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大学生自転車日本一周旅四十四日目:三重県鈴鹿市から岐阜県庁、愛知県庁に行って岡崎市へ

本編

 この日の予定としては、まずは北上して岐阜市を訪れた後、今度は南下して名古屋を目指し、そこで夜飯を食べてからいけるところまで静岡側に進んで野宿、というものだった。野宿予定地は岡崎市。それより手前でも悪くはないが、翌日の負担を減らしたいという希望があった。また、岡崎市よりも東は某有名格闘兄弟の影響でヤンキーが多そうと勝手に想像していたから、野宿なんてできたもんじゃないと諦めていた。

 いざ出発。最初は市街地を抜けていく。四日市市が近づいてくると車道にはトラックが増え、周りも工場が多かったような気がする。そこまで臭くはなかったかな。愛媛での臭いのほうが強烈だったし、島根とか鳥取のほうがウンコ臭かった気がするし(ごめんちゃい)。四日市市を抜けると桑名市へ。いよいよ県境だ。

 桑名市に入ったあたりから真っすぐと北上していくんだけど、川が二本通ってて(どっちが揖斐川でどっちが長良川かはよく分かっていない)、間に島みたいなのがあったり橋がその島を越えて長くかかっていたりと、岐阜ビギナーは頭の中混乱状態。逆側の歩道にいたから予定していた道に入れず、その先で何とか道を見つけることはできたけど、ここは狭ければ車どおりも多いときた。トラックも多いから申し訳なくは思いつつも飛ばしていく。

 そこを越えたら、今度はご丁寧に車道と歩道を別々に分けてくれていた。だけど、その歩道は最初は通りやすかったのに、途中から草ボーボーに。靴には植物の種みたいなのが突き刺さったり張り付いたりしまくるし、毎回よけて進まなきゃいけないし、当たったら普通に痛いし。もうやってられない。そのせいもあって瑞穂市に行くぐらいまではペースも思うように上がらず、ずっとしんどかったし時間もかかってしまった。

 昼ご飯はクレール平田という道の駅で食べた。こんな場所に道の駅があってくれるなんて。川沿いにはコンビニすら見当たらず、どこでお昼にしようか迷っていたから、ここに突撃することに決めた。ここでは「駅」ということにこだわっているのか、責任者の肩書は「駅長」らしいし、食堂のおすすめは「駅弁」という名前がついていた。その駅弁を注文。持ち運ぶわけでは無いから絶対弁当にする必要は無いけど、定食とは違って様々な料理を食べることが出来、土地の幸を楽しみ尽くせた。ちなみに、最後に入っていたオレンジを食べようと思っていたのに、なぜか食べ忘れてしまった。何とも言えない悔しさが募る。ちくしょー!

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 昼ご飯の後は瑞穂市までこれまで通りの道を進む。雑草を刈ってくれている業者がいて、非常にありがたいと思いつつも、そのせいで別の道に行かされるからプラマイゼロ。また、道路工事ために迂回させられた時は代わりにどの道を通ればいいのかが分からなくていろいろと遠回りをする羽目になってしまった。そんなこんなで、平地だったから時間を巻くはずだったのに思いのほか押してしまって午後の予定が不安になりつつも、やっとのことで瑞穂市に到着した。

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 そこから県庁までの道のりははらくちん。一気に道も広くなり、歩道もあれば雑草もない。県庁を越えても道は比較的通りやすかった。愛知県との県境を越え、一気に一宮市も通り抜けてそのまま名古屋市まで行った。

 名古屋城の本門前についたのは16時30分をちょうど過ぎたころだった。名古屋城を一目見ようと中に入ろうとしたら、場内に入れるのが16時30分までらしく、ほとんど城を見ることができなかった。外からじゃ柵が石垣のせいで全然見えない。もうちょっと長い時間開放してくれてもいいじゃんね。夜遅くだったら熊本城の時みたいにバレないからと侵入できたかもしれないけど、いかんせんこの時間は明るいからすぐにバレちゃう。

 というわけで急遽暇つぶしが始まった。せっかく時間があるならと、名古屋城を見学した後に行く予定だった県庁と市庁がある場所へ歩いていった。県庁と市庁、どちらの建物もタイプこそ違うが歴史があってよかった。先進的な建物もいいけど、なんかこう言う歴史のある方がしっくりくる。民族的な問題なのかな?

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 写真を撮ったり他にもぶらぶらダラダラしていたら気が付いたら17時30分になっていた。夜ご飯のために急いで矢場町駅へ移動。まずは味噌カツで有名な「矢場とん」へと来店。でかいしうまい。やっぱり揚げたては格別。ご飯はお替り自由と言われたけど、一杯で終了。なぜなら…。

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 支払いを済ませたら、その勢いで裏側にある「味仙」へ。そう、夜飯梯子のために早い時間から夜食にし、ご飯を我慢したのだ。店は広く、雰囲気も新鮮だった。ここでは台湾ラーメンとミニチャーハンをチョイス。なんとわがままで贅沢な夜だろうか。今日は野宿するから許してくれ。

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 まず真っ赤なスープを、その見た目にビビッて少なめに一口。結構辛い。今度は麺をすすっていく。二口目には舌と唇がひりひりし始める。逃げるようにチャーハンをかき込む。うまい。歴代でも上位に入り込む。そこらのよくわからんラーメン屋のよりははるかにおいしい。もう一度台湾ラーメンチャレンジ。5口いったぐらいで辛さに耐えられずにギブ。口を休めるためと言い訳をしてチャーハンへ逃げる。いくら口が死んでもチャーハンの味は死なない。そのままチャーハンを食べきってしまい、ラーメンとのサシでの格闘スタート。だが、こちらのセコンドには水がついている。一口すすっては、その辛さを一口の水で和らげる。ずっとこれを繰り返しては必死に食べ進めていった。舐めていて申し訳ございません。何か月ぶりかの鼻水も出始める。辛くて一旦口から出したい衝動にかられた時もあったけど、注文したからには全部食べきった。おいしいかどうか以前のところでの勝負になってしまったが、おいしかったとは思います!!途中から来店して相席みたいな形になった女性は普通に台湾ラーメンを食べていて、愛知県民恐ろしや。

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 夜に二食も食べたことと、水もたらふく飲んだせいで、おなかがパンパンに。矢場とんで意味もなく飲んだ最後のお水一杯をいまさらになって後悔し始める。これ以上は動きたくない。だけど、野宿予定地の岡崎市まではまだ40㎞ほどあったから動くしかない。そばのコンビニでトイレを試みるが、そこにトイレはなかった。諦めて漕ぎ始め、20分ほどしてやっとトイレにありつく。このコンビニでは何も買いませんでした。腹パンパンだから。トイレだけ使ってすいません。

 その後、まずは熱田神宮を目指した。時間も時間だったから中に入るのはあきらめた。だけど、暗いうえに外からじゃ木で隠れて全く見えなかった。いつか旅行で来た時に。夜だったから、信長もこんな感じの景色の中轡を鳴らさせて士気を揚げたのかななんて考える。何百年も前の景色と完全ではないにしてもつながれるってなんか楽しい。

 基本は国道1号線に乗っかっていく。思った以上に到着までに時間はかかってしまったけど、無事故で狙っていた公園へ。少し登ったところにあって山に近いから野宿に適しているだろう、とこれまでの経験から選択。昨日は関東で地震が来たから、野宿の時に余震が来ると怖いけど、高さのある公園だから津波は大丈夫かと安心して寝た。人はあまり来なさそうだしぐっすり寝れると信じて目を閉じた。

ルート

 鈴鹿市から国道23号線を通って桑名市まで北上した後、長良川を西に見ながら北上。その後さらに県道23号線を北上し、最後は国道21号線を東に移動して岐阜県庁へ。そこからは国道22号線を南下して名古屋市へ。名古屋市から大津通を南下した後、国道1号線と合流して岡崎市まで行った。


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