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アンケートから分かった中学生の意外な自由時間の使い方ー道徳の授業

はじめにーーアンケート結果の報告

今の中学生は,自由時間をいったい何に使っているのだろうか。

おとなたちは,「どうせ,スマホでSNSやゲーム,YouTube,アマゾンプライム等の動画視聴がほとんどでしょ?」と思うかもしれない。なぜって,自分たちがそうだし,そうだったからだ。私も遊んでしかいない。

けれど、実際にアンケートをとってみて,意外と勉強や部活のトレーニングなど、なんかちゃんとやってんだなーという一面を知ることができた。

結論から言えば,次のような結果になった。

無題

1位 44.9% YouTubeやNetflixなどで動画を視聴する。
2位 15.9% テレビを見る
2位 15.9% スマートフォンやタブレットのゲームをする。

これは自由時間を何に一番使っているのかの結果。思った通り。

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一方自由時間にしていることを複数回答で聞いた結果がこちら。

自由時間の使い道

1位 56(84.8%) YouTubeやNetflixなどで動画を視聴する。
2位 42(63.8%) 勉強する。
3位 37(56.1%) スマートフォンやタブレットのゲームをする。
4位 33(50。0%) テレビを見る。
5位 30(45.5%) 部活などのトレーニングをする。

なんと、勉強が第2位にランクインしている。テスト期間でもなんでもないのに。

率直に「こんなにもちゃんと勉強してるのか」となんか捨てたもんじゃないなと思った。けれど,それならもうちょい点取れるだろなんてつっこんだりした。

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↑これを勉強としてカウントしてなければいいが。。。

1.「夢中になるのはわるいこと?」

道徳の授業では「夢中になるのは悪いこと?」を扱った。

本時の目標は、自由時間の使い方を振り返り、依存症などと関連付けながら、望ましい生活習慣を考えるというものである。アンケート意外はほとんどアレンジすることなく,指導書通りにすすめることにした。

略案としてはこんな感じ。

導入(3分)

・学校生活が半分終わったことを伝え,青春の残り半分をどう使うかについて簡単に聞いてみる。

・学習のテーマを提示する。

展開

・作業1 学校が終わった後の過ごし方について,教科書のワークシートに記入させる。(10分から15分)
※部活あり・なし,または習い事あり・なしにわける。

・作業2 ふたりほどの生徒に発表してもらう。(5分)
▶人の生活を知るのは意外と楽しい。私も生徒も。

・作業3 タブレット端末を使い,Googleフォームで作成したアンケートに答えてもらう。(5分)

・アンケート結果をディスプレイに映し,みんなで共有した。(5分)

作業4 教科書を読み,7年前の中学生の過ごし方を確認する。

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発問1 7年前の中学生と今とで変化していることってなんかある?(3分)

・7年前はテレビだったけど,今はYouTubeが多い。
・ゲーム機でゲームをする方が多い。
・みんな家族と会話している。
▶家族との会話についてが一番ざわざわしていた。

中心発問 クラスのみんなや7年前の中学生とか,自分以外の自由時間の使い方をみて,自分のこれからの生活について,①続けていきたい生活習慣,②改善すべきと思うし,すぐできる生活習慣,③改善すべきだと思うが,すぐにはできなさそうな習慣の3つに分けて考え,ワークシートに記入してみよう。(10分)

これについては,自分の心の中でじっくり考えてほしかったので,発表してもらうことはしなかった。

終末(5分)

最後に,自由回答欄で次のような質問をした。

・スマートフォンやタブレットの使用制限についてどう思う?
・親や先生からこれまで注意され続けてきたと思うけど,なにか言いたいことはある?
・依存と夢中の違いってなんだろう。

2.授業を終えて

全体として学活のような感じになってしまった気もするが、次の3つの成果があったと思う。

① グーグルフォームを使ったことで、アンケート結果を円グラフや棒グラフなどですぐに示すことができて、視覚的にもわかりやすい結果発表となった。
② クラスメイトの私生活から自分の生活を見直していた。
③ 家族との時間についてのコメントがいくつかあった。

このうち、②と③について、すこしコメントしたいと思う。

② クラスメイトの私生活から自分の生活を見直す。

ワークシートの自由記述欄からは、生徒の多くが親から制限をかけられることについて、かなり反発したい気持ちがあることがわかった。まあ当然といえば当然だ。

けれど、なんとなく授業をやってみて、同級生からのコメントや同級生の生活習慣から自分の私生活の改善点を自分で発見するいい機会になったと思う。「ゲームやりすぎだわ」、「寝るの遅いー」などは意外と効いている気がする。結局元に戻るとは思いつつも、押し付けるのではなく、自分から発見するステップは踏むべきだと思った。

③ 家族との時間についてのコメントがいくつかあった。

改善すべき習慣の中で、家族との会話を増やしたいというコメントがいくつか散見された。7年前の中学生アンケートとの比較でも上がったように、そして現代の子どもたちの中でも、自由時間を家族との会話に当てる数は結構あった。

思春期にもなれば当然家族との会話は減るだろう。それはスマホなどなくとも同じことだ。けれど、7年前や同級生と比べて、最近自分話していないなと気づいてくれたことがなんかホッとした。

まあ、だからここに投稿しようと思ったんだけどね。

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