ばりとんくりそふぉん

恋多き男子大学生。ことごとく破れる。 自分の恋愛をコンテンツ化できやしないかとnot…

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恋多き男子大学生。ことごとく破れる。 自分の恋愛をコンテンツ化できやしないかとnoteを始めました。その他創作、趣味の話などもできれば。x始めました→@barikuriso1209

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  • 恋する青の鎖鋸

    大学入学後、4度フラれた。 恋焦がれて、恋拗らせた男子大学生の恋愛私小説です!

  • 音と紡ぐ自己

    自分が歌詞に共感した出来事を、曲と共に小説という形で抽出しようというシリーズです!

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はじめまして。恋するチェンソーマンです。【大学で4度振られる】

● チェンソーたる所以大学入学後、4度振られた。 大学での出会いはあまりにも多く、そのどれもが新鮮で魅力的な女性にも当然出会う。そうして出会った人と仲良くなり、何度も2人で出かけていれば、自ずと「好き」という感情が芽生える。 この想いを伝えるべきか否か、葛藤し、 関係性が壊れるという不安感と仄かな期待を胸に、ついに告白。 晴れてカップルになった2人は「恋人」として新たに歩みだす… そんな王道なキャンパスカップルライフ、一度も訪れなかった。 自分を振った相手と気まずく

    • 【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑦「好意破れてなお続く」

      前回↓ はじめから↓  二〇二二年二月二八日。  今日は吹奏楽団の定期演奏会だ。コンクールに参加しない我々にとって、この演奏会は一年の集大成を示す場でもある。  先程、最終確認を終えたため、後は三〇分後に迫る本番を残すのみだ。始めはホールの控室で待機していたが、緊張ゆえに逆に開き直ってしゃべり倒す面々についていけず、一人舞台袖で楽器と時間を過ごしている。  奏者も観客もいないステージは、輝きつつも静寂に支配されている。その舞台袖は対象的で必要最低限の間接照明を残して、

      • 【お詫びとご報告】 先日ご報告した文学フリマ東京38出店の件ですが、私の手続きの不備により、出店不能となってしまいました😭 代わりに9/8開催の【文学フリマ大阪12】に出店することにしたので、東京38で出品予定だった新刊はこちらで販売しますので、改めてよろしくお願いします!!

        • 【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑥「誰かを好きになることって凄く尊いこと」

          前回↓ はじめから↓  十二月。乾いた冬の冷気が肌に刺さる。  十一月では毎週のように会っていたコノミとも、サークルがテスト期間の日は活動を行っていなかったため、しばらく顔を合わせていなかった。  それがよくなかった。 「恋愛結構苦手かも」という彼女の言葉を何度も反芻しては不安に駆られ、彼女の笑顔を思い出しては「好きだ」とひとりごつ日々。どうにもならない葛藤を吸い込んでは吐き出す。  築き上げた関係が壊れるかもしれないという恐怖と、告白が成功するかもしれないという

        • 固定された記事

        はじめまして。恋するチェンソーマンです。【大学で4度振られる】

        • 【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑦「好意破れてなお続く」

        • 【お詫びとご報告】 先日ご報告した文学フリマ東京38出店の件ですが、私の手続きの不備により、出店不能となってしまいました😭 代わりに9/8開催の【文学フリマ大阪12】に出店することにしたので、東京38で出品予定だった新刊はこちらで販売しますので、改めてよろしくお願いします!!

        • 【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑥「誰かを好きになることって凄く尊いこと」

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        • 恋する青の鎖鋸
          10本
        • 音と紡ぐ自己
          2本

        記事

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑤「この慕情を鎮める術を」

          前回↓ はじめから↓  それから数日後。 『この前のアフタヌーンティーのお返しで連れていきたい所あるんだけど』  そのメッセージと共に、ある喫茶店のウェブサイトのリンクをLINEでコノミに送信した。  高円寺にあるその喫茶店は、店員が旅先で手に入れた食材を用いて、クリームソーダとカレーを提供するという他に類を見ないコンセプトを掲げている。喫茶店のツイッター公式アカウントから毎月限定のクリームソーダの紹介が投稿されるたびに、いつか行きたいと思っていた。  ちょうどい

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章⑤「この慕情を鎮める術を」

          恋の調べ【ショートショート】

          「今日も吹いてる」  部室に向かう途中の廊下を歩いていても彼のクラリネットだと分かるのは、毎朝誰よりも早く彼が部室に来て練習しているのを知っているからだ。  どんなに早く学校に着いたつもりでも私はいつも二番目で、優しくも強かに響く彼の音色を一番に聞かされている。  四月に出会ってから立春を迎えた今でも、まっすぐで変わらない。  邪魔にならないよう音が途切れた瞬間に部室の扉を開け、いつも通り「おはよう」と彼に声をかける。 「今日も早いね」  にへらと笑う彼の顔を、なぜ

          恋の調べ【ショートショート】

          【ご報告】 先日申し込んだ文学フリマ東京38への出店ですが、まさかまさかの当選との事! 「鎖鋸」の続きを再び冊子として仕上げて文フリという大舞台でお披露目できるよう頑張りますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします🙇‍♂️

          【ご報告】 先日申し込んだ文学フリマ東京38への出店ですが、まさかまさかの当選との事! 「鎖鋸」の続きを再び冊子として仕上げて文フリという大舞台でお披露目できるよう頑張りますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします🙇‍♂️

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章④「でしゃばりで身勝手な胸騒ぎ」

          前回↓ はじめから↓  大学のイチョウ並木が少しずつ色付きはじめた十一月。  学園祭を間近に控えた学内は、少しだけ浮足立っていた。観客を呼ばずに、動画配信のみのオンライン開催とはいえ、コロナで失われていた日常が徐々に取り戻されていくような気がして、少しだけ嬉しかった。  吹奏楽団は学園祭のステージに向け、設けられた準備期間の中で練習に励んでいた。感染対策のために設けられたルール上、ステージで演奏できる人数が限られたため、木管楽器と金管楽器のグループに分かれて一曲ずつ演

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章④「でしゃばりで身勝手な胸騒ぎ」

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章③「タナトスに見つめられている」

          前回↓ はじめから↓  気づけば十月になり、残暑を感じる日もほとんどなくなった。大学からの帰宅途中、季節に振り回されて相変わらず温度調節が下手くそな電車に揺られながら、ツイッターのタイムラインを眺めている。四月に大学垢をはじめて以降、ほとんど日課のようになってしまった。受動的に流れてくる多様な情報を、画面をスクロールしながら流し見るのは時間つぶしにちょうどいい。  フォローしている大学の知人の日常会話のようなツイート、来月発売予定の大人気RPGの宣伝に、「神保町のおすすめ

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章③「タナトスに見つめられている」

          【コメントお待ちしております🙇】 小説を投稿するにあたり、現在「改行する際に行頭を1字下げる」で統一しています。 しかし、横書きで投稿している記事に関しては少し見づらいのかなとも思えてきて... 読者の皆様にとって「1字下げ」はすべきか否か、コメントにてご意見お待ちしております。

          【コメントお待ちしております🙇】 小説を投稿するにあたり、現在「改行する際に行頭を1字下げる」で統一しています。 しかし、横書きで投稿している記事に関しては少し見づらいのかなとも思えてきて... 読者の皆様にとって「1字下げ」はすべきか否か、コメントにてご意見お待ちしております。

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章②「あの華奢な体躯の何処に」

          前回↓ はじめから↓  そういった友人たちに囲まれる中で楽器を吹くのは、やはり楽しかった。  マスクの着用、アルコール消毒に換気の徹底など、未だに猛威を振るうコロナウイルスへの感染対策を煩わしく感じることもしばしばあるが、何もできずに終わった高校三年生の時よりは圧倒的にマシだ。しかし、「楽器を一日吹かないと戻すのに三日かかる」とはよく言ったもので、一年以上あったブランクを取り返すのはかなり難しかった。以前なら息をするように出せていた音一つ奏でるのが、途方もなく難しい。

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸1章②「あの華奢な体躯の何処に」

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 1章①「ビイドロのように」

          前回↓ はじめから↓  据え置きのゲーム機の独特な駆動音とコントローラーのスティックを動かす音が深夜の自室にこだましている。最近熱中しているこのゲームは、チームバトル形式のバトルロイヤルシューティングだ。いわゆるFPSというジャンルになる。一人称視点でキャラクターを操作するために、没入感がすごく、時間も忘れて夢中になってしまう。  画面に表示された「GAME OVER」の文字が、あと一歩でその試合のチャンピオンを取り逃がしてしまったことを示す。味方が一人欠けた状態でここ

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 1章①「ビイドロのように」

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 0章③「彼女の本音は」

          前回↓ はじめから↓  二〇二一年四月二五日。三度目の緊急事態宣言が発令なされた。 一度目ほどの強制力はなかったものの、とどまることのない感染拡大を重く受け止めた俺の大学は、二週間の休校という判断を下した。政府が再び中途半端なことを言っていると軽い気持ちで受け止めていたために、かなり衝撃を受けた。  ユウキばかりに目を向けていないで、始まった大学生活を満喫しようと思った矢先にこれだ。荒む心が再び彼女ばかり捉えていく。付き合って二年になる記念日が迫っているにも関わらず、記念

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 0章③「彼女の本音は」

          文フリで参加した「ろくまる社」×赤坂の書店「双子のライオン堂」のイベント【ろくまる社フェア】に出品いたします!!! 「恋する青の鎖鋸 1 薄紙とチェリーボンボン」¥880(税込) 副題を引っ提げ、以前の冊子の改稿版を販売しますので、ぜひ足を運んでみてください🙌

          文フリで参加した「ろくまる社」×赤坂の書店「双子のライオン堂」のイベント【ろくまる社フェア】に出品いたします!!! 「恋する青の鎖鋸 1 薄紙とチェリーボンボン」¥880(税込) 副題を引っ提げ、以前の冊子の改稿版を販売しますので、ぜひ足を運んでみてください🙌

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 0章②「その姿を見るだけで満足すべきだった」

          前回↓  デート当日。ユウキとは駅の改札で待ち合わせた。駅からしばらく北へ歩き続けて、少し前時代的な商店街を抜けると、小江戸の町並みが視界いっぱいに広がった。流石は川越が観光地として誇る景色だ。伝統的な蔵造りの家屋が道の両脇に立ち並び、行き交う人々をレトロな風情に誘う。背の低い建物の中で一際目立つのは「時の鐘」と呼ばれる鐘楼。雲ひとつない晴天に向かって突き出されたシンボルがあまりにも様になっていたので、二人して携帯のカメラのシャッターを切った。 「あれ食べたい!」  彼

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 0章②「その姿を見るだけで満足すべきだった」

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 0章①「何回ごめんなさいと書いてあるんだろう」

          プロローグ 「恋愛に夢見てない人がいい」  躊躇いなく、彼女が言い放つ。  自分にとって好きな人であり、好きだった人であり、鮮烈で唯一だった貴女。  今はもう貴女に向ける感情が何なのか、何であるべきか分からず、ただ「かけがえのない」としか形容できなくなってしまった。  彼女と別れたあとの帰路で身勝手にこぼす。 「じゃあ俺は違うね」  恋愛に夢しか抱けないのだから。 ※この作品は現大学三年生である筆者の高校〜大学三年の恋愛模様を描いたノンフィクション私小説です。

          【恋愛私小説】恋する青の鎖鋸 0章①「何回ごめんなさいと書いてあるんだろう」