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恋する青の鎖鋸

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大学入学後、4度フラれた。 恋焦がれて、恋拗らせた男子大学生の恋愛私小説です!
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2024年3月の記事一覧

【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑥「誰かを好きになることって凄く尊いこと」

【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑥「誰かを好きになることって凄く尊いこと」

前回↓

はじめから↓

 十二月。乾いた冬の冷気が肌に刺さる。

 十一月では毎週のように会っていたコノミとも、サークルがテスト期間の日は活動を行っていなかったため、しばらく顔を合わせていなかった。

 それがよくなかった。

「恋愛結構苦手かも」という彼女の言葉を何度も反芻しては不安に駆られ、彼女の笑顔を思い出しては「好きだ」とひとりごつ日々。どうにもならない葛藤を吸い込んでは吐き出す。

 

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【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑤「この慕情を鎮める術を」

【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑤「この慕情を鎮める術を」

前回↓

はじめから↓

 それから数日後。

『この前のアフタヌーンティーのお返しで連れていきたい所あるんだけど』

 そのメッセージと共に、ある喫茶店のウェブサイトのリンクをLINEでコノミに送信した。

 高円寺にあるその喫茶店は、店員が旅先で手に入れた食材を用いて、クリームソーダとカレーを提供するという他に類を見ないコンセプトを掲げている。喫茶店のツイッター公式アカウントから毎月限定のクリ

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【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章④「でしゃばりで身勝手な胸騒ぎ」

【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章④「でしゃばりで身勝手な胸騒ぎ」

前回↓

はじめから↓

 大学のイチョウ並木が少しずつ色付きはじめた十一月。

 学園祭を間近に控えた学内は、少しだけ浮足立っていた。観客を呼ばずに、動画配信のみのオンライン開催とはいえ、コロナで失われていた日常が徐々に取り戻されていくような気がして、少しだけ嬉しかった。

 吹奏楽団は学園祭のステージに向け、設けられた準備期間の中で練習に励んでいた。感染対策のために設けられたルール上、ステージ

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【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章③「タナトスに見つめられている」

【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章③「タナトスに見つめられている」

前回↓

はじめから↓

 気づけば十月になり、残暑を感じる日もほとんどなくなった。大学からの帰宅途中、季節に振り回されて相変わらず温度調節が下手くそな電車に揺られながら、ツイッターのタイムラインを眺めている。四月に大学垢をはじめて以降、ほとんど日課のようになってしまった。受動的に流れてくる多様な情報を、画面をスクロールしながら流し見るのは時間つぶしにちょうどいい。
 フォローしている大学の知人の

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