと思えば、眩さの中を大粒の雨が叩きつける……めまぐるしい変化だったな 雨の滴が、水たまりが、跳ね返るしぶきが、強く照らされて煌めく情景には惹かれるものがあったけれども

          志馬なにがし『夜が明けたら朝が来る』(8/18読了)

          当たり前が崩れた日々に戸惑う彼女が、必死に駆けた先で迎える朝の鮮やかさが忘れられない。 異なる県ながら海峡を挟み近くに位置する福岡県門司港と山口県下関を舞台に、子の取り違えが発覚した二家族の葛藤や再構築を描く。 主人公のアサは、門司港に住み、下関の学校に通う高校生。歌の配信等をする同世代の「Yoru」を推しています。 でもある日、自身が出生時に取り違えられ、本当の両親が下関にいることが発覚してしまった。 一緒に暮らしてきたママに似ていない部分、実のおかあさんに似ている部分

          志馬なにがし『夜が明けたら朝が来る』(8/18読了)

          美味しいものに心も動く

          美味しいものに心も動く

          +2

          パンフレットも作品のうち

          パンフレットも作品のうち

          読書:レイチェル・ジョイス『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(8/4読了)

          身体の奥底から揺さぶられ、震わされるこの感覚は何だろう。 かつての同僚から末期癌の知らせを受けた65歳のハロルド。返事を投函しに行くも躊躇した末、彼はこのまま歩いて会いにいくことを決断する。 まず驚かされるのは、ハロルドの目に映るものの鮮やかさ、みずみずしさ。風景の美しさも勿論あるのだけれど、自らの足で歩むことで出会うはじめて、知る事柄の諸々が眩いんですよ。いま人生を歩み出したというような、好奇心と無邪気さ。自分が歩き続けることで元同僚を救うという希望もある。 片足をもう

          読書:レイチェル・ジョイス『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(8/4読了)

          この時間になってさえ、空には赤みが、黄金が、名残惜しく溶けていて 影と化した木々を、家々を、世界を、やわらかに包み込んでいる

          この時間になってさえ、空には赤みが、黄金が、名残惜しく溶けていて 影と化した木々を、家々を、世界を、やわらかに包み込んでいる

          朝から激しく照り付ける太陽に、わたしは旅人じゃないし北風はとうに去ったと言ってやりたい気持ちになる 肌を焼く陽射しの強さが応えて、かえって長袖にしたり上着を羽織ったりするのだ 夜、少し熱めのお湯で汗を流すのは気持ちがいいし、暑さの和らいだ外で風に当たるのも心地がよい

          朝から激しく照り付ける太陽に、わたしは旅人じゃないし北風はとうに去ったと言ってやりたい気持ちになる 肌を焼く陽射しの強さが応えて、かえって長袖にしたり上着を羽織ったりするのだ 夜、少し熱めのお湯で汗を流すのは気持ちがいいし、暑さの和らいだ外で風に当たるのも心地がよい

          映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(7/14鑑賞)

          照らす光のやわらかな煌めきが忘れがたい。 かつての同僚から、ホスピスに入院中で別れを告げる内容の手紙を受け取ったハロルド。返事を投函するつもりが、このまま歩いて会いにいくことに。その距離800キロメートル! 最初は身勝手にすら感じたんです。十分な装備も計画もなく歩き出し、妻に知らせたのは後のこと。夫に連絡がつかず気を揉む妻が、怒りを募らせるのも当然だろうと。 ただ、「君は死なない、死なせない」と繰り返すハロルドの必死さ、彼が時折蘇らせる記憶の質感に、ただならぬ事情の気配もす

          映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(7/14鑑賞)

          +3

          今日のおでかけ

          今日のおでかけ

          +2

          読書:神岡鳥乃『空冥の竜騎』(7/10読了)

          深い絶望の底から飛び立ち、駆けてゆく姿に惹かれた。 感覚を同期させた《竜》に乗り、空を戦場とする兵士が本格導入された世界大戦の終結から数年。エースパイロットのロナードは、任務の失敗から士官学校へ左遷されてしまう。 仲間を死なせ、生き残ってしまった罪悪感。大戦後の急激な世界の変化についていけぬ疎外感。取り残されたロナードは居場所を失い、死に場所を求めているんです。空に。 その広さを高く速く駆ける印象とは裏腹に、過去によって空に縫い留められているようだった。 そんな彼が士官学

          読書:神岡鳥乃『空冥の竜騎』(7/10読了)