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別ブログサービスからお引越し計画中。元ブログは「本日の中・東欧」https://chekosan.exblog.jp/

最近の記事

【おすすめ!】敵国から来た弱者にどう向き合うか デンマーク映画「ぼくの家族と祖国の戦争」(2023年製作)

チェコ行きが迫るなか、毎日、去年の旅行記をブログる日々が続いていました。それもようやくだいたいのところを書き留められたので、8月16日公開の映画「ぼくの家族と祖国の戦争」を観に行きました。 会場は、この数年、私が観たい映画をかなりの割合で上映してくれているアップリンク京都です。ありがとうアップリンク京都! すみません、画像もお借りしました。 1945年4月のナチ・ドイツ占領下にあるデンマークのある町が舞台です。主人公一家は、その町の市民大学の学長を務めるお父さん、寄宿舎の

    • ブルノでウクライナの焼けた車両、ヤナーチェク記念館、地下核シェルターを見る ~チェコ旅行2023夏(25)

      チェコ旅行2023、実質的な最終日は、南部の都市ブルノに行きました。 最後の最後に遠征というのもリスキーな気がしましたが、結果的には良いお天気で、ぜんぜん問題なく効率的に行って帰ってこれました。 ウエムスはもちろん、私も初めてのブルノ。コンパクトで雰囲気が明るくて、とても気に入りました! プラハから鉄道で2時間半くらい。あらかじめ、インターネットで予約しておきました。 でも、席番号の読み方がさっぱりわからず、ホームにいた親切な人が、その辺で大丈夫だよ、と教えてくださっ

      • 四半世紀ぶり(?)のプラハ城と庭園コンサート ~チェコ旅行2023夏(24)

        2023年夏のチェコ旅行は、チェコが初めての上息子(ウエムス・大3)を連れて行ったので、プラハの主な観光地は一通り回ることにしました。 滞在9日目(だったか)は、プラハ城へ。 友達と初めて行ったとき、ひとりで語学研修に行ったとき、夫と行ったときと、何度かプラハ城には行っていますが、2016年夏に下息子(当時9歳)と行ったときには、ボディチェックがあって、お城の門の手前で既に長蛇の列ができていたので、めんどくさくなってスルーしました。 その代わりと言ってはなんですが、その

        • プラハ国立美術館で名作を楽しむ&楽譜屋さんへ ~チェコ旅行2023夏(23)

          軍事博物館の現代部門見学でヘヴィーな午前を過ごしたあと、もうひとつヘヴィー級見学に行きました。プラハ国立美術館の近現代展示です。 チェコの国立美術館はいくつかの建物に分かれています。そのうちの ヴェレトゥルジュニー宮殿(Veletržní Palace )には、チェコスロヴァキア第一共和国期(1918-1938)の作品や、18世紀以降の世界の名作など、新しい目の名画、彫刻が展示されています。 収蔵作品も素晴らしいですし、展示の仕方が独特で、時系列ではなく、主題ごとになって

        【おすすめ!】敵国から来た弱者にどう向き合うか デンマーク映画「ぼくの家族と祖国の戦争」(2023年製作)

        • ブルノでウクライナの焼けた車両、ヤナーチェク記念館、地下核シェルターを見る ~チェコ旅行2023夏(25)

        • 四半世紀ぶり(?)のプラハ城と庭園コンサート ~チェコ旅行2023夏(24)

        • プラハ国立美術館で名作を楽しむ&楽譜屋さんへ ~チェコ旅行2023夏(23)

          チェコ軍事博物館現代部門を見学する ~チェコ旅行2023夏(22)

          2023年夏の旅行の記録がまだ終わっていないというのに、2024年夏の旅行が迫ってきました。なんとか出発までに書き留めておかねば…! ということで、ほぼ一年前の記録となってしまいますが。 チェコ8日目(になるのか?)は、4日目に行ったときにごっそり見落としていた軍事博物館の現代部門に行きました。 こちら入館無料なのがありがたい。大きな荷物はロッカーに入れて、いざ現代展示へ。この日も大量に写真を撮りました。印象的、象徴的なものだけをピックアップして掲載します。 実は、こ

          チェコ軍事博物館現代部門を見学する ~チェコ旅行2023夏(22)

          2024年7月のまとめと読書記録(含 立命館平和ミュージアム、京橋駅慰霊碑、山王美術館、お茶会)

          月末まで授業みっちり、月曜祝日も授業で、早く休ませてえ~~と嘆きながら、でも昨年よりもずっと元気に、暑さにも負けず、お仕事に励んだ7月でした。 初旬には、家族で瀬戸内へ日帰り遠足。BIZEN中南米美術館や、長島愛生園を見学してきました。 その翌週には、U先生と、立命館平和ミュージアムへ。何年か改修をしていて、学生さんたちとの「遠足」にちょうどいいのに行けなかったのが、リニューアルオープンをしたので、やはり学生と校外学習をされるU先生と見に行きましょうということに。 企画

          2024年7月のまとめと読書記録(含 立命館平和ミュージアム、京橋駅慰霊碑、山王美術館、お茶会)

          チェコからのユダヤ児童疎開に奔走したニコラス・ウィントン氏の映画「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」(2023年)

          ナチ・ドイツの侵攻が迫るチェコスロヴァキアから、ユダヤ人児童669人をイギリスに疎開させた英国人ニコラス・ウィントン氏とその仲間たちの活動を描いた実話をもとにした映画「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」を観てきました。 ウィントン氏の活動を取り上げたものとしては、2011年にチェコとスロヴァキア合作でドキュメンタリー映画が作られています。こちらも初めから終わりまでダダ泣きになる感動作でした。 今回の「ONE LIFE 」は、劇映画です。主演は、あの! 名優アンソ

          チェコからのユダヤ児童疎開に奔走したニコラス・ウィントン氏の映画「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」(2023年)

          長島愛生園見学クルーズに参加してきました

          2020年から、同志社で、【「負の遺産」と政治】【記憶と継承の政治学】と題した科目を開設して以来、ずーーーっと行きたい、行かねばと思っていた長島愛生園に、4年越しでようやく行ってきました。 長島愛生園は、1930年(昭和5年)、日本初のハンセン病療養所が開かれたところです。 授業でよく使っている『ミュージアムと負の記憶 戦争・公害・疾病・災害:人類の負の記憶をどう展示するか』にも、長島愛生園に関する論文が掲載されています。 上記科目の初年度に受講してくれた学生さんが四国

          長島愛生園見学クルーズに参加してきました

          斎藤美奈子『戦下のレシピ』@関西ウーマン信子先生のおすすめの一冊

          関西ウーマン信子先生のおすすめの一冊、8月分が公開されました。斎藤美奈子さんの『戦下のレシピ』です。 斎藤美奈子さんの本はどれもこれも面白くて、いつかどれかを紹介したいと温存していました。 1940年代の婦人雑誌『婦人之友』『主婦之友』『婦人俱楽部』に載った料理のレシピを通して、戦争中の食の世界へ読者を誘います。ていねいな調査にもとづく実証にユーモアと鋭い批判を散りばめた、読みやすくも刺激的な一冊。 8月だからというわけではなく、おすすめ!

          斎藤美奈子『戦下のレシピ』@関西ウーマン信子先生のおすすめの一冊

          岡本嗣郎『シベリアのトランペット もうひとつの「抑留」物語』(集英社 1999年)

          新宿の平和祈念展示資料館の企画展示「極限下のエンターテイメント シベリア抑留者の娯楽と文化活動」で知った本の一冊、『シベリアのトランペット』を読んだ。 収容所や刑務所のような場所でも、いやそういった場所でこそ、人は娯楽や芸術を求めるようで、各地の関連施設を巡っていると必ず盤上のゲーム類(チェスや囲碁や将棋)や楽器、文芸、手工芸が展示されている。 本書は、極東のライチーハ収容所で結成され、評判になった楽劇団の関係者を訪ねてまとめたもの。 この収容所は所長らの運営方針が優れ

          岡本嗣郎『シベリアのトランペット もうひとつの「抑留」物語』(集英社 1999年)

          中南米の魅力満載! BIZEN中南米美術館に行ってきました

          7月初旬、岡山県瀬戸内市の長島愛生園クルーズツアーに家族で参加しました。12時頃にJR日生駅前の桟橋集合だったので、大事をとって、10時半ごろに着く電車に乗って、余った時間は、駅から徒歩数分のBIZEN中南米美術館を見学することにしました。 JRで行き先としては何度も見てきた播州赤穂で乗り換えて、日生駅に到着。 おお、山に「ひなせ」と書いてある!! 本数の少ない無人駅(駅員さんは一応おられるようです)で、コンビニ等がないので昼食は食べてくるか持参して船でどうぞ、と案内さ

          中南米の魅力満載! BIZEN中南米美術館に行ってきました

          東京五輪に挑んだ「難民アスリート、逆境からの挑戦」(ドキュメンタリー映画 2023年制作)

          日々の仕事に忙殺され、記録がすっかり滞っています。一ヶ月近く経ってしまいましたが、国連UNHCR協会の「難民映画祭」スピンオフ企画、世界難民の日特別上映イベント、映画「難民アスリート、逆境からの挑戦」をオンラインで観ました。 2016年リオ五輪のときに設けられた、オリンピックの難民選手団。2020年に予定されていた東京オリンピックでも枠が設けられました。 ところが、2020年初頭からのコロナ禍により、オリンピックは延期。2021年に開催にこぎつけますが、厳格なコロナ検査で

          東京五輪に挑んだ「難民アスリート、逆境からの挑戦」(ドキュメンタリー映画 2023年制作)

          2024年6月のまとめと読書記録

          6月は、月初めにU先生と「ロシア・東欧地域研究」受講生さんとでピースおおさかに行って展示を見たり映画を鑑賞したりしたあとは、授業と、たまった記録や論文の執筆に専念すべく、おとなしくしていました。 そのわりには、なんでだろう、本もあんまり読めてないし、論文も7月初旬の〆切は見送り… ( ノД`) 毎日毎日まじめにストイックに生きていたのに。 ま、でも、論文はかなり進めてあるし、すぐ9月に〆切があるから、より良いものを出すんだ!  過去2年も、6月はガクンとインプット・ア

          2024年6月のまとめと読書記録

          『編集者の読書論 面白い本の見つけ方、教えます』@関西ウーマン信子先生のおすすめの一冊

          今月はあれこれ立て込んでいて、一週遅らせてもらった月イチ書評、公開されました。こちらからどうぞ。 書評本を書評する。( ´∀` ) 著者は光文社古典新訳文庫を立ち上げた人なので、伝説の編集者や出版社、古典的名著がたくさん紹介されています。神話化した書店や図書館の話も。 激推しされている本の一つが、サマセット・モームの『文学案内』。モームといえば、高校生の頃に読んで、性に合うなあと思った作家。 その頃は通学電車で、せっせと世界文学を読んでいました。おフランスの青年がうじ

          『編集者の読書論 面白い本の見つけ方、教えます』@関西ウーマン信子先生のおすすめの一冊

          企画展示「ワルシャワ。灰の中から甦る不死鳥」と映画「ワルシャワ蜂起」見学遠足@ピースおおさか

          6月に入ってすぐ、仲良くしていただいているU先生とピースおおさかに行ってきました。 U先生は、以前から、学生を連れて裁判を傍聴したり、多様な施設を見学したりと、スタディビジットを実践されています。そのお話をコロナ以前にお聞きして、いいなあ、どこか一緒に行きましょう~と盛り上がって、福井県の敦賀ムゼウムにご一緒したこともありました。 そのあとにコロナが広まってしまい、U先生とお会いする機会が激減したのですが、今年は出講日も重なって、お食事をしたり、お出かけをしたりが復活しま

          企画展示「ワルシャワ。灰の中から甦る不死鳥」と映画「ワルシャワ蜂起」見学遠足@ピースおおさか

          2024年5月のまとめと読書記録

          あれこれ盛りだくさんだった5月。今年もゴールデンウィークは9連休でしたが、真ん中にオムニバスで担当している滋賀大学の「平和教育」の授業や、普段には入れにくい用事を入れたので、それもあっというま。 そして、連休明けからは、映画や展覧会など、やはりあれこれ入れたので、なかなかに忙しい日々でした。 滋賀大学の「平和教育」は、関わらせてもらうようになって数年。私はホロコーストや女性兵士のお話をしています。さらに今年は新しい企画として、ビキニ環礁での核実験被害を追ったドキュメンタリ

          2024年5月のまとめと読書記録