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[読書]八月十五日に吹く風 松岡 圭祐

 戦争は参加する者の心を麻痺させる。特にトップに立つ者にとって兵は消耗品でしかない。(平時でそう思う者もいそうだが)ところがこのお話は先の大戦の最中、軍の上層部にいながら兵に心を寄せていた将官にスポットを当てている。

 彼らが兵達を思い、出来る限り救おうとした話を聞き、何故かジワリとさせられてしまったのは自分の年齢のせいであろうか? 樋口中将、木村中将がこのお話通りの方だったかは分からない。ただ彼らが数多くの人を救ったことは歴史的事実である。我々はそんな将官がおられた事実についてもっと誇ってもいいのではないか?

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