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ロシアの刺繍地図のジグソーパズル

11月4日からВДНХで開催中の展覧会『ロシア』。

ロシアだけで万博をやってしまったような規模の展覧会です。この展覧会は、すべて無料で見ることができます。

11月のとある日に行ったときの様子を紹介します。

この展示でどうしても見たかったのは、ロシアの地図を刺繍で作ったもの。それを見た時のことはこちらの記事に書きました。

この実物を見ることができただけでも、大満足でしたが、チュヴァシ共和国の音楽を聴くこともできました。

さらに、別の日に、あのロシアの刺繍地図の関連の本とかパンフレットとか売っていないかなあと思って、出かけてみました。

ブースを隅から隅まで見ても本らしいものはありませんでした。

しかし、すでに2回来ているのに、まったく気づかなかったけれども、机の上にジグソーパズルがあるのを見つけました。

売っているのなら、買いたいなあと思って、ブースの人に訊こうと思いました。しかし、それぞれ対応していて、話しにくい雰囲気でした。でも、売っているのなら買いたいしと思って、もう一度見渡してみたら、パズルの近くに、ひっそりと座っている人がいました。よく見ると、ブースの人なので、パズルを売っているかどうか訊きました。
すると、「残念ながら売っていません。ただ、こっちにきて、このスイッチを押して、会話をすると、このポストカードをあげます」と言われました。どうやらポストカードを配る担当の人のようでした。
せっかく説明してくれたけれども、「私、ロシア語がそんなに上手じゃないから、できません。」というと、「簡単な言葉を言ってみて」と言われ、それなら、言えそうだったので、言ってみました。すると、画面上のAIみたいな人が答えて、さらに、続きをと言われ、「いやあ、もう無理です」と言ったら、「どうぞ」とはがきを1枚もらえました。
その後、パズルは、まだ完成していないけれども、売られていないし・・・

そっかあ。自分でパズルを完成させて、それを写真に撮ればいいんだとひらめき、パズルを始めました。

さっきまで、全然話しかけられる雰囲気でなかったブースの人も、「パズルをしているの?」と声をかけてきます。

私は、実物を2回見たし、細かく写真も撮ったし、この団体のサイトも見て、だんだんロシアの各州の地理も分かってきたし、その地域の特徴なども分かり始めた部分があります。
さらに、もともとパズルは好きだし。
ロシア語が話せなくても、これなら、スイスイできます。

そして、誰もパズルをしていないタイミングでこのブースに来ることができて本当に良かったと思います。
誰かがしていたら、それを待たないとならなかったから。

アジア顔の人が夢中になってパズルをやっているから、ブースの他の人も気になり始めたようで、「あなたは、韓国人?」と訊かれました。
韓国人と初めに言われたのが今回が初めてです。
「いいえ」というと、「じゃあ、中国人」と言われました。
定番が来たところで、「いいえ」というと、私と当時に「日本人」と声が重なりました。
え!日本人!とびっくりされました。
その後、「日本は、残念なことに国境を閉じてしまったねえ。」と言われました。まあ、国境を閉じていないけれども、その説明はめんどくさいし、パズルをしたいので、適当に流しました。まだ、話したいようで、「日本語は、『こんにちは』を知っています。あと、お辞儀を丁寧に長くしますねえ。」と言われました。
それから、定番の「どこに住んでいるの?」とか「どこに行ったことがあるの?」など当たり障りのない話をしているうちに、だいたい出来上がってきました。
何度も実物を見ておいてよかったです。
それで、いよいよ完成秒読みとなったときに、ピースが1つ足りないことに気づきました。
なくなってしまっていたようです。
完成したのはこちらです。

一番左のピースが1つありません。
このパズルを作って、売れば、今回のイベントでかなりの売り上げになったと思います。
日本なら、絶対にこういうグッズを作って売るけれども、ロシアはそんなことはありません。
もしかしたら、チュヴァシの博物館で売られているかもしれないから、問い合わせてみようと思います。

近くにいた他のブースの人も嘘か本当か知りませんが、「あなたはパズルが早いですね。私は、完成までできませんでした。」と言われました。だから、私は、「実物を2回見て、写真もたくさん撮って、サイトも見つけてよく見ていたからです」と答えておきました。

パズルを完成させたら、先ほど絵葉書を渡してきた女性が、「賞品です」と、また、絵葉書と袋に入ったものを渡してきました。中身はチュヴァシ共和国の靴下でした。チュヴァシ共和国の靴下なんて、めったに買えないから嬉しかったけれども、サイズは、25~27㎝で、私には、大き過ぎました。

さらに、民族衣装を着て写真も撮ってくれるということになりました。私が写真を撮ろうとした時には、撮っている人がいて、その後ろには、ロシア人のおばちゃんたちが4,5人列をなしていました。
その人たちが押し寄せそうな勢いの所、ブースの人が、「結婚していますか?していませんか?」と訊いてきました。
なぜ、それを訊くのかな?と思っていると、「結婚しているか、していないかで、着る衣装が変わるから、皆さんに訊いています」とのことでした。
それで、4,5人のおばちゃんたちより先に、衣装を着せてもらって、写真を撮ることができました。
4,5人のおばちゃんが、「なんで、あの人が先なの?」と言った不満げな顔をしていたのが印象的です。
たしかに、未婚女性の方が可愛い感じの衣装でした。私は既婚なので、なんとも言えないずんぐりむっくりした感じの見栄えとなりました。
もちろん、衣装を着た時の写真はここには載せません。

あとは、何かとお菓子をくれました。しかし、また、歯がおかしくなると嫌なので、これは、夫に渡します。

チュヴァシ共和国が作成した各地域に伝わる伝統的な刺繍を見ていると、ロシアの各地域にももっと行きたくなりました。

チュヴァシ共和国のブースでの奇跡的な出会いは、まだ続きます。


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