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[読書]鉄の骨 池井戸潤

 建設業界の談合をテーマにした経済小説。一本気な若手社員富島は社内で業務課へ異動させられたことにより、談合の第一線へと放り込まれる。やがて次第に業界の空気に染まり、銀行員の恋人との関係もギクシャクしてくる。果たして彼の関わる地下鉄工事受注の行方は?

 富島はこのまま彼女と疎遠になるのか?裏では検察が談合捜査に動いている姿も映し出され、何やら不穏。著者らしいエンターテイメント性の高い作品で、長編ではあるが最後まで楽しめる。

 フィクションではあるが、業界内部の体質を垣間見たように感じさせられるのは著者の筆力か。

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