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建築設計の仕事がちょっと辛くなったときに読んで欲しいことを書いてみました。

今日は建築家の植松千明です。
『建築ってとにかく続けることが大切だ』と言われてきて私自身も本当にそうだなと思ったという話です。なので続ける以外は割と軽くすっ飛ばしていいことにしませんかということを書いてみました。

いきなりですが、私は大学卒業後、大学院進学をやめて、急遽20人か30人ほどの組織設計事務所就職をしました。その会社は1年で辞めてフリーランスの仕事を3年くらいして、それからまた再就職をし7年半ほど働いて去年の3月に再び?独立開業しました。

建築設計事務所を独立開業する人の平均から見ると割と地方大の学部卒だとかアトリエ出身じゃないとか割と珍しい方なのか、よく成功パターンだねと言われることもあれば、失敗ばかりの人生だね(失礼すぎる笑)と両方のことを言われます。

自分でどう思ってるかって言うと
①学生の頃思い描いていた場所には行けた
②しかし、まだまだやりたいことがあるので満足はできない
③建築家人生は、いつの時代も大変すぎてびっくりしている
④何が起こるかわからない人生を今は楽しんでいる側面もある

という感じです。
大学卒業したての頃が一番辛かった気がします。理想と現実の差もあるし、思っていたのとなんか違う!!とばかり思っていた気がします。なんか違うの何かが具体的に言語化できずさらに苦しいの繰り返しだったような記憶があります。

大学生の頃はアトリエ事務所(建築家先生事務所)に入って3年から5年ぐらい働いて30歳になる前に独立したい!なんて思っていました。王道パターンと言われるものに素直に憧れていました。
しかし、情報弱者すぎた私はその夢に近づくアトリエ事務所がどこにあるのかが分かりませんでした。結局組織事務所に就職し1年で辞めた後に、一度アトリエ事務所にトライアルにも行っていたことがあるのですが、フリーランスを経験して自分で設計もしていたので誰かの指示に従って働くことが全然できなくて1ヶ月ももちませんでした。

アトリエ事務所の選択肢を捨てたことが、建築家の道をさらに遠のけたような感じがしたりこれから先どういうキャリアを歩んでいけばいいか分からず2年くらい絶望した気持ちでいたような気がします。なぜかお正月が怖かったのをよく覚えています。1年経ってしまった・・・みたいな。

たまに、アトリエ事務所を続けられなかった。だから、失敗だみたいな話とかも聞くんですけれど、全然失敗ではないです。その後、そう言いながらも活躍されている方は多くいます。むしろ失敗ってなんですかね。と大きな声で言いたい。失敗と思った時点で辞めるから失敗で、明日、自分の成功を掴めば良しだと思いたいです。

学生の頃、社会人になってから業界の先輩に、ずっと言われてきたことは「とにかく建築を続けること」それはなんかどの世代も変わらずに言っていた気がします。
一番参考になったアドバイスで、それ以外のことはわりと参考にならなかったなと最近思います。(※しっかり聞いた方がいい。)

所謂、王道のキャリアって、再現性は高いキャリアのことを言っている側面もあると思ってます。その王道のキャリアって時代背景が違うと全く成り立たない。とにかく成り立たない。特に今がそうなのではと思っています。

それに職業「建築家」なんてまだまだ日本では歴史が浅いです。だから、試行錯誤の余地があると思ってます。一回設計事務所離れるのも良し、違う業界に行くのも良し、たくさん転職するのも良し、副業・複業してみるのも良し。
みんなでいろいろ考えて、1人1人ができることをして、建築業界の働き方のバリエーションが増えて、面白い建物ができて、業界全体がまだまだ楽しくなっていくといいですよね!
私も既存の設計事務所の枠にとらわれずトライしていきたいなと思う。今日この頃です。

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