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【選挙ウォッチャー】 新潟県知事選2018・分析レポート。

あまりにも衝撃的すぎる展開を迎えてしまいました。新潟県の米山隆一知事が「ハッピーメール」を利用し、女子大生に3万円を渡して援助交際していたことが発覚し、辞任することになったのです。「こんなことで辞める必要があるのか?」という声もありますが、知事が援助交際しているなんて話になりません。どれだけ頭が良くても、ブサイクをこじらせてモテないオジサンになってしまった結果、女子大生と援助交際。本当は立派な政治家にもかかわらず、お金がなければただの臭いオジサンでしかないなんて、あまりにも悲しすぎます。まさに今、東京電力と安倍政権は福島第一原発事故の反省も検証もしないまま、柏崎刈羽原発を再稼働しようとしていますが、この選挙の結果によっては柏崎刈羽原発が再び動かされることになり、再び事故を起こすリスクが生じます。再び日本が滅亡する道を辿るのか、新しいエネルギーに転換するか。すべては新潟県民の皆さんに託されることになったのでした。

花角 英世  59 新 原発再稼働推進
池田 千賀子 57 新 原発再稼働反対
安中 聡   40 新 原発再稼働反対

今回の新潟県知事選で痛感させられることになったのは、やはり新聞を読まない世代の人々は日頃からのプロパガンダが有効に効いているということです。これは新潟県知事選に限った話ではなく、どこの選挙でも言えることなのですが、多くの人が「国からお金を取ってくるのが地方の政治家の仕事だ」と思われていて、「国とのパイプ」を持っているかどうかが重要視する傾向にあるということです。実際には「国の言いなり」にされてしまうことも多く、柏崎刈羽原発に至っては政府の強い意向で再稼働させられることは間違いありません。原発事故後の「メルトダウン」にしても、誰もが当然のようにメルトダウンしているだろうと思える状況にありながら、政府や東京電力が半年以上も頑なに「メルトダウンはしていない」と主張していたので、多くの国民が「メルトダウンしている」と指摘する人たちをデマ扱いしてきました。政治家の発言次第で真実さえねじ曲がってしまう世の中で、果たして国民は正しい判断ができているのでしょうか。


■ 柏崎刈羽原発の現状

福島第一原発の廃炉が決まり、福島県民からは福島第二原発の廃炉が要請されている中で、東京電力にとって柏崎刈羽原発は再稼働できる唯一の原発です。原発にはたくさんのメンテナンスと原発作業員が必要となります。単純な「燃料費」をベースに値段が安いと主張していますが、発電にかかる人件費を考えると、明らかに原子力発電のコストが最も高いと言えます。また、火力発電や水力発電、風力発電や太陽光発電には存在しない「使い捨ての被曝労働者」が必要になるのも「原子力発電」のデメリットです。被曝をすれば病気になるリスクが大幅に増えますが、万が一の時に責任を取りたくないばっかりに、被曝労働者を雇う際にはいくつもの下請け会社がかますのも「原子力発電」の特徴と言えます。福島第一原発事故によって、原子力発電の致命的なデメリットがいくつも知られることになり、東京電力の杜撰な経営体質も明らかになり、このような悲惨な事故が起こった原因の一つに「安全神話」があると報告されました。「原発は事故を起こさない安全なものである」という「安全神話」が電力会社の怠慢を生み、事故に発展してしまったというのです。福島第一原発事故から7年が経った今、日本はどうなっているでしょうか。原子力規制委員会が「あくまで安全かどうかではなく、基準を満たしているのかどうか」「合格」を出していると言いながら、「合格」をもらった瞬間に、「安全のお墨付きを得た」ということにして、いざとなった時の責任は誰も取らない体制を作り上げ、まさに原発事故を起こした当事者である東京電力が管轄する柏崎刈羽原発を再稼働しようとしているのです。
この柏崎刈羽原発の問題についてはハーバービジネスオンラインにも掲載された無料レポートを読んでいただくとして、新潟県民の方々が原発問題をどのように捉えているのか。これもまた新潟県知事選を左右する重要なファクターだったことは間違いありません。


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