それは立派な排泄行為

感想はいらないよ・見てくれてるかもしれないという可能性があればいいんだ

インターネットの海

なんのために文章を書いているのか。

ぶんしょうなんて言葉はなんだかとっても高尚だ。
自分なんかが使うにはとてもとても恐れおおいから別の言葉を考えよう。
文字・テキスト・駄弁・ひとりごと・記号の羅列・エッセイ・日記・メモ・思考整理・・・。
うーん、この中だったらメモがいちばん近いかな。まあ、なんでもいいや。好きに呼んでくれ。

ところでなんでメモってるんだって?聞いてくれよ、考えてみたんだ。

それは自分が好きだからだ。ナルシシズムじゃないぞ、存在の肯定だ。自己肯定感なんて意識高い奴らの手についた恥垢にまみれたアレとはちがうぞ。あんなのは他人を利用して金を稼ぎたいエゴイストどもがバラまくコカインみたいなものだからね。他人に言われてハイ自己肯定!って何の冗談だってんだ。

俺は自分の頭の中にある文章が好きなだけ。それが読みたいから書いてるんだ。

なんってったって、俺の頭の中は毎日がハッピーランドみたいなものさ。

おもしろい本を読む・自転車で地面に落ちてるものに気づく・美味しいコーヒーを飲む。

そしてなにより、自分で自分と会話する。ここもなんかスピってるみたいだな。イマジナリーな彼女がいたりするわけじゃない。ちなみにプラグマティックな彼女もいない。

頭の中の自分はとっても賢くて面白いんだ。冗談だって百発百中で通じるし、俺のめんどくさい話を疲れるまで聞いてくれるんだ。なんてったって自分は俺だからね。

そんな脳内会議をメモったもの、それが俺たちには大好物なのさ。見返すだけで笑えるんだ。だから書いてるんだ。でも、実はそれだけじゃない。ソレはいわゆる排泄行為でもあるんだな。

創作には3種類ある。それは、「目的としての創作」、「手段としての創作」、そして「発散のための創作」だ。

作曲少女2より

これは俺の好きな本の言葉だ。解説しよう。まあ、なんとなくわかると思うが。

まず、「目的としての創作」とは、言いたいことを伝えるためにする創作だ。そのための手段は問われない。文章でも、作曲でも、漫画でも、演劇でもいい。誰かに自分を伝えたいから仕方なくする創作だ。だれかこのすばらしいワタシをみてくれ!ってな。

次に、「手段としての創作」。これは文章が書きたいから、とりあえずラノベを書いてなろうに投稿するようなやつだ。その行為そのものが心地いいからしている。note書いてる俺SUGEEEEEEEE!!!!!!だ。自慰行為って気持ちよくなるための手段でしかないだろ?そういうことさ。

最後の「発散としての創作」。なんかよくわかんないけど、創らずにはいられない。イライラする、社会がうざい、家族がだるい、はたらきたくない。そんなやり場のないフラストレーションをどうにかするために行われるものだ。目的もなく、手段だってなんでもいい。昇華ってやつさ。ストレス大迷宮の唯一の出口かもしれないな。

こんなふうに、創作って言ってもいろいろ種類があるわけさ。

それで言ってしまえば、このメモはまさに「手段のための創作」なわけだ。一応な。

そしてこんな自称メモでも創作のふりをしなければいけないんだな。

なぜって?真の意味でハッピーランドがハッピーランドならキミたちを招待しなくても自分だけでキマってればいいわけだからな。

つまり、キミたちにはこの俺の世界を認める力があるってことだ。それは結構すごいことなんだぜ?キミらに楽しんでもらうことでハッピーランドはサイコーにクールだっていう証明がほしいんだ。

ん?それって前言ってたことと矛盾しないかって?自分で自分が好きなら認めてもらう必要なんてないんじゃないのかって?そうだ!まさにそのとおりだ!だがそれとこれとはベツモノなんだな。

そもそも、自分の存在なんてものは確定的に不確かだ。明日の保証も、存在の理由も何もないわけだからな。それについては俺もキミたちもおなじだろ?そんな不確かなものどうしがお互いを舐めあうんだ。俺は楽しんでるキミを見てうれしいし、キミも好きに楽しんだらいい。ふらっと入ってみたら案外居心地がいいかもしれない。そうじゃないかもしれない。そもそも今の俺にはキミの姿は見えていない。もしかしたら誰も楽しんでなんていない、誰も来てない、渡航者ゼロ人かもしれない。でも、そんな不確かな人間の存在を想定することで、書く理由が生まれるんだ。それは「手段」のために「目的」を作り出したんだ。創作の理由は一つじゃない、そうだろ?

そんなイマジナリー読者が必要なくらいに、理由がないと、意味がないと書くことさえできない、そんな不確かな自分の存在を肯定しているんだ。だから矛盾じゃないぞ。残念でした。ははっ、言葉って便利だな。

てことで、これからもいろんなものを創っていくからよろしくな!

もっとも、こんなメモが創作かどうかは置いといてくれよな。