マンボウ
南国の夜空彩る篝火や 夜蝶の娘は汐風に舞う 紅染めの渚に流れてくるものは 何も哀しみばかりではない 確率の世界に踊る夜蝶は レバトン魅せる刹那の幻 南国の甘き幻 …
雨降りの街を往き交う傘の下 ひとりひとりの影は透明 雨降りの窓辺に憩う憂鬱は 寂れた喫茶の猫の眼差し 山奥に打ち捨てられた信号の 雨に夢むは街に在りし日 雨降りの…
いま君の髪を揺らしたその風は かつてギリシャの詩を聞いていた 春風にめくられ進む物語 少女は駆ける 紙上の荒野を 教室の窓辺の君がはにかめば 知らない風は花を散ら…
2024年4月29日 07:46
南国の夜空彩る篝火や夜蝶の娘は汐風に舞う紅染めの渚に流れてくるものは何も哀しみばかりではない確率の世界に踊る夜蝶はレバトン魅せる刹那の幻南国の甘き幻 夜蝶は生き血を吸いて美しく舞う天国へ誘う紅き夜蝶を追いかけ至るは地の獄か
2024年4月14日 09:17
雨降りの街を往き交う傘の下ひとりひとりの影は透明雨降りの窓辺に憩う憂鬱は寂れた喫茶の猫の眼差し山奥に打ち捨てられた信号の雨に夢むは街に在りし日雨降りの中洲をひとりさすらへば匂い立つのは紅さす横丁土曜日の学校終わりの永い午后雨降る路地に天使は降りて
2024年4月6日 13:18
いま君の髪を揺らしたその風はかつてギリシャの詩を聞いていた春風にめくられ進む物語少女は駆ける 紙上の荒野を教室の窓辺の君がはにかめば知らない風は花を散らしてうそ、と君が笑えば真白のカーテンやさしき春のひかりをたたえてゆきが降る、なんて君がうそぶけば瞳に映る 桜のふぶき水墨のような山あい 咲く花の夢幻のごとし 白き春雨 在りし日に通った坂道 学び舎の桜の薫りは今