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読書・映画鑑賞記録(2024)

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読んだ本や観た映画の感想。Twitterに載せたもののまとめです。
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記事一覧

映画『アイミタガイ』(11/3鑑賞)

巡っていく想い、想いが繋げてゆくものに、じんわり満たされる作品でした。 親友を唐突に喪っ…

chigi
6時間前
1

映画『侍タイムスリッパー』(9/13鑑賞)

頬がゆるむ展開の中に覗く、侍の葛藤や芯に胸を貫かれた。 幕末の京から、現代の時代劇撮影所…

chigi
1か月前
3

映画『熱烈』(9/8鑑賞)

沸き立つ熱気に心身が震えた。 主人公のチェンは、母の店や洗車、イベントパフォーマンス等で…

chigi
1か月前
8

読書:蝉谷めぐ実『おんなの女房』(9/4読了)

女や女房のあるべき姿に囚われていた武家の娘が、見せる変化、選ぶみちに惹かれた。 時は文政…

chigi
1か月前
3

志馬なにがし『夜が明けたら朝が来る』(8/18読了)

当たり前が崩れた日々に戸惑う彼女が、必死に駆けた先で迎える朝の鮮やかさが忘れられない。 …

chigi
2か月前
2

読書:レイチェル・ジョイス『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(8/4読了)

身体の奥底から揺さぶられ、震わされるこの感覚は何だろう。 かつての同僚から末期癌の知らせ…

chigi
2か月前
4

映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(7/14鑑賞)

照らす光のやわらかな煌めきが忘れがたい。 かつての同僚から、ホスピスに入院中で別れを告げる内容の手紙を受け取ったハロルド。返事を投函するつもりが、このまま歩いて会いにいくことに。その距離800キロメートル! 最初は身勝手にすら感じたんです。十分な装備も計画もなく歩き出し、妻に知らせたのは後のこと。夫に連絡がつかず気を揉む妻が、怒りを募らせるのも当然だろうと。 ただ、「君は死なない、死なせない」と繰り返すハロルドの必死さ、彼が時折蘇らせる記憶の質感に、ただならぬ事情の気配もす

読書:神岡鳥乃『空冥の竜騎』(7/10読了)

深い絶望の底から飛び立ち、駆けてゆく姿に惹かれた。 感覚を同期させた《竜》に乗り、空を戦…

chigi
3か月前
5

映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(7/5鑑賞)

なんて忘れがたい、かけがえのないクリスマスだろう。 舞台は1970年アメリカ、全寮制の名門校…

chigi
4か月前
5

映画『告白 コンフェッション』(6/1鑑賞)

天候以上に荒れ狂う両者の関係、攻防に呑まれた。 雪山で遭難した親友二人。負傷し死を覚悟し…

chigi
5か月前
3

同人誌紹介:睦月ネロ『カラフルな日々』(5/23読了)

睦月ネロさん(https://note.com/mutukinero/)の短編集『カラフルな日々』読み終わりました。#…

chigi
5か月前
6

映画『ミッシング』(5/18鑑賞)

あまりに心を抉られる。 6歳の少女が失踪した。捜し続ける両親へは誹謗中傷や悪戯が相次ぎ、叔…

chigi
5か月前
6

映画『ありふれた教室』(5/17鑑賞)

場所はドイツ。舞台は学校。しかし無関係でも無関心でもいられない光景が広がっていた。 校内…

chigi
5か月前
3

映画「不死身ラヴァーズ」(5/11鑑賞)

その真っ直ぐさが変える、変わる「いま」に惹かれた。 幼い頃に出会った“運命の相手”と再会して恋に落ち、両想いになった途端に彼が消えた――それでも彼を見つけては想いを伝えるりの。やがて大学で会った彼は、今までと様子が違っていた。 りのの「好き」のエネルギーって凄いんです。全身全霊、全力疾走。それを“恋に恋してる”、“自分に酔ってる”と言われたことも。 でも、成就=終わりの繰り返しに苦しさもある。 大学で出会った彼は、「いま」を大事にするひと。それには理由があって、りのは初めて