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パリ1日目 「飛び交う中国語、開かないスーツケース」

学生時代の友達との女二人ヨーロッパ旅行。出発前から、懸念事項満載でしたがなんとか成田を飛び立ちます。全く気が合わない20代女二人の旅程と友情の行く末をご覧下さい。

旅の計画の様子はこちら:


日本からパリへ

GW中ということもあり、旅費を節約したかった私たちは、中華系のエアラインを選択。というかそれ以外に選択肢なんてなかった。高すぎ。


成田を出発したあと、中国の僻地でトランジット7時間というかなり攻めた飛行機の旅は、乗客の9割が中国人ということで、中国語が常にひしめきあっていた。

搭乗してからも中国語の波は止まず、飛行機が離陸した後も、夜中の3時でも、暗闇の中で彼らは喋り続ける。

パリの方向をじっと見据えて立ち続けるおじさん。起きている人を見つけては声をかけて機内中を歩き回るおばちゃん(CAさんではない) 。トイレ前の少しひらけたスペースで太極拳を始めるおじいさん。持参したらしいバナナをほうばる若い男性。全く寝られない。そんな中、朝4時すぎに点灯し、夜食でもないもはや夜中食を食わされる。



居心地のよい空の旅、とは言いづらかったが、貧乏旅行なのでそんな文句は言えない。というか、それ以上に初のフランスということで、テンションが上がっていた私たちとって、それらは特に問題ではなかった。

私が、「英語通じるかな〜?フランスだと、英語わかるけどわかんないフリされるらしいから不安だ〜(フランス人に聞いた)」と言うと、
「まぁ、日本語で押し通せばなんとなく通じるでしょ!!!」と自信有り気に答える友人。

正直、そんな無理やり押し通すタイプにはみえないけど、意外に海外とかだと強く出るんだな〜などと感心していた。その明らかな違和感を早めに感じ取っておくべきだったのだが、意外性として片付けてしまった私はあとで後悔する羽目になるのだった。


中華系の曲を聞きながら熱唱するおばちゃんの歌声を聴きながらしばらくすると(2時間くらい)、私たちは、無事シャルルドゴール空港に到着した。


パリで1つ目の事件勃発

到着初日から3箇所も回る予定の私たちは、一刻も早く荷物をピックアップすべく、荷物の吐き出し口に向かう。(あれ名前なんていうの)

ほぼ二人同時にキャリーバッグを受け取り、ホテルに荷物を預け次第すぐ出発出来るよう、軽く荷物の入れ替えを行う。私の方は準備が整ったので、友達に声をかけると、まだ入れ替えどころか、キャリーバッグを開けてもいないという。



え、冷静にこの時間何やってたの。
てか開かないって何・・・?(恐怖)



よく話を聞くと、彼女のキャリーバッグはダイヤルロックとキーが両方ついた頑丈なタイプ。ダイヤルの番号は合っているのに何故か開かないという。ちなみにキーでも開くけどその鍵は持ってきてないらしい(なんで)(てか早く言えよ)

私は、成田空港にある、「どんなに開かないスーツケースも開けてくれるミスターミニット的な店」を探すが、パリのシャルルドゴール空港に、そんな日本人的な店があるはずもなかった。

だれかにこじ開けてもらう?でもそれで閉まらなくなったらもっとめんどくさいか・・・。とにかく女二人空港でスーツケースと格闘してもラチがあかない。とりあえずそのままホテルに向かってフロントの人に相談しよう。
と、私がここまでの一連の解決策を思案し、ググる間も、友達はひたすら開かない開かないと焦るばかり。

もうこのあたりから正直イライラし始めていたので、もう行こうと言ってバス乗り場を探すが、なかなか見当たらない。東京の案内はやっぱ分かりやすいよなぁ~とか考えながら空港を歩くが、まだ見つからない。一方友達は、案内を探す様子もなくひたすら後をついてくる。彼女に、「看板見当たらなくない〜?」と言うと、「ごめん探してなかった」とのこと。


到着早々、トラブル起こしておいてなんなんだこの余裕の態度………

相当なイライラを飲み込み、無事バス乗り場を見つけた私たちは、(というか勿論私が見つけた)、到着したバスに乗り込みホテルへ向かった。


フロントにて

なんとかホテルのフロントまでたどり着いた私たち(勿論私が道を調べた)は、フロントのパリジェンヌお姉さんにボンジュールと挨拶して、名前と、荷物を預かって欲しいことを伝える。すると、少し待ってもらえれば、部屋をすぐ用意できるから、このままチェックインしてはどうかと言われたので、そうしてもらうことにした。

ロビーで待っている間、友達に「バッグの件聞いてみないとね!」というと、「そうだね〜!」と言いながら、引き続きキャリーバッグと戦い続けている。

(……いやいやもう開かないことは散々実証済みでしょ。フロントの人に、近くに鍵屋さんがあるか、こじ開けてくれそうなガタイの良いスタッフがいるか聞くしかないでしょ…) 

そう思った私は、イライラもだんだん抑えられなくなってきたので、「いまちょうど時間できたし、フロントに聞いた方がよくない?」と言う。


すると友達から衝撃の一言が・・・!


続くよ!

(思いのほか長くなってしまった)


東京で生まれ育った25歳女の、リアルな生活をお届けします。