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企画展示「ワルシャワ。灰の中から甦る不死鳥」と映画「ワルシャワ蜂起」見学遠足@ピースおおさか

6月に入ってすぐ、仲良くしていただいているU先生とピースおおさかに行ってきました。

U先生は、以前から、学生を連れて裁判を傍聴したり、多様な施設を見学したりと、スタディビジットを実践されています。そのお話をコロナ以前にお聞きして、いいなあ、どこか一緒に行きましょう~と盛り上がって、福井県の敦賀ムゼウムにご一緒したこともありました。

そのあとにコロナが広まってしまい、U先生とお会いする機会が激減したのですが、今年は出講日も重なって、お食事をしたり、お出かけをしたりが復活しました。

ピースおおさかは、私は、学生たちと一度行っています。このときの特別展は、ホロコースト関連でした。(↓こちらの記事に常設展の様子を載せています)


今回の特別展は、「ワルシャワ。灰の中から甦る不死鳥」です。会期中、毎週土曜日には、展示と関連のある映画も上映され、入場料で鑑賞できるとのこと。私ひとりでも行こうと思っていたので、U先生から話題に出て、即、一緒に行くことになりました。


ナチ・ドイツに侵略されたポーランドの首都ワルシャワ。1944年8月1日午後5時に、市民が一斉蜂起をしてドイツ軍と戦いますが、20万人以上という多大な犠牲を出し、街は廃墟と化します。しかし、ワルシャワの人びとは再び立ち上がり、復興を遂げます。

社会主義時代は、ソ連による解放が強調され、蜂起の生き残りはまるで犯罪人のごとく扱われますが、民主化後はその評価は逆転、ワルシャワ蜂起はポーランドにおける非常に重要な歴史の転換点となります。

私が下の息子とワルシャワに行ったときも、ちょうど蜂起の日だったので、記念する行事を体験することができました。「ワルシャワ蜂起博物館」にも行きましたが、そちらはなんだかテーマパークみたいでしたが。(いずれも文末のリンク先から読んでいただけます)


今回は、それぞれが担当する授業でも呼びかけましたが、反応が薄く、おひとりだけ来てくれました(もう一人来る予定だったのですが、用事が押して間に合わなかった)。ワルシャワ蜂起じゃ、あんまり興味持てないのかなぁ…

そういうわけで、先生二人に学生一人という組み合わせになってしまいましたが、和やかにお話しながら、早目のお食事をして、2時からの映画に間に合うよう、各自のペースで、常設展、特別展を見て回りました。

特別展は、ほぼパネルで、文字も多くて、なかなか濃い展示でした。

映画上映の前まではあまり人がいなくて、常設展を熱心に見ていた(私たちと来ていた学生さんとは別の)青年も、特別展示はサッと流していたようでした。でも、映画上映の直前直後は、映画を観た人が熱心にご覧になっていました。

2時からの映画は、中高年…というか高齢者の方がほとんどで、若者は私たちと一緒に来た学生さんくらい…? こういうところでのお得な上映会って(それほどたくさん行ってませんが)、若者はあまり来ませんね… 見る機会が少ない作品なのになあ。

6月に上映されたのは、その名も「ワルシャワ蜂起」。ワルシャワ蜂起の記録映像を編集して、音声を入れたものです。

当時のリアルな記録映像なので、洗練された映像ではありませんが、そのことがよけいに、実際にあったことなのだなあと実感させてくれました。

蜂起の間も郵便の収集や配達が機能していたり、楽しそうな様子も見えたりします。みんなが一つの目的で結集して、高揚している感じが伝わるのです。「災害ユートピア」も、こういう感じなのかもしれないなと想像したりしましたが、どうでしょうか。

市民の蜂起は予想外に持ちこたえますが、やはり圧倒的な軍事力を持つドイツ軍にはかなわず、頼みにしていたソ連軍は戦後の主導権を握るため川の向こうで様子見で助けてくれず… 初めの頃の雰囲気とは打って変わって、悲惨で辛い状況になっていきます。

計画的に作られた映画とは違って、少々粗く、わかりづらいところもありますが、貴重な記録です。6/29にも上映されますので、お近くの方はいかがしょう。お安い入館料だけで映画も観れます! 

ちなみに、7月は、キェシロフスキ監督の短編「フォトグラフ」と、「ある過去に関する物語」(「デカローグ」シリーズの第8話)を上映されます。私はお友達に貸していただいたディスクでどちらも観ましたが、面白かったです。6月がダメでも、7月にどうぞ!

この日はピースおおさか一軒だけですが、常設展、特別展、映画と、なかなか濃い「遠足」となりました。例によって、ちゃんと晴れさせて、大満足の一日でした。

オリジナルグッズも購入~♪ こういうところのオリジナルグッズは低価格ですし、応援の気持ちを込めて買っています。

クリアファイルとランチョンマット


U先生とは、7月にも「遠足」に行こうと計画しています! それを楽しみに、原稿執筆やなんやを済ませなくちゃ。

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そのほかワルシャワ蜂起関連の記事をいくつか書いています。こちらからどうぞ。


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