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駆け出しエンジニアを挫折させる方法 3

前回のあらすじ。(1話目はこちら
気付いたら会社で唯一の開発エンジニアを目指すことになった私は、社長の知人の元で修行を積ませてもらっていました。
いよいよ初めてのプログラミング(C言語)に入りますが、文法の説明ゼロ、渡されたのはサンプルコードとVimコマンドの書かれたA4コピー用紙2枚でした。

降りられないから登ってきて

「その紙に書いてあるように書いてみて」と言われ、ひとまず手を動かしてみました。コンパイルと実行方法に関してはOさんに教えてもらったので、自分の書いたフローチャートと何度も見比べながら書いて、コンパイルして、実行して…。

だけど全然動かない。自分が思いつく限り直せるところは直したのに。

どうしてもわからなくてTさんの所に聞きに行きました。
すると確認したTさんから

「これポインタ必要だわ」と。

…ぽいんた?

「あ、ポインタっていうのはアドレス入れるやつな」

あどれす…?

その後Tさんがポインタとアドレスについて説明をしてくれたんですが、正直この時点での私の頭では理解できませんでした。
困惑した顔をしている私にTさんは言いました。

「俺たちもうお前のレベルにまで降りられないから、お前が何がわからないんだかわからないんだわ。だからお前が頑張って登ってきて。」

この瞬間、私はこの人達から何かを教えてもらうことを期待してはだめなのかもしれないと思いました。

そしてプログラムを書くにはやはり基礎知識(書き方)などを知ったほうが良いと思い、自分なりに勉強することにしました。
苦しんで覚えるC言語というサイトには本当にお世話になりました。ポインタの説明とか本当にわかりやすかったです…!

しかし私がそういった勉強をしているのを見て、Oさんに呆れたような顔で「そんなの見てるんだったら手動かしなよ。その方が覚えるよ。」と言われました。
いや、手を動かすにもどう動かしたらいいかわからないから勉強してるんですけど。何ができるかもわからないで手動かせないんですけど。

今考えると、もしかしたらTさんやOさんの頃はこういった学習のドキュメントとか充実しておらず、実際に手探りで学ばれたのかもしれないです。
ただ当時の私には、泳ぎ方を知らないのに「とりあえず溺れてれば勝手に泳ぎ方覚えるよ」と言われているような怖さを感じていました。

その他色々ありましたが、なんとかポインタや値渡し・参照渡しくらいなら理解できるくらいにはなりました。

そしていよいよ3ヶ月目、実際の業務のコードに触れさせてもらうことになりました。

C言語だと思った?

C言語をやってた頃は12月だったのですが、翌年1月から業務のコードに触れさせてもらえるとのことで、不安を抱きつつも楽しみに感じていました。
Tさん&Oさんから「C言語の案件をやるかも」と聞かされており「頑張って学んだC言語を活かせる!」と。

で、年明けて驚きました。

Tさん「今日からJavaのWeb案件やってもらうことになったから」

私「…C言語って言ってませんでしたっけ?」

Tさん「色々考えたんだけど、今後のこと(自社サービス等のこと)考えたらWebの経験積んどくのはいいのかなーって。」

なるほど、それは確かに。ありがたいことです。

Tさん「で、まずは最初に課題を渡すわ」
と、2つのファイルを渡されました。
拡張子に.htmlと.javaと書いてあり、2つでセットのようでした。

Tさん「とりあえずこのファイルが何やってるか解析して説明して。」


Java歴0日。
無茶振り耐性はついてきたかなと思ったけどそうでもなかったです。

続く。

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