マガジンのカバー画像

マッチングアプリ放浪記【ノンフィクション小説】

15
コミュ障でモテない地味男子がマッチングアプリデビュー?! 「ヤリモク男子」となった僕は、奥手な自分を変えるため、 コミュ力を磨き、女性を口説き、新しい自分を謳歌する。 寂しが…
運営しているクリエイター

#日記

#10 ヤリモク男子、撃沈する。|マッチングアプリ放浪記

#10 ヤリモク男子、撃沈する。|マッチングアプリ放浪記

強引に握った遥の手は温かかった。

「じゃあ次行こっか」

優しく話しかけた。僕は遊び人としての自分を貫いて、ホテルに誘うと決めていた。

すると遥は作り笑いを浮かばせて、「はぁ、がっかりだよ」と言い放った。まるで下北沢の冴えない劇団員のような口調だった。

彼女は僕の芯まで冷え切った手を振り解こうとしたが、僕はまたすぐに握り返した。

「俺、遥ともっと一緒にいたいな。正直、遥と話すのが純粋に楽し

もっとみる
#1 泥酔女子と電話してみた結果|マッチングアプリ放浪記

#1 泥酔女子と電話してみた結果|マッチングアプリ放浪記

美女と対面すると、人は困ってしまうものだ。

マッチングアプリで初めて会った女の子が凛花だった。美女だった。黒髪が綺麗で黒目が大きい。そして彼女はやけに色のない目をしていた。そんなところに惹かれたのかもしれない。

ちなみに僕はといえば、女の子たちの写真を見ては早く会いたいと躍起になっていた。高速スワイプで女の子を選別し(ほんとにごめんなさい)自己紹介文もろくに見ていなかったと思う。(ほんとに男っ

もっとみる