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■築地大橋周辺の街歩きと、橋の設計者と周る舟遊び(その2:築地大橋と、勝どき駅周辺をめぐる)

2024年5月に参加した、築地大橋などの設計に携わる松井さんの舟遊びに参加しました。

前回の記事は、その前座で、築地付近を歩き、廃線跡などを見たことを書きました。(前回はこちら)

今回は、築地大橋を歩き、その対岸の勝どき側を散策し、舟に乗るまでをレポートします。

■築地大橋という橋を歩く

築地大橋とは、隅田川の築地市場と勝どき駅付近を結ぶ新たな橋で、東京オリンピック(2021年に1年遅れで開催)のメインルートの一つである、環状2号線の一部となるルートとして作られた新しい橋です。

築地市場側から見た、築地大橋の全景。
ベイエリアのビル群と都心を結ぶ橋のイメージも見えます。
築地大橋の橋名板。
【揮毫 東京都知事 舛添 要一】

舛添さんが知事の時にできた橋なのですね。ついついこんな記載に目が行ってしまいます(笑)。

アーチ部分には、何だか別のモニュメントが。
こちらは、「土木学会 田中賞」を受賞した記念のモニュメント。
2018年の作品賞を受賞しています。
なかなかこの外側に張り出してくるアーチが独創的だったりします。

かなり開放的な空間であるこの橋。この日は5月にしては日差しが強すぎて暑かったのが難点ですが、とても良い景色を楽しめました。

実はこの築地市場の跡地の真ん中を、1本の鉄道トンネルが貫通しています。
地理院地図で見ると、築地市場を突き抜け、隅田川の下を越える地下鉄路線。

じつはこの地下鉄、「都営大江戸線」の「築地市場」~「勝どき」の間のトンネルなのでした。

こんな感じで、運河の下から道路下に曲がっていく線形です。
なるべく用地買収箇所を減らしたかったのでしょうね。

ということで、築地大橋を渡ってからの歩きは、ちょっとこの大江戸線ルートを歩いてみましょう。

■勝どき駅付近を歩く

大江戸線は、この水門の真下を走っているはずです。
シールドトンネルなので、結構深い位置にいるのでしょうが・・。
この川、「新月島川」というようです。
水門は、防潮堤の役割を果たす、重要なものです。
川沿いは、ちょっと古そうな船のドックもあり、
なかなか面白そうな空間です。
新月島川沿いに隅田川方面を向いたところ。
古い船のドック。何だか不思議な空間が広がります。
勝どき駅に向け、大江戸線はこの辺りで90度左カーブしているはずです。
カーブ地点にある、「新島橋」。
何だかとてもおしゃれな橋です。
勝どき駅と新しい埋め立てエリアを結ぶ橋でもあります。
その橋のすぐそばにある寺院に、何だか石碑等がいくつかあります。
こちらは、十返舎一九の墓所、だとか。
東海道中膝栗毛を書いた江戸時代の文人、ですね。
碑の裏側には、昭和33年の東宝映画の「弥次喜多道中記」撮影記念の文字が。


その横には、「防災 まなぶ不動明王尊」が祀られています。

こちらの不動尊は、この地で昭和57年に発生したマンション火災で人命を救助しようとして殉職した、東京消防庁の消防士さんを祀ったものです。

やはり街にも歴史あり、ですね。

こちらは、佃にある、住吉神社の御旅所だとか。
埋立地の人口が増加したので、鎮守の神様にも御旅所が増設されたようです。

勝どきの町は、比較的古くから埋め立てられていた場所なので、意外と新しいものと古いものが混じった場所でした。

さて、そんな感じで、舟遊びに合流しました。舟遊びでは、築地大橋からスタートして、隅田川や日本橋川を中心に、橋めぐりを楽しみました。ここからは、おしゃべり等に夢中になっていたので、スナップ写真をいくつか紹介します。

■いよいよ、舟遊び(一部陸上歩き)始まる!

今日のガイド役、松井さんと、舟遊びの美穂女将。
まずは、築地大橋をバックに陸上で解説する松井さん。
船上で橋の解説をする松井さん。
乗客に、舟遊びガイドでおなじみの、マツさんも(笑)。
勝鬨橋の開く部分の構造などを教えてもらいながら航行します。
築地大橋を下から見たところ。いやー、なかなかいいですね。
気持ち良い5月の晴れの日のクルーズでした。
けた下を眺める楽しみ。橋脚部はいろいろと補強も施されているようでした。
清洲橋、いいですね!
そして、日本橋を通過。
橋の専門家の話を聞きながら船に乗った、とても濃密な時間でした。

■終わりに

築地と勝どきを結ぶ築地大橋周辺と、松井さんの舟遊び。私は実は土木が専門でも、橋梁はあまり経験が無いので、新鮮なお話をたくさん聞けて、とても勉強になったのでした。また、勝どき駅周辺も、古いものと新しいものが混在した、不思議な空間で、いろんなものを見つけることができました。

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