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明星圭太
2022年11月25日 18:50
小さい頃、家族で回転寿司へ行った。目の前を踊るように回る寿司たちは、さながら「パルプフィクション」のトラボルタとユマサーマンに見えた。あれは俺にとってツイストだった。瞬時に心躍った俺は、来るもの拒まずの精神で寿司をどんどん回収し、バクバク食べた。するとすかさず、母親からの指導が入る。箸の持ち方が汚い、逆の手をお皿に添えなさい、落ち着いて食べなさい——。幸せな食事に水を注されて、俺の食欲
2022年11月11日 07:37
大学受験を翌日に控えた夜。俺は勉強するでもなく、公園のベンチに座っていた。いろいろと理由はあるけど、要するに全てが面倒臭かった。勉強したくなくて、何かしたいとだけは思っていて、かと言って明確にやりたいこともなくて、結局それって勉強したくないだけじゃね?とか思って、でもやっぱり何かしたくて、何かは分からなくて。嫌でもそんなことを考え続けてしまうことが面倒臭かった。死にたいけど、死ぬことすら
2022年11月4日 18:46
TikTokでたまに、外国の調子こいた奴が街中でシャレにならないドッキリを仕掛けるみたいな動画が出てくる。最後まで観る前に、コメント欄を覗いている自分がいる。炎上気味だと「やっぱな」と思うし、賞賛されていると「これセーフなんだ」と思う。そこでふと気づく。俺、倫理マンじゃん。自分がどう思うかより、これが世間的にどういう評価が下されてるかの方が気になってるじゃん。ただの倫理マンじゃん。あ