映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(7/14鑑賞)
照らす光のやわらかな煌めきが忘れがたい。
かつての同僚から、ホスピスに入院中で別れを告げる内容の手紙を受け取ったハロルド。返事を投函するつもりが、このまま歩いて会いにいくことに。その距離800キロメートル!
最初は身勝手にすら感じたんです。十分な装備も計画もなく歩き出し、妻に知らせたのは後のこと。夫に連絡がつかず気を揉む妻が、怒りを募らせるのも当然だろうと。
ただ、「君は死なない、死なせない」と繰り返すハロルドの必死さ、彼が時折蘇らせる記憶の質感に、ただならぬ事情の気配もす